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~どうぶつへんしんだいさくせん!~ ドキドキさんのハッピーお楽しみ教室vol333333

 おはよう! こんにちは! こんばんは!

 よい子のみんな、今日も元気かな? 元気だよね!

 そんな元気なみんなと今日もドキドキ! どうぶつさんに大変身するお勉強だ!

 今日使うアイテムは、はいこれ! 『ドキドキさんのどうぶつへんしんだいさくせん』! この中に入ってるステキなどうぶつマスクをかぶるだけで~~~なんと~~~どうぶつさんに大変身!

 君はどんなどうぶつさんに変身するかな?

 強い強いライオンさん? それとも空を飛べる鳥さんかな? 広い海を泳ぐイルカさんでもいいよね!

 ウサギさんにもネコさんにも■■■さんにもなれるよ! やってみたい? やってみたいよね~~~~~!!! ドキドキさんが君のお家に行って優しく教えちゃうよ! 無料だよ! 無料だよ! お金いらないよ! タダだよ! 

 ■■■■■■■■■■■まで電話してね! お父さんとお母さんには内緒だよ! 


*******


 霊感があると、怖い物を視ることもある。

 私は朝の通学路で視た『ソレ』に思わず顔を顰めた。

「はよーっす、三島ぁ」

 そんな私に不動くんが声をかけてきた。まるでたった今気付いたかのような仕草だけど、バス停からずっと私のあとをつけてたのは分かっている。

「おう! その通りだな! よく分かったな~。俺のことそんな気にしてくれてんの? 愛? やったね」

 それを言ってもこうだから、本当に始末に負えない人だと思う。

「ところでなんか立ち止まってぼーっとしてたけど、なんか変な物でもあった? お化け? 俺にゃあなんも視えんけど」

「ああ……お化け、なのかなぁ……。人と動物が、いっしょになったようなお化けの死骸があったの」

「へー、人魚とか、ケンタウロスとか?」

「そんなキレイなものじゃなくてもっとぐちゃぐちゃで……なんだろう……。

 人が鳥に変身する途中で、体の変化に耐えきれなくてそのまま死んじゃったような……」

 なんだか視ていてそんな気がする遺骸が、道端に落ちていたのだ。

「ふーん、グロじゃん」

 視えない不動くんは、あっさりとした反応を返しただけだ。

「そんなグロいもんよりもっといいもん見ようぜ。水族館のチケットあんだけどさー」

「遠慮しとくね」

「えー」

 行こうぜ行こうぜとしつこい不動くんの対応に追われて、道端の異形の遺骸のことは私の頭の中からどんどん風化していくのだった。

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