#9 王都へ
本日1本です。
「いやー、それにしてもすごい歓声だったね。ラルム」
「うん。本当にすごかったよ。こんなにうれしかったのは初めてかもしれないなぁ」
「あ、そういえばラルム、あと1時間で、王都行きの馬車に乗るから、早めに終わらせてよ?」
「うん、分かってるよ。報酬だけもらって早く馬車に乗ろう」
「じゃ、早く行きましょ」
僕たちはこんな会話をしながら、冒険者ギルドまで向かっていた。登録ではない、ドラゴン退治の報告と報酬をもらいに行くのだ。どれだけお金がもらえるのか、少し楽しみだ。
『ラルム、あのレベルのドラゴンとなると、屋敷が1個買えるレベルだぞ?』
「え?! そんなに?! 普通にうれしいよ。王都に住める場所が出来るからね」
だけど、ガルムは僕を試すために戦って、結果的に僕が勝ったんだし、八百長みたいで少しいたたまれない。それをガルムに聞くと、
「はい?私はラルム殿が勝たなかったら本当にこの街を、滅ぼすつもりでしたよ?もちろん、私に勝てなかった「反転」に選ばれしものたちも皆即死でしたが」
さらっと超恐ろしいこと言ったよこの人?!本当に勝ててよかった。
「まぁ、結果的にラルム殿が買ったので大丈夫でしょう。さ、つきましたよ」
どうやらこんな話をしている間に、冒険者ギルドに着いたようだ。
そこは4階建てで、とても立派な建物だ。
「本当に大きいわねー、ここでこれなら王都のギルドはどんな大きさなのかしら」
「たしかに、王都のギルドは最大規模だって噂だもんね。早く行ってみたいよ」
ギルドの中に入る。中は入って左側が受付、そしてど真ん中にクエストボードが置いてあり、それより右側は酒場になっている。
皆城壁のほうに言ったのか、酒場にも1人しか人がいなかった。
ギルドマスターに呼ばれたので、酒場にいた人に話しかける。
「すいません、ギルドマスターはどこにいるか分かりますか?」
そういうとすぐに答えが返ってきた。
「ふっ、何を隠そう。俺がこのギルドのマスターだ! 名前はジンという。よろしくな」
「はぁ、よろしくお願いします。てかなんでギルドマスターがここにいるんですか?!」
「俺はみんなで飲む酒が好きなんだ。だからこの酒場でさっきまで仲間たちと飲んでいた。
さ、そんなことより報酬の話だ。お前は何を求める?金はもちろん支払われる。50億ゴルドだ。ほかにできることなら何でもするぞ?」
「はい。じゃあ僕の望むものは、、、へ? 50億ゴルド?! そんなの貴族たちでも持っていないような大金じゃないですか?!」
「そんなの、あの規模のドラゴンを倒したなら当然だろ。俺は1回の報酬でもっともらったことあるぞ。それで、お前の望みは何だ?」
「はぁ。もういいです。えっと、僕の望みは、王都のギルドの推薦状を書いてほしいんです。最初から高ランクで始まれるように」
「ああ、そんなことか。もちろん書かせてもらう。Bランクからでどうだ?」
「はい、ありがとうございます」
ちなみにギルドのランクはF、E、D、C、B、A、S,SS,SSS,Xとなっている。
そしてランクの基準は、
F 駆け出し
E 初心者
D 半人前
C 1人前
B ベテラン
A 強者
S 天才
SS 英雄
SSS 勇者
X 化け物、人外
こんな感じだ。つまり僕はギルドにベテラン冒険者と同じくらいの実力があると認められたということだ。何だろう、すごくうれしい。
「本当はもっと高いランクの推薦状を出したいんだが、これ以上高い推薦を出すと上が厳しくてなぁ、我慢してくれ」
「そんな!とんでもない!むしろありがたいくらいですよ」
「そうか、それならいいんだが、あ、というかお前らもうすぐ馬車の時間だぞ? 行かなくていいのか?」
そういわれ、ばっと時計を見ると、時刻は出発時間の11時の15分前を指していた。
「やばい! 早く行かなきゃ! ヲル! ガルム! じゃあジンさん! ありがとうございました! また来ますね!」
「おう! 報酬はお前の王都の口座に入れておいておくから安心しな! じゃあな!」
(なんかすごいいい人だったな。)
ラルムは、心の中でそう思うのであった。
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「「セーフ!」」
僕たちが付いた時には時刻は10時57分だった。非常に危なかった。
僕たちは馬車に乗る。さあ、王都に出発だ。
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