8/29

地図の場所

　阿部祐一は、地図の場所へ行った。

「われは　まるはち　はなわやすみや　やみたいわいない」

と書かれた板が落ちていた。

阿部祐一はその板を拾い上げ、慎重に観察した。古びた木の板には風化の跡が見受けられ、文字はかすれて読みにくい部分もあったが、確かに「われは　まるはち　はなわやすみや　やみたいわいない」と刻まれていた。阿部はその言葉の意味を考え込んだ。

「はなわやすみや」とは何を指しているのか？「やみたいわいない」とはどういう意味なのか？思考を巡らせる中で、彼はふと「まるはち」が洞窟の奥にある印であり、異世界への扉を示している可能性に思いを至らせた。

阿部は地図を広げ、その場所を確認した。洞窟の奥に進む決意を固め、懐中電灯と探検道具を手に、慎重に足を踏み進めた。洞窟の中は暗く、冷たい空気が漂っていた。進むにつれ、壁に刻まれた古代の文字やシンボルが浮かび上がってくる。

やがて、彼の目の前に「まるはちのしるし」が現れた。シンボルは不思議な輝きを放ち、まるで彼を誘うかのように見えた。阿部はそのしるしに手を触れた瞬間、強烈な光に包まれた。

次の瞬間、彼の視界には異世界の風景が広がっていた。未知の土地、奇妙な生き物、そして古代の神秘が彼を待ち受けていた。阿部祐一は、まさに異世界への扉を開けてしまったのだ。彼の冒険はここから始まるのであった。