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6、無人駅

 梅雨の無いここはこの時期、春の陽気と初夏の香りが入り乱れる。

無人駅のベンチには淡い影が落ち、爽やかな風が吹き抜けていた。

ボクは影と陽当たりの境目に、足を投げ出したり引っ込めたりしてみる。



野乃花「センセは、いつも白いポロシャツを着ているよね。」


先生「ポロシャツは機能性と清涼感に溢れたウェアーだからな。」


野乃花「いつも同じ白いポロシャツだよね。清涼感は衛生的じゃないといけないと、ボクは思うんだよね。」


先生「ちゃんと洗い替えがあるから、そこは問題ない。ちゃんと毎日替えてるから。」


野乃花「同じのを?」


先生「その通り。段ボール買いしたからな。」


野乃花「つまり大人買い。」


先生「大人だけに。」


野乃花「大人気ない。」


先生「大人しい。」


野乃花「お隣さん。」



先生「ノノもいつも制服だよな。」


野乃花「ボクは学生だから当然だよね。機能性と清涼感の追求ではないよね。」


先生「洗濯が大変そうだな。」


野乃花「ボクも洗い替えがあるよ。」


先生「あるのか。」


野乃花「お下がりに次ぐお下がりで、各サイズが1ダース。」


先生「成長に合わせて。」


野乃花「シフトアップ。」


先生「お値段なんと。」


野乃花「プライスレス。」


先生「今日も元気に。」


野乃花「スマイリー。」



野乃花「でもセンセ、いつも同じ黒いジャージ履いているよね。清涼感はまるで無いと、ボクは思うんだよね。」


先生「機能性重視だからな。」


野乃花「もちろんジャージも。」


先生「段ボール買い。」


野乃花「お値段何と。」


先生「在庫処分セールにつき半額。」

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