挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
日本にダンジョンが現われた! 作者:赤野用介

第三巻 接触

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

55/68

55話 ねじれ解消

日間ローファンタジー1位&総合ランキング5位!?( д) ゜ ゜
読者様に頂いた燃料で、3巻が終わるまで連投を再開します。
 二〇四六年六月。
 この月は参議院選挙が予定されており、共和党を中心とした連立与党の大躍進が確実視されている。現政権が支持される理由は多々挙げられるが、一言で纏めれば「前政権より良くなったから」だ。

 魔物の出現を停止させた実績は、誰が見ても一目瞭然であろう。
 魔物が地上に出現したのは、二〇四四年七月四日の労働党政権時代。
 以来は二ヵ月に一度、各都道府県のダンジョンから魔物が氾濫した。
 しかも魔物の強さは、毎回上がっていた。
 三種類目のトノサマバッタが出た頃には、既に警察の拳銃では手に負えなくなった。そのため自衛隊が重火器で応戦したが、市街戦は多くの被害を齎した。
 五種類目のナナホシテントウからは、人間の反応速度が追いつかなくなった。
 六種類目にヤモリが出てきた頃からは、旧政府の恣意的な攻略順位の変更が行われ始め、各地で大規模な抗議デモが発生し始めた。
 八種類目のオオサンショウウオが出た翌月に政権交代が起こり、九種類目のゲンジボタル出現時には、特別攻撃隊による撃退が行われた。
 そして一〇種類目のカマキリが出る前に特攻隊の突入が行われ、全ダンジョンの攻略に成功してカマキリが出なくなるという大成果が挙がった。
 旧与党は隠蔽を続けて魔物氾濫による多数の犠牲者を出し、現与党はそれを暴いて魔物の氾濫を止めた。被害者がどちらを支持するのかは、自明の理である。

 新政府の政策には、今後の展望もある。
 それは、一般国民に対するダンジョンへの入場許可だ。
 魔物を倒す事で得られるレベル、身体能力、そして六種類の魔法。
 火・水・風魔法は、個人では電気・ガス・水道などの光熱水費を下げられて、個人消費が拡大する。また国家全体でも、吹っ掛けられていた原油やガスの輸入量を大幅に減らし、貿易赤字の軽減が期待できる。
 また土魔法による建築事業力の大幅な拡大や工期の短縮、光魔法による新たな治療法の確立など、世界に先んじて日本が魔法技術を独占する恩恵を得られる期待が持たれている。
 新政府は世界に先駆けて日本人にダンジョンを公開しようとしており、政治方針や日本の将来性、何よりも自身のレベル獲得機会に国民は期待している。

 従って、大場政権と比較した圧倒的に高い評価と、今後への期待の両方を得ている現与党が、何れも無い旧与党に負ける道理が無い。
 もちろん現与党に対する不安もあるが、もはや小林派を除く労働党は批判者の受け皿には成り得ない。労働党としては、現与党の失策を待つしか無い状態だった。

「これでようやく捻じれ国会が解消されます」

 総理の孫娘である綾香の断言振りからは、政府側の余裕の程が窺えた。
 改選前の参議院は、未だに労働党が幅を利かせており、野党落ちした労働党が与党の様々な法案を批判して自分たちの健在ぶりをアピールしてきた。
 そのため政府は、発表したダンジョン法案を参議院選挙後に先送りして、先に国民の審判を問うたのだ。
 すなわち「ダンジョンへの入場を認める新政府と、認めない小林派を除く労働党の、どちらを支持しますか」と。
 従って今回の選挙は、国民にダンジョンを開放するか否かが争点となっている。

「でも、ダンジョンに入れない連中が労働党に協力するんじゃないか」

 次郎は与党の勝利を確信しつつも、今回の選挙における懸念を口にした。
 ダンジョンの入場許可証は、素行が善良で無い者・責任能力が無い者・生活能力が乏しい者(暴力団員、前科者、成年被後見人、精神科通院歴者、税金未納歴者、自己破産歴者、生活保護受給者)と、その被保護者は不受理となる。
 また日本政府が他国の犯罪や戦争に加担する事を避けるため、日本国籍以外の者、多重国籍者、二〇四六年以降の帰化者も第一回目の入場許可申請では不受理となる。
 その中でも暴力団員や準構成員・前科者の家族は、被保護者だけではなく、成人でも不受理にされるという噂が流れている。

 そのため入場許可証は、真っ当かつ善良な国民である事を証明する身分証として重宝されるという皮肉な結果になっている。
 おかげで次郎と美也も、真っ当な一般人の振りをして申請したほどだ。
 もっとも現地警察とやらの指示に従う意志は、二人とも皆無であるのだが。
 なお綾香は、特攻隊として特別な許可証を与えられる事になっている。

「許可を得られない人から不支持者が出るのは、最初から覚悟の上です」
「そうなのか?」
「はい。それに暴力団員や前科者にレベルを持たせない事は、一般国民の支持にも繋がりますので、一概に支持が下がるとは限りません」
「それはそうだよね」

 次郎と美也は道理だとばかりに頷いた。

「不受理を伝えるのも、七月以降ですから」
「だから六月に参議院選挙があって、七月に受理か不受理のハガキが来るのか」
「はい。ですから今回は確実に圧勝です。三年後の選挙でも勝てば、参議院も入れ替えを終えられて、労働党の旧主流派を殆ど消せます。そのためには、もう少しだけ時間が必要ですが」
「まあ頑張って、徹底的に追い落としてくれ」

 労働党自体を消滅させることは、おそらく不可能だ。
 しかし参議院選挙で徹底的に追い詰めれば、現政府寄りで対立候補も擁立されない小林派が数を増して、労働党を完全に乗っ取れる。そうなれば労働党は、名前は同じでも基本方針が随分と異なる政党に変化する。
 次郎としては、大場派が消えてくれればそれで良かった。

 話が一段落した後、次郎は攻略を再開すべく、前方へと大きく跳躍した。
 そして次郎たちに迫って来ていたバジリスクの頭部を槍で弾き飛ばし、伸びてきた尻尾を掴んで振り回し、まるでカエルを掴んでアスファルトの地面に力一杯叩き付けたかのような、滅茶苦茶な破壊力で灰色の壁に強く打ち据える。
 ダンジョン内に破裂音が反響し、バジリスクの頭部から撒き散らされた血肉と毒液が、灰色の壁を赤黒く塗装した。

 バジリスクは、山中ダンジョンの地下一四階に生息するレベル四九程の魔物だ。
 鶏に蛇の尻尾を生やしたコカトリスとは異なり、ニシキヘビのような太い胴体の蛇に、鶏冠を乗っけた様な姿をしている。
 長さは五~六メートル程で、身体能力が非常に高く、中級ダンジョンの低階層辺りに出てくるような魔物であれば、おそらく一咬みして丸呑みにしてしまう。
 その上、かなり強力な毒も持っている。
 毒は血液凝固系で、地上で動物の血液をシャーレに入れて毒を混ぜてみたところ、僅か一滴で血液がゼリーのようにプルンプルンに固まった。これを体内に毒を流し込まれれば、全身の血液がゼリー状に固まって循環不全を起こすだろう。
 毒を無効化するには、毒を受けた本人がバジリスクのレベル・魔力・闇属性などの総合力を上回るレベル・魔力・光属性・闇属性を持っていなければならない。
 それが不可能だった場合には、早急に外部から解毒する必要があるが、その時に要求される魔力と光属性はさらに高い。
 レベル八〇代後半まで上げた綾香であれば充分に防げるが、他の特攻隊員では不可能だ。彼らが塔型円柱の地下一四階を攻略しようとすれば、確実に全滅する。

 殆どヘビという外見の気持ち悪さから、美也と綾香は近寄らずに遠距離魔法でトドメを刺している。
 だが前衛を受け持つ次郎は、近接戦闘を避けられない。
 そのため次郎は、相手が蛇ではなくバジリスクという魔物で、自分は魔物退治のプロであると自分に強く言い聞かせた。
 沖縄にはハブ捕り名人が居るらしいので、次郎はバジリスク捕り名人を自称して、そう在るのだと思い込んだ。そしてプロとして、バジリスクたちの尾を掴んで振り回している。
 プロの技術は、最初に尾を抑えながら頭部を破壊し、倒したバジリスクの胴体を踏み付けて固定しながら、背中に槍を突き入れて魔石の力を吸収するというものだ。

「目標の尻尾を掴んでスイング、踏み付けて魔石回収。目標の尻尾を掴んでスイング、踏み付けて魔石回収。目標の尻尾を掴んでスイング、踏み付けて魔石回収」

 半分心が死んでいるが、プロとは私情を排して対価のために仕事をする大人の事である。成人を迎えた次郎は、経験値という対価を得るために働くバジリスク捕り名人なのである。
 なお残った血肉や毒は、スライムが処理してくれるので放置する。

 バジリスクの死体を研究機関に提出すれば、大金を稼げるのかも知れない。
 だが誕生日を過ぎてレベルが九九で鈍化した次郎は、レベル一〇〇の美也に追いつく事を最優先としている。
 美也の経験値の稼ぎ具合を見る限り、どうやらレベル一〇〇でレベルアップは打ち止めらしいが、せっかくここまで上げて来てレベル九九で固定されてしまっては、画竜点睛を欠くこと甚だしい。
 美也と綾香の二人が、次郎のレベル上げを支援する事を言い訳にしてバジリスクに全く近寄らないため、次郎は自ら率先して捕まえては、次々と壁に打ち据えて倒していった。
 弾け飛んだ血肉は風魔法で壁側に押し返されるため、通り道の両面のみが汚く染まっていく。

「上級ダンジョンが地下二〇階までなら、あと三ヵ月弱で六階分潜らないとね」

 早く先に進もうという催促は、バジリスクの巣から出たいからか、それとも攻略したいからか。次郎が予想する美也の感情比は、七:三くらいだ。
 要するに、物凄く嫌がっている。

「夏休みがあるから時間的には大丈夫だろう。それくらい進めば、俺のレベルも上がるだろうし」

 受験シーズンというタイムリミットは、次第に迫ってきている。
 ところで学力は美也先生に引き上げられた次郎だが、希望する学部は特にない。
 大金を所持しており、働かなくても暮らしていけるため、金銭欲求や労働意欲が希薄なのだ。
 しかし親戚中を見渡しても大学に行っていない人間はおらず、大学に行くのが当たり前という環境で育ったために、堂下家の常識に基づいてとりあえず大学に行っておくかという感覚で進学を予定している。
 進学先は父親が国立に行けと煩いので、言われるがままに国立を進学先に選ぶ予定だ。さらに手堅い学部にしておけと言われているため、手堅い学部に行く予定である。
 これでは自発性の生まれようはずがない。
 まだバジリスクを叩き潰していた方が、自らの意志で行動している分だけ自主性で評価できた。
 おそらくダンジョン関連の学部があればそれを志望するのだろうが、あいにく日本にはダンジョン学部なる物は存在しない。
 もっとも仮に新設されるとすれば、次郎は学生ではなく、ダンジョン第一人者の山田太郎教授として招かれかねない。但し山田教授も、実のところダンジョンの事はあまりよく分かっていないが。

「この上級ダンジョンと仮定しているダンジョンをクリアした後が気になります。次のダンジョンは、在るのでしょうか」
「そもそも、何でダンジョンが在るのかだよなぁ」

 ダンジョンの第一人者グループは、それぞれに首を傾げた。
 ダンジョンを生み出した側は、ダンジョンを生み出す事で一体何を得られるのか。

「相手が宇宙人説か、異世界人説か、未来人説かで、目的が分かれるな」
「宇宙人説の場合は、どうしてなの」
「人類を進化させようとしているとか。ほら、チンパンジーに色々と教え込む人類がいるだろ。それの人類と宇宙人版」
「わたしたちは実験動物なのかな。それはあんまり嬉しく無いね」
「その場合、日本だけが選ばれた理由が分かりません」

 人類より遙かに技術が進んだ宇宙人が犯人であった場合は、人類が実現不可能なあらゆる事象に、人類を越える技術であるからと説明を付けられる。
 レベルや魔法を与える動機も、進化の過程を研究して成果を自分たちに還元する事や、人類を対等レベルに引き上げて交易を行う事や、労働力化したいなど様々に思い付く。
 だが日本人だけを対象にした事には、説明が付かない。。

「それなら異世界人説の場合は何なの」
「その場合は、異世界で魔物の処理が追いつかないから、神々の魔法で異世界に跳ばすゲートでも作った結果、こっちに繋がったとか」
「そんな凄い魔法があるなら、自分で倒せば良いじゃない」
「きっと大魔法で、それを使った大魔導師は命を落としたんだよ」
「先程に比べると、可能性は低そうです」
「事実は小説より奇なりって言うだろ。まあ仮説の一つだから」

 低評価が付けられた次郎は、渋々と異世界人説を引っ込めた。

「未来人説の場合は、どういう理由なの」
「その場合は、歴史を変えたいんだろうな。世界的に承認が得られているなら、こうしないと人類が滅びるとか。日本単独なら、日本だけのレベル独占。単に個人なら、タイムマシンの開発者がご乱心したとか」
「タイムマシンが作られたとしても、未来から過去へ干渉が行われた別の世界が出来るだけで、大本の世界は変わらないような気がするけど」
「未来人は、目標とする世界線とか時間軸を作れたら目的達成なんじゃないか。あるいは個人なら、実験とかそういう次元かも」
「結局、実験なんだ?」
「だって結果だけが欲しいなら、ダンジョンを出してのんびりレベル上げをさせるなんて回り道だろ。人類は絶滅危惧種じゃあるまいし、一億人くらい捕まえて無理矢理レベルを上げさせたって、滅んだりしないって」
「相手が聞いていて、本当に一億人を捕まえて改造したらどうするのですか」
「………………さっきのは嘘です。人類はか弱い生き物です。ガラスのピュアハートです。捕まえられたら死んじゃいます。ヤメテ」

 白々しい言葉が、バジリスクの住処に虚しく響く。
 言い訳を済ませた原始人は、再び魔物を振り回しながら深部へと進んでいった。


 一方、地上で行われた参議院選挙は、昨年に引き続き連立与党が圧勝した。
 二〇四六年現在の参議院は二二二議席で、衆議院四四五議席の約半数である。
 当選者の任期は六年で、三年ごとに半数改選となるため、旧与党である労働党が幅を利かせてダンジョン法案に反対の構えだった。
 参議院議員は最新の民意を反映していない事から、両院で意見が分かれた場合は衆議院の優越となる。だが法案に反対されれば、衆議院で再可決をし直さなければならなくなるため、一月から始まった通常国会では何度も足を引っ張られてきた。
 改選前は、西日本大震災への対応で批判を浴びた直後の結果が如実に出ていた。共和党を中心とした連立与党全体で、僅か八五議席しか無かったのだ。
 だが改選後は、一四〇議席に伸びている。過半数が一一二議席なので、現政府は衆議院に続いて参議院でも過半数を獲得した。

 二〇四〇年
 労働党 六七  国民党 七
 改革党 一四  共和党 一二  新生党 四  共歩党 四 その他 三

 二〇四三年
 労働党 五一  国民党 七
 改革党 二二  共和党 一九  新生党 五  共歩党 五 その他 二

 二〇四六年
 労働党 一四  国民党 六
 改革党 二七  共和党 四九  新生党 七  共歩党 六 その他 二

 連立与党が対立候補を擁立せずに選挙区制で当選した労働党の参議院議員は、八名全員が小林派だ。
 衆議院議員も合わせると、労働党は主流派と非主流派の国会議員数が逆転し、小林議員が労働党の最大勢力となった。
 残存する労働党議員も次々と小林派に接触を図っており、小林議員が労働党の党首になるのも時間の問題である。
 これで日本のダンジョン法案は順調な通過が確定し、九月のダンジョン開放に向けての障害が取り除かれた。
 世間では、選挙後からダンジョン入場許可申請の受理・不受理を知らせるハガキも順調に届き始める。
 そして次郎と美也も、受理のハガキを受け取った。

「わたしの元親」
「うん?」
「親権喪失の後に偽装離婚して、元父が慰謝料を渡した後に自己破産で借金を消して、元母と元兄が生活保護を受給しているの。裁判で戸籍が外れていなかったら、わたしは危なかったよ」
「マジか」
「お婆ちゃんの支援が止まったからだって馬鹿な事を言っていたみたい」
「あー、よしよし」

 美也の告白にショックを受けた次郎は、とりあえず抱きしめて、二本の触覚を持つ頭を撫でながら慰めた。
 生活保護を申請するときは、親族に支援が出来ないのか連絡が行く。それで美也の祖母に連絡が行き、美也が事情を知ったのだろうと次郎は判断した。
 申請されたのは、おそらく元両親が美也の親権を喪失して祖母の支援も止まった以降から、元兄の恭也が未成年の間。
 時期的には、美也が中学二年の冬から高校一年くらいで、次郎が恭也を助けに病院に行った頃だった事になる。
 美也が恭也に関わるのを嫌がったのも道理であった。

 偽装離婚による世帯所得の誤魔化しで生活保護費を受給するのは、立件するのは難しいが詐欺だ。
 人によっては恭也の大学費用を稼ぐために情状酌量の余地があると思うかもしれないが、大学は義務教育では無く、日本の長期経済停滞や非正規雇用者の増大から、学費が理由で進学を断念する人も多い。
 その中で、詐欺を働いて税金を騙し取った者だけが得をするのは、道義的にも法律的にも、やはり容認される事では無い。

「とりあえず入場許可証が貰えるから、美也はあっちとは無関係な」

 次郎の腕の中で、トレードマークとなっているツインテールが僅かに頷く。
 美也がアッサリと受理された件に関しては、膨大な申請者に対して、対応者側が機械的に処理せざるを得なかったのだろうと次郎には思えた。
 三年以上前から祖母の戸籍に入っている美也は、元親の各種事由に人生を左右されない。
 受理者の数は、次郎たちのクラス四〇名でも半数を超えており、膨大な申請者の大半が受理されたようである。

 初級ダンジョンは、全国に二四ヵ所ある。
 だが入場許可者の総数は、一〇〇〇万から二〇〇〇万人と予想されている。
 各ダンジョンの入場対象者は五〇万人以上で、人口の多い関東地方では数百万人にも上る。
 ダンジョン内は魔物が尽きず、あらゆるゴミを膨大な数のスライムが消化してくれる。怪我を負っても自己責任で、自衛隊・警察・職員の指示に従わなかったり、管理運営にクレームを付けたりすれば、入場許可を取り上げられて出入り禁止に出来る。
 そのため管理は楽に思えるが、実際には入場ゲートは超巨大テーマパークを真似なければ、とても押し寄せる人波に対応できないだろう。開放初週の土日には、夏冬のオタクの祭典並みの入場者による大混雑が予想された。
 実際問題として負傷者が出ればどう対応するのか、トイレなどはどうするのか、運用を始めなければトラブルも予想しきれず、どうなるのか分からない事だらけだ。

 もっとも許可証が貰えるのは八月で、実際に入場出来るのは九月。
 その頃には上級ダンジョンの攻略が終わり、次郎たちは受験シーズンに入っている予定だった。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ