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狩りゲーの鬼畜モンスターが倒せないんだが、どうすれば良いんだ!?

体育祭の全体練習や出なきゃいけない種目の練習。そんな血も涙もないクソみたいな練習をやり終え、残るは体育祭の予行練習と本番のみ。

 

「ふ、学校よチミもたまには役に立つじゃないか! 体育祭の代休を作ってくれるとは感謝感激だ! ん? たかが一日だって? チッチッチ、違うんだなぁー、今日は金曜日! そう三連休なのだ! これ程学校や日常が最高だと思ったことはないぜ!」

 

 俺はリビングで喜びながらそう言った。その時だった、何故か大学が今日に限って休みという運のいい姉が俺を心配するような目付きで、

 

「スイちゃん、何一人でぺちゃくちゃ喋ってるの? 正直気持ち悪いよ? 病院連れて行こうか?」

 

「別にいいだろ、それだけ代休が嬉しいんだよ」

 

「フゥン……スイちゃん今日私、今から大学のサークル友達と遊びに行くから家で一人お留守番よろ!」

 

「あいよー」

 

 ウザ絡みしてくる姉が今日は居ない、ヨシッ!

 

 ※

 

「うんじゃ、行ってくるから! 家をよろしく頼もうす」

 

「ラジャ」

 

 俺はそう言って、出かけに行く姉に敬礼した。そして、閉ざされる外へ繋がる扉、それがガチャと閉じた瞬間、俺は瞬時に隠し置いていたお菓子とコーラを取り、リビングのソファーで寝そべりながら、懐からゲーム機を取り出した。

 

「今日こそ討伐してやる、待ってろよ」

 

 そう俺は過去ある超強力なモンスターを倒すため、深夜までその化け物と戦い続けた。だが、俺はそのモンスターの40000万のHPの半分も削ることが出来なかった。だが、しかし! 俺は事前に買っておいたのさ! プリペイドカードを! これでマルチができるぜ、待ってろよミルゼ・ナーヴァ。

 

 それから俺は昼飯を抜いて、午前の10時から午後の15時まで戦い続けた。中々倒せねぇな、惜しくても奴の体力を半分削れたぐらいか……仕方ない、こうなったら助っ人を呼ぶか、現実には友達がいない俺だが、唯一ネットに一人だけ友と言える奴がいる。

 

 俺はその助っ人を呼ぶために、スマホでその人にメッセージを送る。

 

『至急、カスミさん、クロスハンターのミルゼ・ナーヴァ倒すの手伝ってくれないですか?』

 

数分後。


『ミルゼですか……分かりました! 今ちょうどダンスのレッスンが終わったので、15時半からやりましょう!』

 

 カスミさん、クロスハンターのアジアランキング上位、このゲームの上級者だ。本人が言うにはダンスをしたり、アイドル関係の仕事に携わっているらしい。

 

 ※

 

「急げ急げ、早くやらないと!」

 

 私はいつものパジャマ姿に着替え、メガネをかけ、パソコンを起動し、クロスハンターを開く。

 

 もうすぐ仮面アイドルのライブも近いから、早めにミルゼを倒して、ダンスの練習しないと。

 

 ※

 

「よし、準備が出来たぽいな」

 

 カスミさんからの出動できるメッセージが来た俺は、再びゲームに潜り込んだ。

 

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