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使命の槍と宿命の刀  作者: 里見レイ
開戦
5/153

愚かなる相手の真の顔

説明第一段はこの辺にして、戦闘入ります。

・前回までのあらすじ

金ヶ崎での戦いに向けて馬を走らせる秀介、優姫、三郎。史実通りの展開を演じると決めつつも死に絶える気はないと秀介は言った。そして、突如銃声が響き開戦の火蓋が落とされる。

 銃声は響いたが、馬を止めて周りを見ても弾が当たった場所が見当たらない。月が雲に隠れ、人影が見えても、顔までは分からないような暗さなのだ。無理もない。しかし、これでは銃がどこにあるのか特定出来ず。

 

必死に首を動かす秀介。優姫、三郎もこれに倣う。しかし、何も見つからない。焦りが心臓の鼓動を感じることで実感される。いくらなんでも、金ヶ崎で死ぬわけにはいかないのだ。秀介の浅井長政も、優姫の磯野員昌も、三郎の遠藤直経も、史実では金ヶ崎で死んでいない。

 史実保守を目的としているので、意地でも生き延びなければならないのだ。


「いざ、敵を撃退しろー! 私こそ、天下人となるのだー」


 右の茂みから、アルト調の女声が聞こえる。それに従い、槍を構えた足軽がバラバラとこっちに走りこんでくる。士気は、見るからに低い。


「どっかの落ち武者か何かか?」


 ノロノロとやって来る兵を見て、思わず疑問を漏らす秀介。


「倒すべきだと思いますよ」


 拍子抜けしつつ答える優姫。実際の戦闘があまりにものんびりして驚いているのだ。


「......えいや!」


 手に持っている槍で足軽衆をあしらう秀介。優姫は鉾、三郎は斧を使ってこれに続く。殺すまでもない、ただ、追い払えばいいだけだ。単純な作業が続き、数分後。


「もー! 鉄砲当たんないし、人数差あんのにいつまで経っても片付かないしどういうことよ! いいわ、私がケリつけるから! みんな下がって!」


 司令官らしき女が刀を抜いて駆け寄って来る。非常に遅い。

 

「ていっ」


 一番近くにいた三郎が斧で追い払う。体勢を崩す司令官。



「もう! この野郎! ブチ殺してやる!!!」


 そう言って、崩れながらも刀を一振りする司令官。

 その時、

 

 突如夜の森に赤い光がともり始める。

 そう、刀から炎が発生し、木々へ空気へと熱気が広がったのだ。


「ば、化け物!? いや、マジック?」


 驚きを隠せない秀介。周囲の兵が浮足立っているのを肌で感じる。


「こ、これは追い払えそうにないですね。殺しましょう」


 落とした声で助言してくる優姫。


「下手なことにしたくないからな、やむを得ん」


 頷く秀介。乗っている馬の首を火元に向ける。


「妖術使いか何だか知らんが放っておけん! お命頂戴!!」


 そう叫び、一気に迫る。

 ちょうどよく、月が顔を出し、狙いが定まる。

 ぎこちなさが多少あるが正確な動きで敵司令官の首を穂先が捉えかけたその時、



「井田、だと」


 敵司令官が秀介を呼ぶ。


 彼がその意味を理解したその時、槍を持つ手が微妙にずれた。

 


まだ、戦い続きます。とりあえず、有言実行、連日アップです。

次をいつ出せるかは、全くもって未定です。

とにかくあがきます。それでは。

お手数でなければ、ブックマークと評価の程宜しくお願いします。

里見レイ

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