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誕生日プレゼントを買うことになったんだが、どうすれば良いんだ!?

 神島がスミミと一緒に教室を出ていった後、夕日はまだ私を紅く照らしていた。

 

 私は一体何をしてるんだろう……思いを伝えられたチャンスなのに……でも仕方ないかな、次、次こそは絶対に……。

 

 人があまりいない教室でそう思うと、私は部活に戻った。

 

 ※

 

 学校を出た俺たちは相模駅で街まで向かうと、そのままショッピングモールに行った。

 

「ここまで来たのは良いんだが何するんだ?」

 

「それはですね、仮面アイドルのアカネにプレゼントを買いに来たんです」

 

「プレゼント? あぁそういえばもうすぐでアカネさんの誕生日だったな! そのプレゼントてことか?」

 

 俺が少々テンションが上がった様子で言うと、宝条はこくりと頷いた。ん? 待てよ? ということはアカネさんの誕生日ライブが近々あるって事? くうー熱いねぇ! と内心一人で盛り上がっていると、宝条はこちらを危険視するような目で見てきた。

 

「ど、どうした?」

 

「いえ別に……ただ神島くんて、すぐ違う女の人に目移りしちゃう人なんだな、て」

 

「え、俺の推しは永遠にスミスミだけど」

 

「――そ、そうですか……は、早くアカネのプレゼントを買いに行きましょうか」

 

 宝条は何故か頬を紅く染め、そっぽを向いていた。俺何か変なこと言ったか? ……ヤバいさっぱり分からん。

 

「アカネさんは何が欲しいとか知ってるのか?」

 

「それならもう知ってます。アカネの趣味はアクセサリー集め、なのでプレゼントはこのアクセサリーにしようと思ってます」

 

 宝条はそう言うと、俺にスマホ画面を見せた。そのスマホに映し出されていたのは、青く輝くサファイアのようなアクセサリーだった。

 

「これいくらすんの?」

 

「フリマアプリだと二万円で出品されてるのを見たので二万五千円くらいかなと」

 

「うへぇ、マジかよ。てかそんなにお金あんの?」

 

 俺がそう聞くと、彼女は銀行の封筒の様なものをバッグから取りだすと、中に入っていたお金を数え始める。

 

「五万円ほど下ろしてきたので足りるでしょう」

 

「ちょっと大金すぎないか? 誰かに盗られたらどうするんだ」

 

「大大丈夫ですよ、私こう見えて結構強いので」

 

「強いとかどうこうの問題じゃないと思うんだが」

 

「う、うるさいです。早く行きましょう」

 

 俺と宝条が歩みを進めようとした時だった。

 

「おやおやぁ? オタクくんとスミスミじゃーん、二人してなにやってんの〜? あ! もしかしてデート?」

 

 聞き覚えのある声に俺と宝条は息があったように、後ろへ振り向いた。そこに居たのは、こちらをからかうような目で見てくるアカネさんがいた。

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