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夜中に不審者に出会ったんだけど、私一体どうしたらいいんだ!?

 私……一歩でもスミミに近づけたかな……あの日からいつも焦りを感じてる自分がいる……スミミがもし神島の事を……簡単には譲れない。

 

 そんな私が暗い夜道を一人で歩いていた時だった。トンと私の肩に何かが乗る。肩に乗ってきたものに視線を向けた。

 

 人の……手? 

 

「穂状一人で帰ると危ないぞ」

 

 聞き覚えのある声で私は咄嗟に「神島?」と呟いた。そして、私が後ろを振り向いた瞬間、私の目の前には恐ろしい死人の顔をした人間?がいた。

 

 へ、幽霊?

 

 私がそう思った時、神島と一緒に見たホラー映画に出てくる幽霊を思い出した。その時、

 

「きゃああああああ幽霊!」

 

 あまりの怖さに私は悲鳴をあげてしまった。

 

「おい、誰が幽霊だ」

 

 私はその声をきっかけによくよくその幽霊と思われるものに目を凝らす。そこにいたのは幽霊ではなく、少し不機嫌そうな顔をした神島だった。

 

「なんだ神島か〜」

 

「おい誰が幽霊だ」

 

「ごめんごめん、だって死人みたいな顔してたから」

 

「それ俺に対する悪口だぞ、チクチク言葉だぞ。それより、こんな夜道を女の子一人で帰るのはちょっと危ないぞ」

 

「え? 心配して来たの?」

 

「当たり前だ、俺はこう見えて紳士なんだ」

 

「紳士? 不審者じゃなくて?」

 

 私が笑いながら言うと、彼は「ダマレ!」と言った。私はそんな彼を見たせいか、もっと笑った。

 

「んじゃ、私を家まで送っててよ紳士さん」

 

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