秋(9〜11月)
●ヤキベン
正式名称は「やきそば弁当」。即席めんの焼きそばで、地域限定商品。
他に類を見ない最大の特徴は、中華スープが付いていること。道内人にとってはクラシック&ベーシック。
僕の知り合いに、全てを入れてカップラーメンのように食べるものだと長年誤解していた人がいましたが、それを支えたのは中華スープという存在が大きかったのかもしれない。
僕はもったいなくて、未だに試してはいませんが。
●ちゃんちゃん焼き
簡単に言えば「味噌味の鮭と野菜のホイル焼き」なのだが、ホイルに包まず直に鉄板に野菜類と鮭の半身をセットし、味噌、酒等のたれをかけて蒸し焼きにしたもの。完成後は各々で鮭の身をほぐし、野菜と混ぜていただく。他の魚を用いる場合は「〇〇のちゃんちゃん焼き」に名称が変わる。
これを焼かずに鍋にするとあら不思議、石狩鍋という郷土料理になる。
●羆
道民の感覚ではクマ=エゾヒグマ。単体戦闘能力では地上最強と名高い。最大級だと体長3m、体重500㎏に達する。「もし遭遇したら?」ではない。遭遇しないようにすることが唯一の防衛手段。
でもたまに里に降りてきちゃうヤンチャ者がいるので困ります。
●雪虫
晩秋の短い期間だけ飛び回る、とあるアブラムシの成虫。
名前の通り雪のように白い綿毛を付けて飛んでいる。アブラムシだけに非常に小さい。そして雪が人肌でとけてしまうように、人の体温程度で死んでしまうほどか弱い。儚げで哀愁漂う、微精霊のような存在。
だが、自転車通学する学生にとっては天敵。目に入ったり口に入ったり、服についたりする。制服に雪虫が付くと、こちらとしても哀愁が漂う。
●この作品は食の話題が多い
北海道の全産業比率は、平成時代で一次産業が5%以下、二次産業が15%台、そして三次産業(特に観光業)が80%台なのだが、食料自給率はカロリーベースで200%台。地域によっては1000%超えという驚異的な数字をたたき出している。
観光客にとっては水産物(カニ、イクラなど)のイメージが強いのかもしれないが、農業や畜産も盛ん。そして「食」に関して拍車をかけるのが、独特な調理方法や食料製品である。
ちなみにエネルギーに関しては、再生可能エネルギー(自然エネルギー)の導入が飛躍的に伸びている。