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言葉の果実  作者: 芥庭 深乱
9/11

おつかれ

おつかれ

おつかれ

おつかれ

そう言って1日は終わるけれど

死ぬ時におつかれとは言わない

なんでなんだろうか

人生が終わるのだから

おつかれといってもいいと思う


そういって彼女は僕を見た

僕も彼女を見た


私が死んだ時はあなたがおつかれって言ってね


僕の彼女は歪んでいる

でも歪んだ彼女が好きで

歪んでいない彼女なんて考えられない


そう思う僕もきっと歪んでいる


歪んでいるもの同士愛し合って生きて

共に死ぬのだ


だから、僕は言えないと言った

彼女はどうして?と言う


だって、一緒に死ぬから


そう言うと彼女は優しく微笑むのだ

天使のように


そうだね、死ぬのが一緒じゃ言えないね


僕たちは歪んでいる、知ってるよ

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