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  転生

清涼なる空間に、神の手によって集められた魂たち。

激しく閃光を放つもの、美しくオイリーに輝きダブって見えるもの、絶妙にもやもやと色を変えるものなど。

続いて神は、黒く凡庸で、数知れない救われない魂の中から、透明度が高く、強く輝く魂を集め、見定めます。

感情によって次々と色を放ち、怨嗟と苦悶の声を上げる魂たち。

「なんと小さく、凝り固まったものだ。」

中の一つをじっと見定めた神は言い放つ。

「確かに、望ましく輝く色を見た。わが友の力を一心にこい願う、矮小で救いがたいもの。黒く、穢れた魂よ、お前だ。ただその一色の煌めきゆえに、この美神がお前を拾い上げる。我らが無聊を慰めよ。」

選ばれた小さきものは、大きく魅惑的な魂たちと並べられます。

「見劣りがする。」どう見ても欠片にしか見えない。

「お前には、我が色を与え、人となそう。」黒魂はひときわ大きく呪いの声を上げ、嘆きの色を迸らせます。しかし。

「小さい。孤独、絶望、怨嗟、ありきたりの色は要らぬ。せめて並みの大きさでなくては見づらくてかなわぬ。黒は、大きく育て。」

過分な言葉と目の色を頂戴して、怜悧な神との邂逅が終わる。


解き放たれた魂たちは異世界へと落ちていく。

黒魂の行く先は魔法使いが生まれる祝福の地。見事な輝きに吸い込まれ、それは元気な産声を上げる。


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