幼馴染の髪型が変わったんだが、いったいどうすれば良いんだ!?
自宅に帰宅した俺が家の扉を開け、コソッと親と姉にバレずに部屋に入った。そして、俺は電源の切れたロボットのようにベットに倒れた。
「何言ってんだ俺は……俺、明日からホントにどうすりゃ良いんだ」
胸の鼓動が異様にはやい、俺の青春本当にどうしちまったんだよ……宝条はどう思ったんだろうな……ダメだ今日は頭を使いすぎた、寝よう。
※
体育祭で頭がいっぱいになっていた俺には予想出来なかった。まさか、あの男が俺に復讐を果たすべく動いているとは。
「ケッケッケ、いやぁー! 最高だぜ神島翠星。お前のおかげで金が入ってくるぜ! あの写真を週刊文春に出したおかげで少しは生活の足しになったぜ」
※
体育祭の疲れで寝てしまっていた俺が次に目覚めたのは翌朝だった。俺は食欲が一切なかったため、朝ごはんを食べずに学校へ向かった。
俺がいつもの曲がり角を曲がった時だった。
「お! おっは! 神島!」
いつもの穂状だと思っていたが、髪型が変わっていた。いつものツインテールの髪型じゃなくなっており、髪を下ろした状態だった。
「う、うす」
「あれー? 反応薄くない?! ……ねぇ神島ー、何か変わったことがあるけど分かる?」
穂状はソワソワした様子で言ってきた。これはどう言えばいいんだ、素直に「髪型が変わってるな」と言えばいいだろうが、何故だかそれを言うのは俺ではない気がする。そうだここは。
「うーん、体重でも増え——」
その次の瞬間、俺はその言葉を言い終えることなく、穂状から腹パンを食らった。
「ふん!」
「す、すいません。か、髪を下ろしたんですね」
「最初からそう言えば、こうならなかったのに……ねぇ神島、早く学校行こ?」
穂状がそう言うと、俺と彼女は一緒に学校に向かっていった。
※
穂状と学校に着くと、気づくことがあった。まぁ昨日の一件で生徒からの視線がすごいこと、それと、
「ねね! 穂状さんて結局付き合ったの?」
「え!? えっとそれは〜」
「どうなの?! 神島くん!」
「……どうなんすかね〜」
めちゃくちゃ目立つようになったこと。




