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作戦
「イルナ様」
いるなが一人で校内を歩いていると一人の少年が声をかけてきた。
「実はティナ様がお話があるということで、一緒に来てほしいのですが」
「ティナが?」
直感できにこれは罠だと思った。ティナは前々から私を害する計画を練っていたのでついに実行に移すことにしたのだろう、
だがここで逃げ出してはディオスの許婚としての立場が悪くなる。ティナを呼びに来たのが私がディオスとの婚約反対派の筆頭、ジル・ハルバートの息子、ジオルだったからだ。
「わかりました」
イルナはジオルの後について歩きはじめた。