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ラヴ・ソルジャー ~悪魔に恋しちゃダメですか?~  作者: 紫龍院 飛鳥


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第十一話


「ふぅ、最近やっと魔王軍の動きが大人しくなってきたみたいだな…」

「そうねぇ、でも何もないなら何もないで暇よねぇ」

「良いではござらんか、平和が何より…うんうん」

「そういやルドは?朝から見ないけど?」

「ルドルフさんでしたら今日はム…彼女さんとデートですわ」

「あーそう…」



…ということで、ルドルフとムエルタは今日は公園にデートに来ていた

ここの公園は広い敷地の中に様々な種類や色の花が植えられていて、季節ごとに色々な花を見ることができる若いカップルに人気のデートスポットなのだ。



「わー、キレイだな…」

「ここ、花も有名だけど秋になると紅葉狩りも楽しめるってさ…」

「いいな、その時期になったらまたこうして一緒に来たいな!」

「う、うん…」


嬉しそうに微笑むムエルタ、ルドルフはその笑顔を見て恥ずかしくなり少し顔を背けた。


(…やばい、なんか…ルタさんの顔が恥ずかしくてまともに見れない…この間初めてキスしてからというもののあれ以来ルタさんと顔を合わせるだけでなんか、恥ずかしくてすぐ顔が赤くなってしまう…落ち着けルドルフ!こんなことでどうする!?またルタさんを不安にさせてしまうかもしれない…彼女に心配だけはかけさせないようにしなければ…)


「…ルド?どうかしたか?」

「あ、いや…な、何でもないって!アハハ…」

「ふーん、なぁそろそろお昼にしようか?今日もお弁当作ってきたんだ!」

「ほ、本当!?」

「うん、折角イイ天気だしあっちの芝生で座って食べよう!シートも持ってきてあるし」

「じ、準備がいいね…」


芝生の上にシートを敷いて二人でお弁当を食べる


「今日のは特に自信作なんだ、じゃーんっ!」

「おぉっ!オムライス!」

「フフン、じゃあ早速食べて食べて!」

「い、いただきます!」


と、オムライスを一口口へ運ぶルドルフ


「…っ!?」

「ど、どうだ?美味しいか?」

「…ずすっ、お、美味しい~、今まで食べたどんなオムライスよりも遥かに美味しいよぉ~!」


一口食べるなり大粒の涙をポロポロこぼすルドルフ


「もう、相変わらず大袈裟な奴…たかだが普通のオムライスだぞ?」

「いや!俺にとってはルタさんの手作りだってだけでどんな高級料理にだって負けないぐらいに特別なんだよ!だってルタさんが俺の為に愛情たっぷり込めて作ってくれたんだ、愛に勝る調味料はなし!って昔俺の父ちゃんが言ってたんだ…漸く俺にもその意味が分かったよ」

「フフッ、面白いお父さんだな…そう言えばルドの実家も農家やってるって言ってたっけ?」

「ああ、俺のひい爺さんの代から代々続いている大きな農園でね…いっぱい野菜とか育てて国中の色んなところへ出荷してるんだ」

「すごいな、ゆくゆくはルドも農園を継ぐのか?」

「今はまだ考えてないよ、今の俺は勇者パーティーの一員として世界の平和を守る使命があるから…まぁ、世界が平和にでもなれば農園継ぐのもアリかなって…」

「まぁ、そうだよな…」

「その頃にはきっと、俺達…」

「…っ」


二人して顔を赤らめる


「あ、えっと…もうお茶空っぽだったね!ちょっと飲み物買ってくるよ!」

「え、あぁ…」


そそくさと飲み物を買いに行くムエルタ


(…どうしよう、ドキドキしちゃってルドの顔がまともに見られない…あーんもうどうしよう!ルド好き♡好き好き大好き♡好き好き好き好き好きしゅきぃ~♡)



「お、お待たせ~!自販機中々見つかんなくて結構探し回っちゃった」

「そ、そっか…言ってくれれば俺も一緒に行ったのに」

「う、うんいいよこれぐらい!」

「う、うん…」



…それからも二人は日の暮れるまでデートを堪能した。


「もうそろそろ暗くなるね、そろそろお開きにしようか」

「そうだな、なぁ…ルド」

「ん?」

「え、えっと…その」


顔を赤らめてもじもじするムエルタ


「その、帰る前に…チューしないか?」

「っ!?、あ、ああ…いいよ」

「じゃあ…」


目をつぶるムエルタ、ルドルフは彼女の肩をそっと抱えキスをする


「んっ…」

「…っ」


唇を離した直後、二人とも顔を真っ赤にして顔を背ける


「…やっぱ、二回目なのにすごく恥ずかしいな」

「…だね」

「じ、じゃあまた…また連絡する」

「うん、また…」



・・・・・



【勇者パーティーの宿】



「はぁ~…」


ポヤ~ンとした様子で呆然としているルドルフ


「よぉルド~!どしたのボーっとしちゃって?」

「あ、なんだ…リーネさんか」

「なんだとは何よぉ!とんだご挨拶じゃない…失礼しちゃう」

「ゴメンゴメン、ちょっとルタさんのこと色々考えててボーっとしてた」

「へぇ、で?アンタ達今どこまでヤったの?」

「ちょ、デリカシーのへったくれもないな!もうちょっとオブラートに包むなりあったでしょう…」

「いいじゃない別に!たまには人の恋バナを肴に飲むのも中々酒が進むってもんよ!で?どこまでヤったの?A?B?まさかもうCまでイったんじゃないでしょうね?」

「ま、まさか…い、一応今は…キスまでは」

「たぁっはぁ!キスまでいったんだぁ!まぁルドにしては上出来じゃない!」

「で、でもまだちょっと慣れなくて…まだちょっと気恥ずかしいっていうか」

「最初なんて大体そんなもんよ!もっとガンガンチューしまくってその勢いのままさっさとヤっちゃえば?」

「ちょ、何言ってんの!?無理矢理はダメだよ!こういうのはタイミングを見計らって…」

「もう、見た目に寄らず紳士的なんだかチキンなんだから…こういうのは男の方からガンガンリードしないとダメよ?男らしくガンガンイキなさい!」

「…っ」

「…はぁ、さてとイイ感じに酔いも回ってきたとこだし、アタシの初彼氏のエピソードでも聞かせてやろうか?」

「い、いいよ別に…興味ないし」

「遠慮しなさんなって!あれはそう、まだ14の春を迎えたばかりの頃だったわ…」

「………」




【魔王城】



「こんばんわ、ムエルタちゃん」

「ハートリアさん、お疲れ様です…」

「今日この後は暇?良ければ一緒に飲みに行きましょう?」

「ええ、構いませんよ…」

「そう、じゃあ私の行きつけの店があるからそこにしましょ」


と、ハートリアの行きつけのBARへと行く


「こんばんわ」

「あらぁ、ハートリアちゃんじゃないお久~!あら?今日はお友達も連れてるのかしら?」

「そう、魔王軍の可愛い後輩!奥の席使わせてもらうわよ」

「ハ~イ!二名様VIPルームへご案内~!」


奥の個室席へ通される


「ここは?」

「さっきの彼、元 魔王軍の構成員で私の元 同期…ちなみにこのVIPルームは防音の魔法が施されてるから秘密のお話するにはもってこいの場所よ!」

「…ひ、秘密の話?」

「…その後、例の重戦士の彼とはどうなの?上手くやってる?」

「は、はい…お陰様で順調に交際してます」

「そう、それは良かったわ…ところで、二人とももう“えっち”はしたの?」

「ぶふぉっ!?と、突然何を聞くんですか!?」

「もう、そんなに驚くことないじゃない…その反応からするとまだなのね」

「…だ、だってついこないだ初めてキスしたばっかなのに」

「あらあらぁ、初めてのチュー?もっと詳しく聞かせて頂戴よぉ!」

「も、もうやめてくださいよ!今思い出しても恥ずかしくて顔から火が出そう!」

「あらあら?冷徹非道と恐れられるあの悪魔騎士が蓋を開けてみればキスごときで顔真っ赤にして狼狽えるようなウブな乙女なんてねぇ~、フフフ~」

「…っ」


ハートリアにからかわれて悔しくて唇を噛むムエルタ


「ウフフ、私で良ければ男を一瞬で気持ち良くするテクニックでも教えてあげようか?」

「い、いいですそういうの!だってまだ、その、そこまでいくの…恥ずかしいっていうか」

「ん~、ホントにウブなのねぇ…いやぁこれはお酒が進みますなぁ!」

「…もうっ」



・・・・・



【次の日】



「オーッホッホッホッホ!ひれ伏しなさい愚かな人間達!」


人間達を襲う四天王アラクネ軍


「やめろ!魔王軍!」

「来たわね勇者パーティー…今日は私達アラクネ軍がお相手するわよ!」

「気をつけろ、奴の糸に絡めとられたら命取りだ…」

「大丈夫よ、蜘蛛の糸は火に弱い…アタシの火炎魔法で燃やしてやるわ!」

「フン、生意気ね…一人残らず一網打尽にしてカラカラになるまで搾り取ってやるわ!」

「そうはいくか!みんな、いくぞ!」

「おうっ!!」


アラクネ軍と交戦する勇者パーティー


「うおぉぉぉぉ!!」

「初めまして重戦士ルドルフ君…私は四天王補佐の一人、サキュバスのハートリアよ!」

「サキュバスか、最初に言っておくが…俺には貴様らお得意の魅了魔法は通用しないからな!」

「フフフ、無論知ってるわよ…アナタのことも、そしてアナタの大好きな彼女ちゃんのことも」

「…っ!?、貴様!」

「あらあら、そんな大きな声出さなくても別にどうこうしようってつもりはないから安心して、寧ろ私はアナタ達の恋を応援する側だから…」

「何?」

「まぁ、信じるか信じないかはアナタ次第だけどね…」

「…っ」

「そう身構えないで、でも…ムエルタちゃんの言う通りホンっトにイイ男ねぇ〜、本当だったら私が美味しくいただきたいぐらいだけどねぇ…」

「…な、何を」

「ねぇどう?アナタさえ良ければ私のテクを味わってみたくはない?大丈夫、ムエルタちゃんには黙っておいてあげるから…」

「馬鹿を言うな!俺はルタさん一筋!断固として遠慮させてもらおう!」

「…ふぅ、思ったよりも手強いのねぇ…この私を前にして骨抜きにならなかった男は正直アナタが初めてよ…」

「褒め言葉として受けとらせてもらおう…」

「ごめんなさいね、試すような真似をして…でもね、魔王軍のイチ幹部としてはアナタ達勇者パーティーは始末しないといけないの…悪く思わないでね」

「無論、承知の上だ」

「そう、さっきは俺には私の術は効かないとも言ってたけど…果たしてどこまで耐えられるかしら…?くらいなさい!『チャームアイズ』!」

「…っ!?」


と、ルドルフに魅了魔法をかけるハートリア


「ぐっ…お、くぅ」

「フフ、手応えありね…さぁ、私の虜におなりなさい!」

「まだ、まだだ…」

「あら、まだ意識を保てるのね…驚いたわ、ならこれならどう?『チャームアイズ・二割増し』!!」


更に強力な魅了魔法を重ねがけする


「ぐあぁぁぁ!!はぁ、ぐぅ…ぐぬぅ!」

「さぁどう?いくら丈夫な精神力を持ってしてもこれには耐えられないでしょう?」

「まだ、まだ…フゥ、フゥ」

「こ、これでも尚意識を保ち続けてるですって!?そんな、嘘よ!もうとっくに普通の人間じゃ耐えられないレベルよ!?一体どうなってるの!?」

「ルタさん…ハァ、ハァ」

「…なら、これでどこまで耐え切れるかどうか見ものね!耐えられるものなら耐えてみなさい!前人未到の『チャームアイズ・三割増し』!!」

「ぐあぁぁぁ!!」


更に重ねがけされ歯を食い縛って耐えるルドルフ

あまりの精神的な負荷から目からは血の涙が出てきている。


「俺は、絶対に負けない!俺のルタさんへのこの熱い想いは、決して揺るがないっ!!俺はルタさんを、心の底から愛してるからっ!!」


と、自力で術を振り切った。


「…ハァ、ハァ、ハァ、どうだ?」

「見事だわ…正直脱帽よ、私の術を自力で破った人間はアナタが初めてよ…」


ルドルフの健闘に拍手で称えるハートリア


「アナタの本気の想い、見させてもらったわ…今日はその根性に免じてここまでにしてあげるわ」

「…?」

「あーあ残念、もし術が効いたらあわよくば私のものにするつもりだったのに…」

「…えっ?」

「冗談よ、まぁせいぜいあの娘のことを大切にすることね!それこそ不幸になんてしたら、アナタの精気カラカラになるまで吸い尽くしちゃうんだから!」

「…き、肝に命じておく」

「ンフ、それじゃあね!バイビー!」


退散していくハートリア、一方でラミレス達は…


「これでトドメだぁ!『ムーンライトセイバー』!!」

「あぁぁぁぁ!!やるわね勇者ラミレス、次こそはこうはいかないんだから!覚えてなさい!」

「ふぅ、いっちょ上がりだ!」

「ルドは大丈夫かしら?四天王補佐とサシで戦ってるみたいだったけど…」

「お、どうやら戻ってきたようでござるな…」

「おう、みんな…」

「ル、ルドルフさん!?大丈夫ですか!?目からすごい血が…」

「ああ、ハートリアの魅了魔法にひたすら耐えてたらこうなった…正直、身体よりも精神的ダメージの方がしんどい」

「マジか…サキュバスの魅了に耐えるとか、どんだけだよ…」

「最早人智を越えてござる…」

「まぁとにかく!終わったことだし早く帰りましょ!早く帰ってお酒飲みたい…」

「相変わらずブレないなお前は…」

「では、帰りましょうか…」



・・・・・



【魔王城 ムエルタ控室】



「ただいまー」

「あ、ハートリアさん…お帰りなさい」

「いやぁ、疲れちゃった…」

「お疲れ様です、てかハートリアさんが襲撃に参加するなんて珍しいですね、いつもは後方支援がメインなのに…」

「まぁね、正直言うとアナタの素敵な彼氏を是非ともこの目で一目見てみたいと思ってね、聞いてた通りのイイ男だったわね」

「…まさかとは思いますけど、ハートリアさん…ルドに魅了魔法なんてかけてませんよね?」

「勿論、かけたわよ?思いっきり」

「っ!?」

「けど、いくら重ねがけしても簡単に破っちゃうもんだからびっくりしたわよ…こんなこと初めて」

「な、なんだ…ほっ」

「ま、あわよくば術が聞けば私のものにしちゃおうとか思ってたんだけどねぇ…」

「ちょ、ハートリアさん!?」

「冗談冗談!さて、久々に本気出しすぎて疲れちゃった…お酒でも飲んでこよーっと」

「…もうっ」





To be continued...

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