簡単な設定
――人物――
川上啓太:15歳(もうすぐ16歳)
身長170cm:体重68キロ。
黒髪黒目:ぼさぼさ頭。
所属:軍学校青梅分校 1年A組
階級:少尉 (特務中尉)
前世の記憶をほんわかと持つ少年。
第三次救世主計画の被験者の一人。
まぁまぁのフ〇ム病患者だが、啓蒙は低い。
ただし転生した世界がロボットや大型の敵が実在する世界だったため、転生しても病に冒されていた脳は治らなかった。むしろ悪化した。
両親が死に、親戚を名乗る連中が信用できなかったので妹と二人で暮らすことを決断した。
妹である優菜を大学に行かせるために軍学校に入学し、順調? に功績を上げている。
昇進してそれなりの給料をもらえるようになったため、当初と比べると多少の余裕はあるものの、軍学校に通う目的が『妹との生活に平穏を齎すこと』であることは変わっていない。
本人は啓蒙活動に勤しんでいるつもりはないのだが、結果的にそうなっているもよう。
先の戦闘の褒賞として、昇進に加えて特別報酬として現金200万円を貰ったのでホクホクである。
――機体――
混合型試作一号機。御影。
夏以降混合型は御影型と呼称されることになる。
製造元:最上重工業。
カラーリング:黒
体高:6メートル
重量:30トン (すべての武装を加えると56トン)
武装:120mm滑腔砲×2
155mm榴弾砲×1
40mm機関砲×1
グレイブ×1
大太刀×1
スクトゥム型シールド×2(シールドの中に近接戦用の武器を内蔵している)
概要:所謂最上重工業が抱える技術者たちが造った『ぼくがかんがえたさいきょうのきたい』
「一定以上の重さがあれば重砲も使えるよな?」
「どうせなら踏破性も上げようぜ」
「なんなら獣型の下半身に通常型の上半身を乗せてみるなんてどうだ?」
「「「それだ!」」」
と、ある意味で悪乗りした結果によって生まれた、これまで誰もが持っていた常識を破壊した機体である。
カタログスペックでは大型を一撃で仕留める火力と八房型に劣らぬ機動性を併せ持つも、啓太が乗るまでシミュレーターでさえ誰も動かせなかった。
しばらくの間「誰も動かせない機体なんて造ってどうするのよ」と開発者全員が隆文の妻やその娘に白い目で見られていたが「優秀な学生なら動かせるかもしれん!」と一抹の期待を抱いた最上隆文が軍に対し熱いプレゼンを行った結果、担当者から「短期間だけだぞ」とか「無理だったら諦めろよ」などと何重にも念を押された上で搬入が認められたという曰く付きでもある。
総重量がどんどん増えていくが、機体が成長と最適化を繰り返した結果、啓太への荷重は20キロ程度に抑えられている。
色が黒なのはもちろん啓太の趣味……ではなく、夜間休息をする場合の隠ぺい効果を考えてのこと。
この色と啓太の戦い方のせいで、周囲からは『四脚で堅くて黒くて飛び跳ねる機体』と認識されてしまった。このため映像を見ずに話だけ聞いてしまった者たち――とくに量産型に乗ることになる機士――は、最初にアレを連想してしまい思わず渋い顔になってしまうのだとか。
機体の操作に関しては従来の機体と異なりコマンドシステムという、ボタンを押すイメージをすることで決められた挙動を行うシステムを採用している。というか、啓太が勝手にそうやって動かしている。
ちなみに啓太が認識しているボタンの種類は、上下前後左右の6つに加え、A・B・C・D・L1・L2・L3・R1・R2・R3の10を足した16個。L3とR3は特殊兵装を使用する場合に使用するが、普段は移動の補助をしているらしい。
それぞれのボタンに意味があるし同時押しによって特殊な挙動を行うこともあるので、リスト表を作っても啓太以外には理解できないものとなっている。
尤も、これを理解するには最低でも例の企業によって汚染された脳と膨大な時間と莫大な愛が必要であるため、他の人間に理解できないのも仕方のないことである。
試作2号機は軍に接収された上で分解されたため抹消されている。
現在は啓太の戦訓がフィードバックされた上に、大量に手に入った大型の素材をふんだんに使用した試作3号機が製造されているらしい。
機体の種類
日本で正式採用されているのは
通常型・草薙
獣型・八房
の二種類。どちらも何度か改修されている。
基本的に国家が管理しているが、皇族や特定の武家は個人的に所持することを許されているため、皇族専用機や特定の武家が持つ機体には特殊な改造を施された機体もあるとされている。
ただし機体は機士の魔晶の中で独自の成長や最適化を行うので、他の機体も多かれ少なかれ改造を施されているようなものだという認識があるため、あまり特別感はないようだ。
機体の操作方法。
型にかかわらず、機士が機体の胸部分に造られたコックピット部分に乗り込み、肉と機械が合わさったようなところに体を埋め込んで動かすのが基本となる。
見た目はキン肉◯ンに於いて王位争奪編の際に火事場のクソ力が壁に封印されていた様子と酷似している。検索するとわかりやすいかも。
操作時の感覚としては阿頼耶◯が近い。
――軍学校――
国防軍が運営する高等教育と尉官教育を行うための学校。大学校では佐官教育が行われている。
本校は市ヶ谷にあり、啓太が通うのは青梅の分校である。
数年前までは『士官が自分で戦うようでは負け』という風潮から市ヶ谷が上で青梅が下のような扱いであったが、第三師団が文字通り全滅したあとは軍部の中でも『いざというときに戦えない奴はクズだ』という認識が広まったため、機体を操ることができる資質がある人間しか入学できない青梅分校の方が上のような感じになっている。
校長は皇族であり、各クラスの担任は第一師団所属の佐官が持ち回りで行っている。
Aクラスの担任である久我静香は第一師団の少佐であると同時に貴族である久我家の令嬢でもあるため、それなりに皇族との付き合いもある。それが浅香に呼び出される理由の一つなのだが、肝心要の啓太についてはほとんど知らないため呼び出されても困るという感想しかない。
――用語――
第一次救世主計画。
人間に味方する悪魔の力を使い、人工的に魔族と魔物を造る計画。
最初は魔物の死体を使うのではなく、悪魔の因子を与えられた子供が動物に因子を与えて魔物を造り、その魔物をそのまま使役していた。
それから少しして魔物に対して機械化を施すようになり、それが機体の原型となった。
第二次救世主計画。
共生派であった両親の手によって魔晶を植え付けられたものの、独力で魔晶を取り込み、魔族の始祖ともいえる存在となった少年が起源となっている。元々は彼と同じように悪魔を介せずに造擬似的な魔族を造り、人間に従う魔族と魔物を量産する計画だった。
現在国防軍の主力となっている人工的な魔晶とそれを利用した機体などは、その計画の過程で生まれた副次的なものである。
第三次救世主計画。
第二次計画で造られた人工的な魔晶の改良と増産。
さらにこの魔晶に適合する人間を造る計画。
常により高い適合率をもつ人間と、より純度の高い魔晶の製造が求められている。
現在のところ被験体はおよそ1000名。
啓太はその中でも第一期にあたる被験体にして、現在もまだ生存している唯一の被験体である。
常時研究所にいて観測されているパターンや、軍人の家庭での教育を施されているパターン。さらには一般家庭での育成など、いくつかの育成パターンがある。
啓太と優菜は一般家庭を模した環境で成長をさせたケースに於ける成功例として認識されている。
――魔物――
小型。3m未満の魔物。人間が小鬼になったり野生の動物が狂暴化したり、人間と動物が合わさったようなイキモノが本能のままに生きている。中型以上の魔物の餌でもある。
中型。3m以上10m未満の魔物。巨人型と呼ばれる鬼やミノタウロス、サイクロプスや、大きな野生動物がさらに巨大化したもの。
大型。10m以上30m未満の魔物。ナウ◯カの玉蟲やマク〇スFのヴァジュラみたいな感じで既存の生物から大きく姿を変えているものが多い。
特大型になる前の変態(生物学的な変態。啓太のことではない)状態ではないかと思われている。
特大型。30m以上の魔物。大型が進化したものと思われている。外見上は神話に出てくるような生物となることが多い。
日本では大きさや特徴で牛鬼型とかいろいろ名前を付けているが、各国で呼び名は違う。
沢山のご評価頂き誠にありがとうございます。
頑張って更新していきますので、引き続き拙作をよろしくお願いいたします















