「第二話 目覚め」
気が付くとそこは広場のような場所だった。
「何があったんだ?あの時どうなったんだ?」
様々な疑問が頭に浮かぶ。
まわりを見渡すとたくさんの人がいるのがわかる。
というかなんか服装がおかしい。
自分を見るとまるでRPGゲームに出てくるような中世風の布の服にズボンを着ていた。
どうなってるんだ?
まわりの人たちもがやがやと騒ぎ始める。
その時だった。
突然、奇麗で透き通った女性の声が頭に響いた。
「人間達よ。私の名前は創造神ラグノーンです。」
「創造神?こいつ何言ってんだ?」
「まずは謝罪をしましょう。この度は貴方たちを手違いで滅亡させてしまい申し訳ありませんでした。そのお詫びと言っては何ですが前世の記憶を持ったままこの世界で復活させることにしました。」
「おい!待て!ここはどこなんだ!なんで家に復活させないんだ!」
「すみません。ここは貴方たちの棲んでいた世界とはまた違った世界なのです。我々神々の中での取り決めで死んだ者はその世界にもう一度復活することができないという決まりがありまして。」
なんだそれは。
手違いで殺しておいて復活させるはいいが別の世界ってそんなふざけた話があるだろうか。
「じゃあこの世界はどんな世界なんだ?」
「ここは私が先ほど作ったばかりの貴方たちの世界に存在したいわゆるRPGゲームの世界です。」
この神マジで言ってんのか?
「は?なんでそんな世界にしたんだ!!」
まわりの奴が怒鳴りつける。
まあ確かにゲームとかをあまりしない人からしたら意味が分からないよな。
俺は結構嬉しかったりするけど。
「なぜって、普通の世界を創っても面白くないからです。」
この神自己中すぎないか?
「ふざけるな!そんな自己中なことがあるか!!」
ごもっともな意見だ。
「ではこの世界で頑張ってください。詳しいことはこの世界のNPCかオプションメニューを開いて確認してくださいね。ではまた。」
「おい!おい待て!!」
マジでこの神自分勝手だな。