第2話 ネオとご飯と仕事
仕事って大変ですね。頑張ってくださいね。
この小説が息抜きになりますように。
「ちょっとセト、ちゃんと生活できてんの?」
流石にセトが心配になってきた。決して…好意があるとか
そういうのでは無い…と思いたい。まるで子を見守る母のような気持ちで心配している。
私の心配をよそに、セトはポテチを貪る。「太るぞ!」
私がセトに注意喚起するが、セトは「俺太ってない!」
という。そう、セトは太ってない。むしろガリガリだ。
力を入れたら折れそうなくらい細い。
「心配してやってんだから、少しは気がけろ!」
セトの食生活が不安である。冷蔵庫ガラガラだから。
「お前、何食って生きてきたのかよ!」「…にく?」
少し間をおいて、さらに疑問形で返してきた。
「セト、買い物行くからついてこい!」
「めんどくさ…」嫌がるセトを無理やり連れてった。
「てか、何で俺いかないとなの?」
「え…?卵が安くなるから。」
近所のスーパーに出かけた。
外は猛暑だった。恐ろしく暑い。地球が殺しに来てる。
セトは死にかけ。もとからセトは肌が白いが、具合が
悪いのか、顔の白さが際立っている。
地獄のような外界を歩き、数分。ようやく目的の店に
着いた。「涼しいーっ!!」2人で声を揃えていった。
クーラーガンガンの店内は外と比べると天国だった。
セトの体調を整えるため、まずは野菜を大量に購入。
とりあえずサラダに使おうと、レタスとかトマトとか。
「セト、何か食いたいものある?」「…にく?」
おいおい、さっきどっかで聞いたセリフだぞ。
とりあえず肉を買いに行く。セトに筋肉をつけさせる
ため、鶏肉を狙いに行く。最後は卵を買いに行く。
1人1個の卵が、2人で3個買えた。すごい得した気分だ。
「今日は私がご飯作るわ。」セトが料理出来るとは
思えない。なので私が作ることにした。鶏肉を切って、
卵を割って溶く。それを一緒に味付けして煮る。
親子丼が完成した。そしてサラダ。卵は2パック買って
もちろん余ったので、数日は冷蔵庫が空かないはず。
私は家で食べるつもりなのでセトのぶんだけを出した。
するとセトは、「ん。お前も食べないと。お腹すいてるでしょ?」結局私も食べる羽目となった。
外はもう暗くなっている。「じゃ、帰るわ。またな!」
すると「?…まだ仕事あるよ?」と、セトが指差した先…
ゴミの山。「死ねやぁ!まだ仕事あるじゃねぇか!」
仕事を終わらせないと話を聞いてもらえない。
家に帰ろうにも帰れなさそうだった。セトは早起きが
できないそうだ。だから私がゴミを出すしかない。
朝早くに。私の家はそこそこ離れているので、帰って
もう一度来るのは不可能に近い。ということは。
「もう泊まるしかなくないか、これ…?」
色々とあってセトの家に泊まることになってしまった。
雰囲気にラブコメっぽさが出てきてしまった。
セト恐るべし…