19/22
意表を突く
再び襲い掛かろうとするペインターにレンゴクは意表を突く行動に出る。
それは逃走。
先に攻撃を仕掛けるのでもなければ、相手の攻撃に備えるわけでもなく、倉庫の出口めがけ一目散にレンゴクは走りだしたのだ。
「なっ!! ちっ、カス野郎が!! 逃がすかよ!!」
一瞬唖然としたもののペインターはすぐに行動に移る。
己を侮辱した男を逃がすまいと、彼は異能の力を発現させる。
そしてその次の瞬間には、彼の体は弾かれるようにして飛んだ。
そのまま逃げる男の真横を高速でペインターは横切る。
レンゴクの全速力を上回る超高速移動で一瞬にして反対の位置へとまわりこんだのだ。
彼が先ほどまで立っていた場所には青の塗料が残されていた。
「逃げるなよ、おっさん。ゲームはここからだぜ」
レンゴクの逃げ道を塞ぐようにして立つ少年はそう言って両手にピストルを作り、その指先より青の塗料を乱射する。
廃倉庫のいたるところに青の塗料をぶちまけるペインター。
そして最後に己の足元へと一発ぶちまけ、ペインターは悪意ある笑みを浮かべながら呟く。
「いくぜ」




