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第二話 居候 その2

「ごめんなさい。この人可愛く見えません。どうやら召喚される前に住んでいたところとココでは、可愛いの基準が逆みたいですね」

 ランちゃんはチラシに描かれていた女の人(笑)によっぽど憧れていたらしく、反対の感想を聞いてむっとしたが、最後まで言ったら、複雑そうな表情になった。


「あ……そうなんです、か。まあ、人間人それぞれって言いますよね……」

 空気が少し重い。こういうのはあんまり好きじゃないな。


「えっと、なんかごめんなさい」


「いえいえっ。別にカタルさんが謝る必要なんてないんです。感情を処理できない私が悪いだけですっ」


「そんなことないですよ。僕が余計なことを口走らなければよかっただけですし。ーーあ! それよりも、せっかくつくってきてくださったのですから、早速いただきます!」

 有無を言わせずにお盆の上に置いてあるスプーンを手に取って、スープをすくう。嗅いだことはないけれど、それでも美味しそうな匂いが鼻腔をくすぐる。


 あったよ、打開策。これでなんとかなるといいな。

 スプーンをそのまま口に運び、口腔に流し込む。


「美味しい……!」


「……そうですか! ありがとうございます」


 まだ突っかかるようだけれど、話を合わせてくれた。あるいは、『美味しい』って言葉にちょっと嬉しくなっちゃって一瞬忘れた、とかなら可愛いだろうな……なんて。


 それからは、黙々と食べつづけた。変に話しかけて拗らせるよりはむしろ静かにしている方がいいよね、多分。


「ごちそうさまでした」


 およそ十五分後、食べ終わった。


「お粗末さまでした」


「いえ、本当に美味しかったです」


「ありがとうございます」

 やや平坦な口調で応えた。


 ランちゃんはお盆を持って部屋から立ち去った。


 あーあ、ちょっと失敗しちゃったな。

 

いきなり少なくてすみません。思ってたより早くキリの良い所までいったのでこれくらいになりました。次回は年明けになるかもしれません。

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