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殿下の現婚約者に呼び出されました

(なんでこうなったんだろう……)


 私は内心冷や汗ダラダラ状態だった。


「は、はじめましてトゥカーナ公爵家長女のエリスと申します……」


「はじめまして、ロベリア帝国第2皇女のマイリアと申します」


 何故か、殿下の現婚約者であるマイリア様に呼ばれてしまったのだ……。


 

 殿下の話し合いから数日後、殿下とマイリア様との初めて対面したそうだ。


 マイリア様は小柄で愛くるしい方で性格も大人しいみたいで殿下とはすぐに打ち解けたみたいだった、というのがお父様からの報告。


 が、その翌日に私宛に手紙が来て『会って話がしたい』と……。


 その手紙を見た瞬間、脳裏に『まさかの修羅場っ!?』と過ぎってしまった。


 まぁ、王家からのお呼び出しですから断るという選択肢は無い。


 そんな訳で現在に至る……、あぁ帰りたい。


「本日はお招きいただいてありがとうございます。あの、私にご要件でもあるんでしょうか?」


「はい、ルイモンド様とは婚約関係だった、とお城の方から聞きましてどんな方かと興味を持ちまして」


 誰だ喋った奴!?


「確かに婚約者でしたが今は全く関係ございませんのでご安心ください」


 敵対するつもりはございませんよ~、とアピールしておく。


「あの因みに婚約を解消された理由はなんでしょうか?」


 い、意外と確信的な所をついてきたなぁ、見た目と違ってやるぞ、流石は皇女……。


「理由は殿下の浮気未遂です。とある男爵令嬢と仲良くされまして……、放置しておけば厄介な事になる、と思いまして早めに手を打たせてもらいました。あ、殿下は反省されてるので過ちは二度としないと思いますよ」


 わかりやすく説明してすでに解決済みである、という事、後殿下のフォローもしておく。


「そうでしたか……、失礼な事を聞いて申し訳ありません」


「いえ、もう気にはしていませんので」


「エリス様は素晴らしい決断力を持っているのですね」


 はい?


「トラブルを予測して早めに防止する、なかなか出来ない事だと思います。姉様なんて放置した結果、あんな結果になったんですから」


 そう言ってマイリア様はため息を吐いた。


「姉様のせいで私の婚約者どころか友人も国内には出来ず、2次被害を被っているんです。こうして貰い手がいたからよかったものの下手したら婚期を逃すところでした……、姉様には相場よりも高い位のご祝儀を頂かないと割に合いません」 


 あれ〜? マイリア様ってもしかして苦労されてる?

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