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もう一つの石版
阿部祐一はその古代文字の解読に集中し続けた。彼の心は興奮と期待に満ちていた。もう一つの石版には、更に重要な情報が隠されているかもしれないと感じたからだ。
彼は次の行を読み進めた。
「われ この地に ジムニー 隠しぬ。われが 死後、この石版を持つ者のみ 道を知るべし。」
阿部は驚きとともに目を見開いた。このメッセージは、まさに彼が探していた『失われたジムニー』の手がかりだったのだ。彼の頭の中には、村の長老が語った伝説の話が再びよみがえった。
「昭和63年3月2日の事だった。赤いジムニーが山の中で突然姿を消したんじゃ。」
阿部はこの情報を元に、次の行動を考え始めた。石版に刻まれた文字が示す場所を特定し、その場所へ向かう必要があった。しかし、その道は簡単ではないだろう。彼は慎重に計画を立て、必要な準備を整えることを決意した。
阿部は深呼吸をし、古代文字の解読を続けることにした。彼はこの冒険が、彼の考古学者としてのキャリアにおいて最も重要な発見になる可能性があることを感じていた。