挑発
「不心得者の俺様でもまれに神に祈ったり、感謝する事がある。それは糞が漏れそうになった時と、社会のゴミを発見した時だ。そう、お前のようなゴミを」
標的の反応をうかがいながら、わざと品のない口調で彼は言う。
「ありがとう神様、今日もゴミを掃除して立派に社会に貢献出来ますってな」
闘争心を煽り、殺意を煽る。
「ああ、そうだ。神に感謝するついでに、おまけでお前の母親にも礼を言っておいてやろう『俺の金になるゴミを生んでくれて、ありがとう』」
逃げる気を失くすよう、口汚く挑発する。
「でも困ったな。礼を直接伝えたくてもお前の母親の居場所なんて知らないからな。なぁお前、どこに行けば会えるか教えてくれよ」
ペインターは沈黙を続けているが、その表情は明らかにレンゴクに対する敵意と殺意で満ちている。
あと一押し。
「おいおい、だんまりか? まぁいいや、安い売春宿を回ってたらそのうち会えるだろうしな。それとも、公園か? 道端か?」
この島で持たざる者が、ケチな犯罪者の母親が、体を売ってたなんて珍しい話でもなんでもない。
それはペインターにも当てはまる。
「殺す!!」
我慢ならないといった様子で、標的はレンゴクの狙い通り、怒りに我を忘れて襲い掛かってきた。




