【あとがき】
初めましての方は初めまして、過去作をご覧くださった方はお久しぶりです。作者の凛――渡辺凛ではございません――です。
さて、今回は『似たもの家族のエピソード』シリーズの……えーと、エッセイを除いて七作目、になりますね。
主人公・渡辺凛の初恋と、失恋みたいなものについて描かせていただきました。大雑把に言えば、大好きだった親戚のお兄ちゃんが結婚してうんたら、っていう感じです。
ちょっと翔馬兄さんがズルイ人になってしまいましたが……きっとあの後悟が、宣言通り動けなくなるまで泥酔状態にさせたと思います。お兄ちゃん怖い←
毎回実話を二割ほど混ぜつつ書いていると公言しているこのシリーズにしては、結構実話が多い方だと思います。多分、半分くらい実話です。
……でも一つ、私の名誉にかかわるので言っておきますと、私が従兄に恋をした事実は一ミリもありません。というか、あの思い出話自体全て嘘っぱちです。
それ以外は……家族構成は違いますが、おおむね本当です。結婚式のシーンとかはほぼそのまま、エッセイみたいな感じで書きました。さすがに従兄たちと飲みに行ったりはしていませんが。
私も実際従兄の結婚式で非常に元気がなかったんですが、それは単純にあぁいう場が苦手で一刻も早く帰りたかったからです(苦笑)
ちなみに、ホテルに泊まった翌日は超元気でした(名古屋城楽しかった!←)
さて、渡辺凛はこれまで狂言回し役が多かったんですが、今回は久しぶりにがっつり彼女の心情に寄り添って書きました。
あと、少し一作目の『似たもの母娘と完熟桃』について触れた箇所があるので、未読の方にはちょっとわかりにくかったかもしれません。一応、配慮はしたつもりなのですが……。
あんまり長い物語ではなく、起伏も少ないくせに薄暗いので、万人に受けるようなお話ではなかったと思いますが、ここまでお付き合いくださった方には心より感謝いたします。
また、次回作で皆様にお会いできることを楽しみにしております。