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幼馴染に好きな人がいるらしいんだが、どうすれば良いんだ!?

「お前、マジで借り物競争に出るのか? 頭大丈夫か?」

 

「頭は大丈夫だよ!? てか神島は出ないの? 借り物競争……」

 

「は? 出るわけないだろ、あの種目はボッチである俺からするとただの恥を晒すための種目だろ……穂状、もしかして好きな人でもいるのか?」

 

 俺がそう聞くと、穂状は体をビクつかせた。そして、彼女は小さくコクリと首を縦に振った。

 

「好きな人……知りたい?」

 

 彼女は不慣れな上目遣いをしながら俺に聞いてきた。ふん、そんな事を聞かれたら答えは簡単だ。

 

「興味ない」

 

「即答!? ほらもっと男子なら気になるでしょ? 特に幼馴染の好きな人とか! 応援したくなるじゃん?!」

 

「応援も何も、俺この世界にいるリア充全員〇ねばいいと思ってるし」

 

「神島の過去に一体何があったんだ……」

 

「とりあえず頑張れよ、俺は玉入れを頑張るから」

 

 俺は彼女にそう言い残して、前の黒板に書かれた玉入れの種目に自分の名札を貼った。

 

 俺が名札を貼ると、その後に続々と黒板に書かれた種目に名札が貼られていく。

 

 俺はふと前に居た宝条に声をかけた。

 

「宝条さんはどの種目にしたんだ?」

 

 俺が彼女にそう聞くと、宝条は優しく微笑み、

 

「リレーですよ。私自分で言うのもあれですが結構体力には自信がある方なので」

 

「えぇ!? スミミリレー出るの?!」

 

 と突然俺と宝条の間に穂状が入ってきた。いきなり来られるとちょっとビックリするな……。

 

「穂状さんは何に出るんですか?」

 

「私? 借り物競争だよ!」

 

「借り物競争てことは、思いを伝えたい人が居るんですか? たしか借り物競争の札には「好きな人」とか書かれていると噂で聞いたことがあります」

 

 宝条がそう言うと、穂状は頬を赤く染めていた。

 

「ま、まぁ好きな人がいるのはいるんだけど……」

 

 穂状が恥ずかしそうに言うため、それを聞いた宝条はその好きな人について興味津々になる。なんかこの雰囲気になると俺も気になってきたな……。

 

「知りたそうな顔してる神島には教えないよ?」

 

「ヒドイ」

 

「だって神島に教えたらもう終わっちゃうから……」

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