十七日目ー幼馴染丸ツー
「ちくしょう!目を覚ませ、翡翠!」
はぁ…
「琥珀…いつも思いますが、キミは九官鳥よりも語彙が少ないのでは?オウムですら朝の挨拶で『オハヨウ』ぐらい言えますよ?」
輝けるばかりに羨ましく、
それと等しく憎い幼馴染に皮肉を飛ばす。
「う、うるせーな!俺だってオハヨーぐらい言えるよ!」
打てば響く…
と、
言わんばかりの何時も通りの会話。
しかし、
これは、
お互いで剣を交えながら語って居る。
私は…
彼らを殺したい、
だけど、
それと同時に彼らに殺されたい。
それは、
私の『嫉妬』と、
その罪の意識からくるもの。
それも…
「よそ見を…してんなーー!!」
ご、ぁ…
ぎぃ…
「と、当然殴るなんて…猿でも前ぶりが在る…」
そんな風にいうにもかかわらず、
琥珀は悪びれる様子も無く。
「バーカ、猿はしゃべんないだろ?」
ダナンて、
朗らかに笑いながら言う。
…
その挙動や言動が、全て私の身を裂くヤイバと成って飛ぶ。
それらをかわすことも、
ふせぐ事も出来ずに、
私は目に見え無い、不可見の血を心にに流す。
「わりぃ、大丈夫か?」
琥珀は今まで剣の柄を握って居た手を差し出す、
そこに敵意は無く、
ただ自然に親友へと差し出すためと。
私も、
それをただ何時もの様に受け取ろうと、
手を伸ばした…
その時。
「第四世代李躪個体識別名称翡翠、其の手を握り返すと言う事は、李理素様に対する反逆行為と皆します」
凛と、
冷たさを纏った事務的な感情を一切含まない声がゆっくりと貫く。
全 李 の祖にして、
唯一の第一世代、
リリス様の直接造られた故、
感情無き、自動人形の様な…
義務で在る様に美しさ…
象牙の様な肌、
腰にうねう緑の黒髪、
何も命も宿さ無い硝子の様な目。
そこに居たのは、
数千、数万の李を引き連れた、
李躪にして李凛夢…
リーダー柘榴だった。
初の柘榴さん登場回、
ずっと忘れてました(//∇//)




