05.バカの相手は俺次第!!
【祝】ブックマーク数30達成です。
皆さんありがとうございます!
門番さんは、門のすぐ近くにいます。
えぇ、外に出る門のすぐ近くです。
門の隣に武器屋があるってどうなんだよっ!?
何度も通った門の隣だとは・・・ぐすん
ともあれ、無事武器屋までやってきた俺だが、待ち合わせの相手は門番さんの前で正座してました。
この前の忍者と一緒に・・・仲がいいんだな。
「あいつ・・・ちょっと目を離した隙に何しとんねん・・・」
何やら呆れ顔の関西弁。あの忍者とバカのどっちかと知り合いらしい。多分忍者のほうだろう。
リアルで話して確認したところ昨日見かけた白髪は、俺の友人であってたらしい。
これからは白髪のイケメン君ではなく、白髪のバカと呼ぶことにする。
「トルースはあの忍者と知り合いなのか?」
「ん?なんで忍者の方やってわかってん・・・あぁあのイケメン君ゲインのコレか」
恋人みたいな言い方やめて欲しい。
見た目ちょっとチャラいトルース。
金髪にちょっとワイルドな感じで、チャラ男・・・いやヤンキー風といえばいいのだろうか。
冗談が好きみたいだ。
「ただの連れだよ。」
と、話しているとバカと目があった。
「あっ!? てめぇ武器屋来るのにどんだけかかってんだよ!!日が開けちまったじゃねぇか!!」
日が開けたも何も、もう日が沈みかけてるって突っ込むべきか?
「ちゃんとした、待ち合わせの時間決めねぇからだろ。そもそもケンタから迎えにこないのが悪いっ」
「俺かっ!?俺が悪いのか!?ゲーム内で20時間は待ってたんだぞっ!!」
となると、後4時間で強制ログアウトか。
ちょうどいい、俺もその時間でログアウトするか。
「お前がどれだけ待ってようが俺にはかんけぇねぇ!」
「ひっでぇ!お前ってそういうやつだよ!!待ち合わせに間に合ったことないよな!!」
「なっ失礼な!!コレでも学校に遅刻したことないからなっ!!」
「お前んち、学校の目の前じゃん!!」
「リアルの住所バレ起こすようなこと何大声で喋ってんだごらぁ!そんなんだからお前バカなんだよ!」
「うわぁ、バカっていったな!!この、ほうこうおんt・・・ぐほぉっ」
正座したままだったバカのみぞおちを蹴ってやった。
「ぐぬぅ・・・」
ふっ・・・根も葉もない噂を流そうとするからだ。
バカはその辺に転がりながら「りふじんだぁ・・・」とか言ってるが何が理不尽なものか。
「何、大喜利かましとんねん・・・はぁ・・・で、ランはなんでそこで正座させられてたん?」
「拙者は無実でござるっ!」
「いや、涙目で言われてもわからんわ。ほらっ、話してみ・・・な?」
「絶対怒らないでござるかっ!?」
「そりゃ内容次第やわ。大丈夫、無実なんやろ?」
「そ、そうでござるな。実は・・・」
ばしゃぁ!!
「嘘つきっ!!怒らないって言ったじゃないかっ!!」
「ほら、すが出てんで」
水も滴る忍者が、関西弁に何やら文句を言っている。
「もっかい言ってみ?」
「も、もういちど水をかけるでござるか!?」
「人聞き悪いやっちゃなぁーおんなじお仕置きするほどワイ、レパートリーせまぁないで?」
「もっとひどいことするでござろう!?薄い本みたいに!!」
「どこで仕入れてきてんそのネタ!?次は火炙りにするだけやわ」
「もっとひどいでござる!?」
「なぁ・・・わい言ったよな?昨日も。いや、ゲームで言えば4日前か?」
「は、はぃ」
「喧嘩すんなら街ん外でやれいうただけやのに、もう喧嘩したん?あんたもそっちのにーちゃんに蹴ってもらうか?」
「そのほうが・・・ましなような・・・」
「ほぅ・・・」
「いや、ごめん、拙者が悪かったでござる。」
何やら忍者が小刻みに震えながら土下座をしている。
この手腕は見習いたいものだ。
バカと忍者に話を聞いたところ、武器屋の商品を見飽きたバカが同じく暇をしていた忍者とPvPをしだしたらしい。
あ、流石に武器屋からは出たらしいが。
でも、武器屋の前でPvPやらかしたら武器屋に来る客の迷惑である。
しかも、武器屋は門のすぐ隣。
街に危険人物やモンスターが入らないように見はる門番さんとしては、街なかでの・・・特に門のそばでの争いごとは捕まえるには十分だったそうな。
ちなみに門番さんはレベル30相当らしく、まだレベル10ほどのバカは鎮圧されたらしい。
門番さん流石だわ。
てか、お前らもうレベル10なのか・・・俺まだレベル5何だが・・・。
ちなみに俺の累計経験値は32で、バカは累計経験値1000ちょっとだとか。
やり過ぎだろっ。
門番さんにこってり絞られていてやっと開放されそうだったところで、俺達に追撃されたそうな。
まるで俺とトルースが悪いみたいな言い方をしないで欲しい。
門番さんは街なかで騒ぎを起こさないようにと注意してまた門番の仕事に戻った。
気をつけてほしいものだ。
「ほんじゃ、武器屋行くか」
「え、俺もう武器見飽きたんだけど・・・」
「じゃぁその見飽きたほど見た武器を教えろ」
「え、命令形?」
「ほれいくぞ」
「あーはいはい。」
何やら投げやりなのが気になるがまぁいいか。
武器屋の中はコンビニぐらいの広さで、壁一面に武器や防具、何やら投げ売りコーナーまである。
「なぁ武器に刻印スキルってのついてたんだけど、あれってどの武器でもあるのか?」
「ん?あぁあれは杖についてるスキルだな。武器に最初から呪文が書いてあるから、わざわざ空中に書かなくても使えるんだ。使うたびに武器の耐久値を消費MP分削るけどな」
「と、なると初期装備の耐久値設定ない杖以外だと壊れちまうのかぁ」
「まっ、耐久値の問題は剣でも同じだけどな。ぶっ刺すたびに耐久値削れちまうし」
「大体耐久値はどんなもんなんだ?」
「どんなもんって言われても武器によるからなぁ。まぁ初期なら1000はあるんじゃないか?」
ふーむ。MP1000分は使えるならまぁまぁか。
「刻印スキルはアクティブスキルだけど、パッシブスキルがついてる装備とかもあるしな」
「へぇ」
「その分高いけどな。お前ならどうせ生産系だろ?いいの出来たら俺にも売ってくれ」
「出来たらな。今回は結構消耗品で儲けるつもりだしな。」
「パッシブスキルは、作った素材で決まるらしいけど、刻印スキルは【刻印】ってスキルで自分が使える魔術スキルを書き込んで作るらしいぞ。自分で欲しいスキルつけたらどうだ?」
「あぁそれはいいな。とは言え、自分で覚えてるものしかつけれないのかぁ。いや、売るならありだな。」
「まぁ、レベル1の魔術スキルなら自分で覚えるけどな。レベル3ぐらいなら結構売れるんじゃないか?」
「レベル1でも使いみちはあるけどな。呪文書く時間が戦闘中はきついし」
「刻印スキルは武器に何個でもつけれるのか?」
「いや、パッシブスキルで2個つけれる奴とかあるけど、基本は1個だな。」
「となると、数がいるなぁ。刻印は武器にしか出来ないのか?」
「使い捨てで良いなら紙アイテムにもつけれるぞ」
取り敢えず【刻印】ってスキルは必須だな。
俺は人より多くスキルを覚えられるし、となると素材となる杖と紙アイテムか・・・
「紙アイテムは作れるのか?」
「さぁな。道具屋で売ってるとは思うけど・・・」
ちっ、使えねぇな。
そういえば掲示板があったな。あとで調べてみるか。
モンスターの皮でもあれば、羊皮紙とか作れそうだし、植物素材の中には紙を作るためのものもあるだろう。
「今、言われない中傷を受けた気がする!」
「気のせいだろ?もしくは被害妄想だな。」
無駄に感がいいな。
「おっちゃ、っと武器屋の受付さんは女の人なんだな」
「今、おっちゃんって呼びそうになったな。バレたらぶっ叩かれるぞ。」
「え、あの人そんな怖いのか?」
「バニーさんに、手出そうとして返り討ちにされたPLがいるらしいからな。」
「お前ら武器屋の中で暴れなかったのって、あのバニーさん?が怖かったからじゃ・・・」
まぁそんなことはどうでもいいか。
「バニーさん」
「あら、何かしら?」
「刻印スキルの付いてない杖ってあるか?」
「そうねぇ・・・最低レベルの杖ならあるわよ。一つ100マネーになるわ。」
「100かぁ思ったよりは安いかぁ・・・」
取り敢えずその杖を見せてもらった。
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基本の杖 Lv1 【杖】【木製武器】
【攻撃力】+0
【耐久値】1000
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見せてもらった杖はほんとに基本的な性能らしい。
杖である以外何の特徴もねぇ。
初期のままだった、俺の所持金10kマネーから、1kマネーを出して10本買うことにした。
ん?kマネーが何かって?
そうだな、1000000って書いてて、えーと0がいくつだ?って数えることあるだろ?
そういう時のために、1,000,000っと、3桁毎に点を打っていくつかすぐわかるようにするわけだ。
kって言うのはキロで、1k=1,000を意味する。
つまり10kは、1万って意味だ。
1,000,000は、1mでメガを意味する。英語でも100万のことミリオンって言うだろ?mは100万。覚えやすいだろ?
ゲーム内で金のやり取りするときは割りとこの単位を使うことが多い。
チャットとかでやり取りしてた時の名残だな。
なれたら一瞬で値段がわかるし、ゲームってのはどんどん値段が高くなっていくから、10000000000とか書いてても桁間違いしかねないからな。
ちなみにmの後はgでギガだ。その後はtでテラになる。
まぁ小文字でkとかmってしてるのは人次第でKとかMとか大文字の場合もあるから細かくは気にしないでいい。
さて、この10本の杖に何のスキルをつけるかな?
彼はバカです。覚えましょう。
忍者は・・・忍者です。うん。
1,000=1k
とかは牛乳1kリットルとか肉1kとかよく使うから説明なくてもわかる方多いですかね。