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宇宙戦争 2234年  作者: レッサーパンダ
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第一話 船団襲撃

「そろそろか」

「ええ」

護衛部隊司令ムターの問いに、船団護衛艦隊旗艦「ラウヴィッツ」艦長のマーフィーが答えた。そろそろ味方の制宙権か……とムターは前方の船団を艦橋から見渡し、そう思った。この船団は輸送船22隻、護衛の哨戒艦2隻、駆逐艦6隻、軽巡洋艦4隻、そして旗艦の重巡洋艦「ラウヴィッツ」の計35隻で構成されている。空間船団護衛艦隊司令には護衛艦が少なくてすまない、言われたが、例の敵は一度も襲って来なかった。偶然この船団がバレなかったのか、バレたが諸般の事情で襲って来なかったのか……そんな事をムターが考えていると、

「レーダーにワープアウト反応!」

レーダー士が叫んだ。

「敵味方識別信号送信。主砲射撃用意!」

マーフィーはすぐに通信士に伝え、敵であった場合に備え砲撃準備を命じた。しかし、先手を打ったのは相手だった。

「目標よりミサイル発射を確認!かなりの大きさです!」

レーダー士が叫んだ。敵だった。

「迎撃用意!迎撃用魚雷を一番、二番発射菅に装填!」

「了解!」

マーフィーは砲術長に命令した。

(妙だ)

マーフィーはそう、思った。一発なら迎撃が容易であること位分かるはずだ。しかもたった一隻。輸送船団とはいえ、一隻で来たらただではすまないことも分かっているだろう。なのに何故?

「迎撃魚雷発射!着弾まで、残り10秒!」

砲術長が叫んだ。

「9……8……7……6……5……」

マーフィーは自分が変な汗をかいている事に気付いた。

「4……3……2……1……着弾!」

どうやら無事に着弾したようだ。と、思った瞬間、

「迎撃地点より、謎のエネルギー放射を確認!」

「なんだ?」

「エネルギーがジェット噴流のようにこっちに流れて……」

その瞬間、轟音と共に艦首が、『溶けた』

「艦首魚雷発射菅室、応答無し!」

「火器管制室!どうした!応答しろ!」

「電力室、状況知らせ!」

様々な声が飛び交う。艦前方の部屋が全て応答しない。

「な……なにが……」

ムターが絞り出したように呟いた。

「レーダーに味方艦の反応ありません!」

レーダー士がそう言った瞬間、敵艦の砲撃が艦橋に飛んで来た。



「全て撃沈したようです。」

「これで、奴等(フーヴェル)も思い知っただろうなぁ。」

そう言い、彼は不適な笑みを浮かべた。

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