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初投稿です。
ほぼほぼ完成しているはず……。
「羽宮それチョコ?」
朝、駅前のコンビニを出たら途端の言葉。顔を見ると声でわかっていたけれど、幼馴染の龍谷蓮だった。手元には、今買ったばかりの<12個入っているという名称>のチョコレート。
というか久しぶりに会って開口一番の言葉がこれでした…。
「うん、そうだけど…。なんで?」
自分でも思わずそっけない言い方になってしまった、気がする。
「別にいいけど…。それ、自分で食うの?」
ちっとも良くなさそうな表情と口調でレンは言う。
「そうだけど…」
なんだろう一体。ま、ま、ま、まさか太った!? 真意を探るように、思わず顔をまじまじと見てしまう。すると「なんだよ」って言うように不機嫌な顔がより険しくなり顔を背けられる。
レンは話しかけてくる時、大体機嫌が悪い。もちろん、話しかけても不機嫌だ。何だか、気がついたら嫌われていたのだ。そう気が付いてからは、急用がある時以外はなるべく直接は関わらないようにしている。のに、たまに、こうして、向こうから話しかけてくる。
お互い無言のまま時が流れる。
「おはよー、レンくんー あれ、アイちゃんー」
ユカが来る。花咲由香が彼女の名前で同じ中学校出身の同級生。そして、羽宮愛が私の名前。この3人が、同じ中学で仲良し3人組、だった…。
「おはよー、じゃあ、私は先行ってるねー」
私は二人を見ないまま駅へ向かって歩き出す。
「はーい、またねー」というユカの声が聞こえるが、レンの声は聞こえなかった。何だったんだろう…と思いながらも、朝から、しかも久しぶりに会えて、ほんの少しだけでも話せて、嬉しい気持ちがあるのも気付いていた。
昔は仲が良かったんだけどなぁ。と自分でそう思っていただけかもしれない。今となってはよくわからない…。
☆.。.:*・☆.。.:*・☆
電車の中から、外を眺めながら一人考える。
レンとは物心つく前からの仲だった。家が近くて、何より、母親同士が仲良かった。イベントがあるたびに家族ぐるみで集まって、何もなくても、家を行き来していた。
そのうち幼稚園に入ってお互い遊び仲間が増えたり、小学校に行って違う地区の友達ができたりしたけど、レンとは変わらず遊んでた。それが普通だと思っていたし。
ユカとは小学生の頃に出会った。何回か同じクラスになったりして、気がついたら仲良くなっていた。
ユカはかわいい。そして、人に頼るのが上手い。よくある「宿題見せて」とか「掃除当番代わって」みたいな頼りたいばっかりの子と違って、なんというか、ちょうどいいのだ。お願いの代償も。それが絶妙で「お願い」って言われるのと、ついつい引き受けてしまう。「羽宮ちゃんそれ騙されてるよー」って言われるけど、そんなこと言う子に限って、お願いばっかりの子だったりして…。
まあ結局どっちも引き受けてしまうのだけど。
断れない性格になってしまったのは、もしかすると……いやいや、自分の性格を誰かのせいにしてはいけない。頼りたいもの、頼られたいもの、お互いに相性がよかったのだ、うん、きっとそうだ。
中学の時もみんな仲良くて、レンもあんな感じじゃなかったと思うんだけど…。たまに仲良すぎて冷やかされたりしたけど、
「あの頃は結婚すると思ってたんだけどなー 本気で」
はっ、思わず公共の場で独り言が漏れてしまった。独り言の瞬間、右隣の人が一瞬動いた気がしたが、駅名を確認しただけだった…と信じている。
(まさか、ユカとレンいないよね!?)
と一瞬考える。が、2人はいつも1本後の電車だったと思い直す。いや、本当はむしろ私がいつも1本前の電車なのだけど。
(でも、さっきコンビニで会ったからなー)
とこっそり見回す。よくわからなかったけど、それらしい人も見当たらなかった。
(ほ、ほら電車の音って大きいから聞こえにくいし、大丈夫。多分。きっと…)
と自分に言い聞かせる。
(ふう…。)
気がついたら、とにかく、あんな状態になっていたのだ。知っていたら、同じ高校なんて選ばなかったのに…。憂鬱な気分で駅名を見ると降りる駅だった。
同じ色の人波が階段に流れていく。
そういえば、隣の人も同じ制服だった気がするけど知り合いじゃなかったよね…。怖くて顔をしっかり確認しなかった。
固有名詞出てなかったから大丈夫、だと思う。もし、知り合いだったとして、今朝の独り言について問われたら芸能人のことだと言い張ろう、そうだ、そうしよう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。




