人生とはいつも唐突である
世界には人間、エルフ、竜神、鬼人の4つの種族が存在した。
世界は平和に保たれていた。
しかし、ある日世界に魔王が現れた。
魔王は世界を脅かす存在となった。
「ムーブさん、次行くのは首都でいいんだね?」
「あぁそうだとも!すまないね…私もどうやら歳みたいで身体が動かないんだ。セペラがいて助かったよ」
「礼なんていいよ。ムーブさんには助けた貰ったんだ。このぐらいのこと当然だよ。」
「ありがとう…」
ここの村の方々はとても優しい。他の村からきた僕を暖かく迎えてくれた。特にムーブさんは僕を息子のように可愛がってくれて面倒を見てもらった。
さて、そろそろ首都に向かう準備をしないと。
「セペラちゃん!今日から出かけるのかい!?」
「はい、少し首都の方まで」
「そーかい、魔物に気をつけて行くんだよ?」
「ご心配ありがとうございます。」
村の外に行こうとするとたくさんの声がかかった。いつも皆口を揃えて魔物には気をつけるんだと言う。しかし僕は1度も魔物に遭遇したことがない。だから苦笑いしながら返事を返すことしか出来なかったりする。
村を出て随分たった。首都に行くにはこのペースでは4日かかるだろう。本来は馬車を使い行くのだが、僕一人だしお金がもったいないので歩いて行くことにした。
とてもいい天気で歩くのには心地いい風も吹く。とても穏やかで落ち着く。ここまでリラックスしてしまうと魔物など出てきては死んでしまうかもしれない。気を引き締めないと………あぁお昼寝したらきもちいだろうなぁ。
ぼんやりと歩いてると前から馬車が止まった。
「そこの青年。護衛なしでなぜ草原を歩いてる。」
あっやっぱり1人で外出ることは危ないことなんだ…。けど危険にあったことないんだよなぁ。
「おい!!聞いてるのか!?」
「あっ!すみません…考えことしてました。僕になにかようですか?」
「はぁ…。ここでは最近魔物がいると報告を受けている。速やかに自分の村に帰るか近くの村に避難しろ。」
「えぇ、困りますよ!知り合いに頼まれて首都に向かってるのに…このまま帰る訳には…」
困ったなぁ。ムーブさんのお使いが果たせない。どうしよかなぁ…
「おい青年!!」
「…はい!!!!なんでしょうか!!」
「たく、いくら話しかけても反応がないから大声出してしまったではないか…」
「えっと…なんかすみません?」
「別に謝らなくいい。それよりどうする?乗っていくか?」
「えっ乗っていくって誰がですか?」
「青年に決まってるだろ。私もちょうど今から首都に向かうところだ。さすがに善良な市民を見殺しにするほど根が腐ってる訳では無い。それにちょうど首都に向かうと聞いたのでね…一緒に行ったら1番手っ取り早いという事だ。」
この人ノーブレスで言い切った…。すげぇ……えっ今馬車に乗せてくれるっていった!?のんびり行くのもいいけどムーブさん達のために早く帰って村の手伝いしたい。
「ありがとうございます!お言葉に甘えて乗せてもらっていいですか?」
「あぁいいとも。さぁ早くお乗り」
馬車に乗ってるいる間お互い自己紹介した。どうやら名前はナーシさんと言うらしい。ナーシさんは貴族の人であった。貴族って聞いたらあまりいい噂聞かないがナーシさんはいい人そうだった。本当に運がよかったなぁっと今回ばかりは思った。まぁナーシさんにはもっと危険感を持ちなさいと怒られたが…。確かに人よっては奴隷にしたり売ったりする。最悪の場合命がなくなるだろう。…危険感持たないとなぁ…あはははは。