#2 「反転」の危険性
つぎは22時投稿です。
10月6日 加筆修正
目が覚めた。朝だ、昨日はいろいろなことがあったからな。皆に伝えたいな。
僕はそう思い部屋を飛び出す。
「ラルム! 結局スキルはどうなったの? どんなスキルでも母さんは大丈夫だから教えて頂戴」
「大丈夫! さっきはスキルが「反転」で落ち込んでたんだけど、僕には「反転」が使えたんだ! しかも使ってみるとすごいスキルだったんだ! 冒険に出られる!」
「そう、それは良かったわね! ラルム、これから頑張りなさいよ」
「ありがとう! じゃあ村のみんなに伝えてくるね。行ってきまーす!」
「待ちなさい! ラルム」
「なに? 母さん?」
母さんがすごく怒った顔をしている。何かしたかな?
「ラルム。その力はとても強い、そんな力を村で大声で言うと、そのスキルのことをよく思わない人が絶対いる。強いスキルを持ったとしてもあなたは未熟。すぐにつかまって、殺されてしまうわ。
だからラルム、このことは本当に信用できる人にしか行っちゃだめよ」
「うん。分かったよ。母さん。気を付けるよ。じゃあ改めて行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい。気を付けてね」
玄関のドアが閉まる直前。
「まさか、あの子が英雄を継ぐなんて」
と、母さんが言っていたのをラルムはまだ知らない。
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「おう! ラルム! スキルを昨日貰ったんだろ! 何をもらったんだ?」
「あ、おじさん! ぼくがもらったのは「付与」と「水魔法」だよ! なかなかいいスキルがもらえたんだ!」
「それは良かったな! 速く英雄になっちまえよ!」
僕は「反転」がばれる可能性を考えて、スキルは2つということにした。
あ、そうだ。聞きたいことがあるんだった。
「おじさん、今家に、ぼろぼろになった武器とか防具ってない? もしあったらくれると嬉しいんだけど、あるかな?」
「うん? そんなものでいいのか? じゃあちょっと待っててくれ」
「ありがとう! おじさん!」
なんでこんなものを頼んだか、もちろん「反転」をかけるためだ。「反転」があればどんな弱い武器でも強くすることが出来る。ボロボロなものならなおさらだ。
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しばらくすると、おじさんは大量の武器防具を抱えて戻ってきた。
ちなみにおじさんの職業は武器屋だ。
「ほい! こんなのでいいか? うちの処分在庫だがな。」
「うん! ありがとう。またおじさんの店に行くね! バイバイー」
「おう! ラルム! またな!」
やった!これでまた武器が強くなる!
そういって僕はその場を去っていった。次はヲルの家だ。
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ヲルの家に着く。家の前にはヲルがいた。
「あ、ラルム、、、、、この前のことは気にせずに頑張ろうね!」
「ヲル、ちょっと話したいことがあるから、家に入れてくれないかな?」
「いいけど、、、何を話すの?」
「とにかく、人に聞かれると少しまずいんだ。だから、ね」
家に入る。ヲルの家は少しこじゃれた感じの民家だ。きれいにかたらずけられている。
「で、話って何?」
「ああ、それは僕の「反転」のことなんだ」
僕はヲルにすべてを話した。
「そのスキルいいね! やっぱりラルムはすごいや」
「ありがとう。じゃあさっそく武器を「反転」していきたいのだけど、大丈夫?」
「大丈夫よ。速くやって見せて!」
今回は2つほど反転をしてみよう。
ぼろの杖
武器レベル1
見るも無残なぼろぼろの杖
魔法はほぼ使えない。
魔攻 3
武器ランク H
↓↓
次元神杖クロノス・ギルス
武器レベル1
創造神が世界を渡るために作られたとされる神々の杖
次元を操る
魔攻 15000
武器ランク EX
ぼろのマント
武器レベル1
見るも無残なぼろぼろのマント
防御力は全くない
防御 3
武器ランク H
↓↓
世界神のマント
武器レベル1
世界神がよく身に着けていたとされるマント
背中の攻撃は全て受け流すことが出来る。
防御 15000
武器ランク EX
「なに、これ。強いスキルなんてレベルじゃない」
ヲルが驚愕している。少しやりすぎてしまった。
「まあ! 僕は英雄になるんだ! だから大丈夫だよ!」
「それもそうね」
「じゃあ僕はそろそろ帰ろうかな」
「うん、じゃあね。ラルム」
「じゃあね。ヲル」
そういって僕はヲル家を後にした。
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