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幻想は程遠く  作者: しばしば星
何かを欲す
17/18

世界は広い

布を振り払おうとしたが強制的な眠気には負け、眠ってしまった。


きっとこの展開は三度目だ、俺は麻酔じゃないと倒せないと思っているのかもしれないが不死にそんなの効くはずがない。


「やぁ、悪魔憑き」


自分の耳を撫でるような声が部屋で響いた、数人の天使が俺を囲って拷問器具を持って睨んでいる。


「久しぶりに聞いたな、その言葉」

「そんなことよりもさっさとあれやろうぜ?」

「そうだね」


いきなり頬を平手打ちしてきたが、痛みはもう慣れた。


「君ってさ、どうやったら死ぬのかな?」

「もう情報は筒抜けか?でも俺は教えないぞ」


少し反抗的に言ったら顔面を強く殴られた、自分は椅子に拘束され身動きが取れないが時が経てばなんとかなるはずだ。


「おい、もう終わりか?」


3人が部屋から出ていくのは幻覚でもなくはっきりと見えて、こんなに早く終わることなんてあるはずがないと警戒すると1人が閃光弾を投げ入れて部屋から出た。


それが爆発すると俺は失明して両耳の鼓膜は破れた、3人が戻ってくると1人の男が私達の失態を許してくれますかと書かれた紙を持ってきた、きっとこれは初めて天使に会った時俺をかなり怒らせてくれた時のことを許してくれる?的なそれだろう。


俺は衝撃で声が出せないので小さく頷いた、すると頭をバットでフルスイングされ気絶させられると目を開ければそこは牢屋の中だった。


「だから信用を無くすんだ」


天使にはうんざりだ、こんな奴らしかいないから差別だとかが生まれるんだろとさっさと自覚して欲しいものだ、そもそも天界の政治家達はこの事に気づいているのだろうか?いや、知っていても黙るだろう。


「お、目を覚ましたか」


そこには肩に大きな鉄の塊を体と一体化させたような魔族がいた、こんなに印象的で虐殺でもしたんだろと真っ先に思ってしまうようなやつは初めて出会ったかもしれない。


「凄いなそれ」

「だろ?にしてもここに人間が来るとはね、魔族と同じ扱いか」


魔族が笑ってそう言った、まさか悪魔憑きと言った理由はここに閉じ込めるのが目的だったのか?確かにここは人の力じゃ逃げられないような所だ。


「で、何したの?」

「俺は初めて天使に会ったら攻撃されて、人間の国の偉い奴にそれを言われるのが怖くなったんだろ」

「ハハハ!そりゃ酷い理由だ、被害者じゃん!」

「だな……」


ここまでくると笑い話にも聞こえてしまうものだ、しかもそんな犯罪でもないことでここに閉じ込められると言うことは無期懲役、いや秘匿監禁のはずだ。


一応これでもエネスは英雄だ、適当な理由で閉じ込めたとなれば戦争の火種になりかねない。


「でもなんで生きてるんだ?わざわざここに入れるくらいなら殺されてるはずだ」

「親は死なないからな」

「マジ!?じゃあ肉食っていい?」

「何を言ってんの?」


確か魔族はどんな肉でも好んで食うらしいが人の肉は食べてはいけないと教わる所の方が多い、それともこいつは狂人か?


「冗談だよ、まぁ逃げた方がいいよ」

「なんでお前は逃げないの?」


鉄格子が魔族が肩に付けていた鉄により一瞬で破壊されていた、それほどの力があれば自分もすぐに逃げ出せばいいのに。


「だって無銭飲食が合法でできるんだぞ?」

「……そうなんだ、ありがとうね!」


引き気味でそう言って外に出るとスナイパーの弾が飛んできた、それでも反射神経がよくなりすぎたのか避けることができた。


「絶対に逃すな!」

「電磁砲放ちます!」


2人の精鋭天使兵がレールガンを構えて俺に向けて放ってきたが魔族の鉄が板のようになり能力が何かで跳ね返した、2人は骨も残らず足だけになった。


俺は感謝を伝えようとしたら数十人が角から現れたもんで、振り返らず本気で走って逃げた。


途中兵士に何人か会って倒そうと決意したものの相手のことを殺すことはできるが強くてまともに相手してられなかった、俺TUEEはいつまで経っても実現できないかもしれない。


「ここどこだよ!」


息を切らしながらやっと来たところはたくさんの武器が並んだ場所できっと囚人武器庫だ、その中にはエネスの小杖と剣が置いてあった。


それを持ってさらに上へと進んだ、また数人に会ったがどんどん一人一人の戦力が弱くなっていき簡単に終点に着いたが、そこは天界であった。


「へ?」


辺りには羽の生えた天使がうじゃうじゃといて見たことのないものが沢山あった、それに皆の魔力量が人間の1.6倍はある。


(なんで天界に、もしかして一生王都行けない感じのやつか?)


いつもあと少しで王都だ!と思えば必ず遠くに連れて来られてきっとまだまだ行くには時間が足りないだろう。


「ここでもライブするやつは多いんだなぁ…」


天使達は金に困っていないはずなのにライブをしていた、きっと趣味の範囲内だろうがそれでヘマをすれば金を失うことに気づかないのだろうか。


「ここでは騒ぎを起こせないので、潔く戻ってください」


強面の精鋭天使兵が近衛兵を連れてここまで来た、皆も英雄がこんなやつらに囲われているとなればスマホを向けてきた。


「やってきたのはそっちでしょう?それにそのセリフは俺のものだと思うが?」

「どういうことだ?」


近衛兵が天使兵に尋ねると兵士が紙を取り出してひそひそと何かを話して近衛兵が冷や汗を垂らしていた、するとこんなに上の立場で名誉も何もかもを手にした近衛兵が土下座をしてきた。


「どうかお許しください!どうか私一人の命だけで許してはくれませんか!」

「国を守りたいのは分かるよ?それに俺は人間の国であれを言うつもりはないからさ」

「ありがとうございます、私は一度軍へと向かいます!」


深く頭を下げて翼を生やし飛んで行ってしまった、兵士もそれに一応ついて行った。


確かに俺は人間の国でこのことを言うつもりはないが、皆がライブをしているのだから外部に情報が漏れてしまう確率は十分にあると思う。


(帰りたいなぁ…)


天界はリンワットと繋がった別次元の世界だ、きっとどこかに帰り道はあるはずだが見当たらない。


「天界から出る方法知ってますか?」

「それならあの亀裂からリンワットに帰れるよ、て言っても君に羽がないか!」


嘲笑うように煽られた、こいつが敵なら即殺してたがここは公共の場だと許してやり風魔法で吹き飛び外に出た。


皆が俺を見ているが恥ずかしくなったのでさらに出力を上げ亀裂に入るとそこは王都の東塔近くのランダムテレポート印が刻まれた、入っては行けない場所だった。


「あ……俺が悪いんすか?」


こんなランダムで入ってしまうような場所なんだから許してほしいが皆の目は冷たい、スマホを取り出すものもいれば所詮偽善から現れたであろう私人逮捕系のやつもいた。


数人に腕を掴まれ抵抗したが数分後には…もちろん署にいた。


「俺は無実だ!」

「だが証拠はすでに……」

「んなん知るかぁー!弁護士呼べよ!弁護士!」


想像と違かったのだろう、警察官も俺のセリフを聞けば聞くほど顔はバイトでヤバいやつを見たような人間の顔をしている。


「ま、まぁ証拠は揃っていますので懲役3年が妥当で」

「王都滅ぼすぞ?」

「はい脅迫罪」

「は?もー!マジ最悪!」


ヒスった謎の危機感に迫られている女よりも騒いだエネス、まさかこんな英雄だらけの地域で牢から出ようなんて無理な話だ。


それにまだそんな場所にぶち込まれる可能性は低いかもしれない、ここで逃げ切れれば!と後ろの壁を壊す前提で振り向くと異形頭のピストルがいた、まず俺より強いのは確定だ。


「……」

(もう終わりです、所詮転生なんて運が良くないとハーレムだとかそういうのはできません……死ね)


情緒不安定と言える状態だろう、こんな絶体絶命という場所に立たされてはこうならないと本気で狂ってしまいそうだ、こんなに頑張っている人間がなぜこんな目にと思うとさらにダークになっていく。


「分かりました、素直に従います……でも俺が悪いんすか?」

「自業自得ですね」

「そうですか……あの俺はこれからどこに?」

「分かっているだろう?」


ピストルマンは一言一言の圧が強い、俺はこいつの分かるだろ?を本当は最初から答えなんて知っていたが信じたくなかった。


このあと何やかんやして牢の中に入れられた、環境は王都なので外見からしてやばそうなやつだとかそんなやつとはちがって、ちゃんと絶望して悔やんでいるような人と分かれていてさまざまだった。


俺はいい目で見られていなかったのだろう、忌み子と同牢だった。


(あー!クソだわ世界!自分のこと正常だと思ってるやつ並にイカれてる!)


俺がこの牢に入ってから忌み子は端に行き涙を浮かべ震えていたがそんなことよりもまず魔力が使えるか試してみた、なんと魔力カットが使われているだけで支えるのだった。


自分は悪くないだろなんでこんな場所に、あああ!的な風に考え思い詰めているとニヤニヤとした集団がここの鉄格子を蹴ってきたので鉄格子を魔力で切り裂き囚人をぶん殴った。


「ちょ、何やって」

「おいおい、やめとけ!」

「やっぱ見逃してくれ!すまんかった!」

(こんなあっさり?俺TUEEやん)


囚人達は焦って逃げていく、鼻血程度だったというのにそこまでするか?と思ったが目線はやはり忌み子に向かっていた、この前まで同じ種族をパーティーに入れていたから分かるが自分も親から教えられた教育で、そこまで理由もなく好きにはなれずもう一人の仲間のツユに押し付ける形で預けた。


今思い出せば俺もなかなか最低だなと感じたがそんなことどうでもいい、これほどにまで恐れられているなら親が言っていたようにこいつは人を食った〜だとか嗜虐趣味の変態野郎とかそんなやつか?


(うっわ、そういうことね)


俺は引き気味でこの牢から離れると看守がブチギレて俺を睨んでいた、鉄格子を切ったのがダメなのは良く分かるし一発やられてやろうと思ったが近づいてこない、今度こそ俺TUEEかと思ったがやはり後ろに目線が入っている。


(やっぱ教わった通りやべぇやつか、忌み子はやっぱそんなもんだよな)


一方的な偏見を押し付けただけだが心が軽くなった気がした、やはり人に言うわけではないが心の中でも相手を傷つけるのは人として求めることなのだろう、ネットにいる奴らも大半がそれなのだからこれは否定できない、探せばいくらでも出てくるのと一緒だ俺だけじゃない。


「あのさ、あいつってやっぱやばいの?」

「ば、馬鹿!あいつ呼ばわりしたら殺されるぞ!」


冷や汗を垂らしすぐにこの場から立ち去っていく、看守が言うならそうなのだろう。


肩書だけ無くせばただの可愛いショタだが、やはりその種族の名を背負っているだけで恐ろしい存在だと認識してしまう、一度は差別でありいじめだと気づけたが分かっていてもまたこう考えるともう清志郎と同じ存在だと自覚しながらやるのが楽しいとも心の底では感じている。


だがそれは何があっても口には出さないことだ。


「やぁ、君何したの?」

「……分からないです」


だる絡み先輩という感じに話しかけてみたが結果はご覧の通りで、分からないって厨二病拗らせてんのかよと思ったが差別で陥れられるなんてことも珍しいわけじゃない、助けるわけではないが話は聞いてやろう。


「え?うーん……あ!なんで捕まったの?」

「体を売ったら……捕まったんだよ」


そう言い終わると泣き出されてしまった、周りが冷たい目で見てくるもんで俺だって泣きたくなってきた、マジで何したって言うんですか?


(俺が悪いん?ゼーレの能力で職権濫用してぇ)


ゼーレの能力の言霊で黙らせたかった。


「す、すみません……」


泣くのをやめてくれてここに来て一番安心した、なんならこの国にいる間の中で一番安心した瞬間と言っても過言ではなかった。


「それでさ……それはつまり、いいや……俺が悪かったよ」

「いえ、僕がこんな身を売ったのが悪いんです」


実際この忌み子が犯した罪は罪ではなく、金がなかったので性的な方での体を売っていて何件も成功して、やっと生きていけそうだ!となった時に警察が突然現れ忌み子の体を売った罰というそこらの女と変わらないことをしただけで、牢行きだったのだ。


まぁ差別社会だ、そんなこと分かった上で生きてきたのだからもう触れずにいよう。


(差別社会もとうとうここまで来たか)

「そりゃ、大変だったね」

「慰めはいいよ……」

(そうだよな、こんな薄皮一枚の無情の言葉)


実際のところエネスはこんなことは酷くはない、差別は仕方ないと過去に起こした忌み子達の罪は消せないもので、その者として完全に違う者だろうと忌み子なら世間の重圧な言葉には耐えなければいけないと考えている、だって差別は理不尽からはじまるものだもの。


「いつになれば…忌み子を人として見れるんだ」

「きっと君や周りの人達全員ずっとそんな日来ないと思うよ」


もうずっと前から分かっていた、差別される側の人間はそれを受け入れて生きてくしかないと、だが何故かそんな未来を見たくないと言うのが俺の意見だ、ただの綺麗事が俺の意見だった。


「そうか、きっとそうだろうな」

「聞きたいんだけど脱獄したらどんな罪ある?」

「死刑だよ」


どうせここに留まる時間が2倍になるとか拷問それくらいだと思ったが死刑だと、脱獄と割に合わないようなことが待ち望んでいると聞くと少し面白そうだと感じた。


「えぇ……」

「やったことに対しての罰が大きすぎるよね」

「王都を守るための厳しい罰ってのは分かるけど、さすがにね」


今こうして話せているのが幸運なのかもしれない、看守も手に負えない連中がうじゃうじゃいるから文句が言えないってのもあるだろうがこうして嫌な世界と向き合うことを強制的にやめさせられると安心する。


「56人目の英雄か」

「?」


ハゲで柄は悪くて背の高い男がそう言ってきた、まぁ名がしれているのは嬉しいことだ。


「どうせ金もあるんだから家でも買ってのんびりしてりゃ良かったのによ」

「あんたはそれを望むのかもしれないけど、俺は旅をしてる方が楽しいからな」

「そんな考えの英雄さんが何したんだ?」

「間違って入ったらいけないところ入った」


男に聞かれちゃんと答えたら腹を抱えて笑われた、確かに英雄にしては捕まった理由がしょぼすぎるしここにそんなことで捕まった奴は誰一人としていないのも知っている。


「それマジかよ!」

「あんたは何したんだよ」

「リーデNo.3だっただけだ」

「いや怖」


この男の正体はリーデデモ隊のNo.3だった、今じゃあれをデモ隊というには小さい気がする、反乱軍と呼んだ方がしっくりとくる。


世界融合前は一人一人強すぎたが今となればそうでもないが人数が増えすぎた、それに噂ではハートを起こす能力を持っている奴も現れているのだとか。


「もしかして地球人か?髪色からして違うか」

「No.1は誰なの?」


これを知れれば俺は無条件釈放というのを看守に行って出してもらうつもりだ、それに教えてやれば金だってもらえるほどの偉業だ。


「教えるわけないだろ?それに今日の夜俺を助けるためにNo.1がここにくる」

「え、そんなだから世間は……」


そんなだから世間はお前らのことを認めないんだと言おうとしたが恐れ、それ以前に伝えても意味がない。


こいつらはたったひとつの憎しみを忘れないために復讐を世界に果たすために存在している、それも何百年も前に起きたことをだ。


「ただ門番を倒してくれるだけだからみんなに危害はないよ」

「なんだ……びびらせないでくれ」


俺と忌み子は安心したような表情を見せて牢から出ずにしばらく過ごしているとあのNo.3が突然看守を殺した、その光景を見た皆が何もなかったように牢に冷や汗を流して入っていく。


「な、何をして」

「時間だから出ようと思ってさ、君も出てはくれないか?」

(逆らったら死ぬやつだな)


俺もこの男の後をついて行くことにした、昼はそんなこと言われなかったのになぜ突然?


男が壁を指で吹き飛ばした、そしてそのまま少し進むと囚人たちが効果を発揮しない鉄格子を壊して空いた穴から逃げることのできる右や左に行った、唯一俺たちの向かう正面には誰も通らなかった。


「後少しだ……聞きたいんだけどリーデをどう思う?」

「危ない奴らだ」

「そうか、それが真っ当と言うやつなんだろうな」


角に曲がると軍人が熱線を放ってきたが男が拳を振り下ろすと目の前に大きな穴が空き壁も軍人も何もかもが消滅したかのように壊された。


「よぉ蘇生士、俺の言った通りバツだったぜ」

「成果は?」

「そりゃないぜ!ここまでやったのによ!」


No.1と思われる顔まで隠れる兜を被った魔力のない人型の何かが立っていた、その姿は異形のようでありながらも高貴さを感じさせる佇まいだった。


「もういい……すまないね英雄君」


これはまた気絶させられるパターンだと思い魔力壁を張ったがそこに突然白雪姫のように美しい女の軍人が現れ俺をグレネードランチャーで吹き飛ばした。


(!?)

「No.1!妹はもういないんだ!諦めろ!」

「それ、なんで知ってんだよぉ!」


俺の知らないところで話は進んでいたらしい、No.1は昔妹が地球にいてはならないとされた魔法使いの妹という理由で国に殺され自分も自殺したはずだ、なのに何故今こいつが生きているんだ?


No.1は軍人に本当のことを言われ激怒している様子を見て確信したことが一つあった、それはまだ戦争の火種をあのNo.1の記憶で生き続けていて、もしかすれば何にでも批判したがったり差別したがる人間なのだから妹の件を世界になんらかの方法で、いやというよりかはただの人類に対する復讐のはずだ。


「ちょ、どういう!」

「黙れ!」

「ハイスミマセン……」


軍人なら俺を守るべきだろ!とも思ったが実際今の俺は囚人でありそもそも吹き飛ばしたのも外野である俺に関わってもらいたくないだけかもしれない、そう考えると俺はこの世界の脇役なんだなとまた再確認できた。


「いいの?君が負けたらこの世界はまた300年前と同じ結末だ」

「ふん、今は人類全員が魔力を持ってるんだぞ?そんなことありえるはずがない」


300年前もしくは350年前に起きたデモ隊とほぼ全ての国が衝突したことがあった、結果は国全体が滅びかけで3人が止めたが喧嘩両成敗という形で終わった、もしもあのNo.1のいう同じ結末を辿るが実現するならどのような手段を使ってだろうか?


まさか一人で世界を敵にするつもりなのだろうか?そうでなければ周りの味方が賛成する、いやそうしたければするんだふうにしか納得はしない。


「それが油断となる日が来るぞ?なぁ、エネス」

「え、あぁ?まぁそうかもな」

「咄嗟に答えた判断がこれだ、結局のところ結末はバッドエンドじゃないと済まないんだよ」

「囚人の戯言だ」


軍人が短剣を生成して襲いかかったがNo.1は空中にまだ留まっている様子を見て笑みを見せるほどの余裕があり、No.3が能力を発動すると俺と軍人はその場に倒れた。


(なんだ!?)


これが重力操作というわけでもない、それならすぐにわかるはずなのだが普通の自分に慣れていない、自分の素の力に慣れていないような感覚だった。


「僕と君でまた50年を繰り返そう!」

「何言って……」

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