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愛こそ、最強!  作者: kage
1/1

始まりはここから

 いつの間にやら伝説をいくつもうんだ、上位タッグプレイヤーと呼ばれるようになっていた。

「僕としてはお姉ちゃん仲良くしてただけなのになぁ。」

そんな、ほのぼのとした姉弟のゲームライフが今幕お開ける。

 ニヤニヤ

 

 僕は今日発売のVRMMO[現実なんてぬる過ぎる]を手に取り、レジに着くまで、ずっとソワソワしていた。

 会計が終わると、今までが嘘のように真顔になる。

若干の準備体操をしながら・・・

ウィーン

「ありがとうございました。」

と定員の挨拶を受け流し・・・


ダッシュ!!

耳に風切り音が聞こえてきそうな勢いで、全力疾走。



 引きちぎる勢いでドアを開ける・・・

「もう、お・そ・いー!」

そこには頬を膨らませ、腰に手を当て前のめりに立つ姉が立っていた。

「はぁ、はぁ、・・・っん、これでも、はぁ、全力疾走だ!」

息を整えながら、パッケージを突き出す。

「はぁ~ん、待ってましたよ~、こ・の・日・を!」

姉が目を子供のようにキラキラさせながら、俺の手を握る。

「///ちょっ、ねぇちゃ~・・ぁぁぁあああ!!」

姉の手の感触に顔が熱くなる。

 しかし、次の瞬間、体が今にも宙に浮きそうな勢いで引っ張られ、階段を駆け上がる。

 僕の部屋の前まで来ると、握っていた手がいっそう強く握られる。

「じゃあ、最初の街の[ネコカフェ]に集合ね。」

とだけ言い残し自らの部屋へ入っていった。


 僕は、姉の温もりが残る手に目を向け、顔を少し赤らめる。


「っと、こうしちゃいられない。」

部屋に入り、準備をし起動し、目を閉じる。



「[現実なんてぬるすぎる]へようこそ」

機械音声が流れ、設定に移る。


 今のVRMMOはPCにセットする本体に、あらかじめ店に置いてあるスキャナーで全身を細かくスキャンしたデータを、入れる方式をとっているため、いちいち新たに始める度に、体を簡易スキャンする必要はない。

 俺は見た目を、現実の自分のまま変えることなく、そのまま使う。

 次に、装備のメインカラーを黒に決める。

 このゲームでは同じ服でも色々なカラーがあり、最初の装備をメインカラーの色にしてくれる。他にも買うときに、色を変えることが出来る。

 また店員さんがメインカラーの物を優先して、持って来てくれるのだ。

 この機能によりファッションの幅が非常に広がり、安易になった。そのため、販売前から女性人気も非常に高いのだ。


 そして、パラメータだが、HP、スタミナ、パワー、ディフェンス、スピードがあり、初期割り振りポイントが10ある。

 俺は迷うことなく、スピードに全フリする。


 スキルは最初はなにもなく、行いによって自動追加されるのだ。

 

 最後に名前だ。

[タカシ]本名だ。


 いよいよファンタジー世界へダイブ!



 目に街の景色が映る。

 余韻に浸ること無く、壁に張り付き、耳を働かせ、人々が行き交うのを盗み見る。

(ピロン)

頭の中で音が鳴る。

 隠れつつウィンドウを開き確認する。


スキル:サーチ1


 サーチを習得、そのまま誰にも気づかれないように目的地まで移動、途中で(ピロン)という音を聞き店の前で確かめる。


スキル:ステルス3

スキル:サーチ3


 先ほどの音は新たにスキルを習得した音だ。スキルレベルにもEXPがあり、貯まると自動で上がる。

 (うむ、こんなもんだろう。)

俺はウィンドウを閉じ、[ネコカフェ]に入る。

「まだ来て無いか・・・」


 コーヒーを注文し、周りをわざと警戒するように、音、動き、臭いまでも意識する。

これにより、サーチスキルが上がる。日常生活を利用して上げるやつなど数える程しかいないだろう。

 ファンタジー世界ではモンスターと戦うのがメインだ。もちろん、アイテム探しなどもあるが、どちらにしてもフィールドにでて行うものだ。スキルも当然、クエスト中などで手に入れると思いがちだからである。

 ただし、普通にやっていてもサーチやステルスは習得しにくい。そもそも、モンスターは隠れてないし、最初なのだ、当然弱い。わざわざ隠れたりする必要性などないのだ。

 俺はサーチスキルをあげると五感に補正値がついたり、ステルス値により、気づかれずに敵に近づける距離が変わることを既に実証して、知っている。

 これはVRMMOならで、テレビゲームのようハッキリと現れないため、積極的に上げるやつも少ない。

 俺はVRMMO経験者というだけではない。この世界でも実証済なのだ。


 そう俺はベータテスターである。



 「それにしても・・・・・・・・・・遅い・・・・・」


 どれくらい経ったか・・・・


 カランカランと鈴がなる。

キョロキョロと女性が誰かを探しながら入って来た。

見た目は、黒のブーツ、黒いショートパンツ、黒のストッキング、白いTシャツ、淡い緑色のカーディガン・・・顔は整いおっとりした雰囲気で、肌は白く、背は165くらい、白く腰まであるストレートの髪、スタイルもよく、胸はEくらいだろうか・・・。


 今まで散々、どうでもいい話をくちゃべっていたカップル、クエストの話をしていた男達、男女問わず口をあけ、目を奪われいた。

 目を引かれなかった奴はロリこんだろう。


 「はぁ」

思わずため息をつく。

(そらぁ可愛いよ、綺麗だよ、思わず見とれたことも認める。それでもだ、それでも、ただでさえ髪や顔立ちだけでも注目を集めるというのに・・・最初からその服装で来る奴がどれほどいるのだろうか・・・これじゃ声かけにくいだろうが・・・)

 声をかけるのは、決して俺がナンパ男だからでも、ここでバイト始めたわけでもない。

というか、店員さんも見とれている。

(ふぅ)

 俺は覚悟を決め、意を決し声をかける。

「姉貴!・・・・・・・・・こっちだ。」


 覚悟も決め、意を決したが・・・当然、声をかけた俺に注目が集まったため、言葉に詰まってしまった。

「もう!タカシ!すぐ声かけてくれなきゃ!」


「お、おう、ごめん」

「うん、ちゃんとごめんなさい出来ました。」

と俺の頭をヨシヨシしてくる。


「///っちょ、恥ずいからやめろよ!・・・・それより・・・・」

手を払い、顔が赤くなったのをごまかすように、時計を表示したウィンドウを目の前にやる。


 そうドアの前で別れてから、5時間立っている。


「5時間、5時間も経ってますよ?分かります?俺がどれーーーーーーーーほど待ったか。」


「ごめんね」

と舌を出して謝る。

背中に花まで見えてきそうなほど、ふわふわした癒されるオーラが流れている。


「はい。ごめんなさい出来ましたね。ヨシヨシ・・・・・ってなるかーーー!」

しっかりヨシヨシしながら、突っ込む。

「だってぇ・・・女の子には色々あるの!」「「そうだ、そうだー」」

頬を膨らまして怒られた。

しかも、店内の女性人まで味方に付けやがった。


「はぁ、しかも初期のシルバー全部使ったんだろう?」


「うん、よくわかったね。」


「最初からそのファッションにするためには、ちょうど500S必要だからな。」


「武器は今から見に行くんでしょう?」


「はいはい、出せばいんでしょ、出せば。」


「うぅぅ、そんな言い方しなくてもいいじゃない。ぐすん。」

顔を伏せ泣き真似をする。泣いてないことは当然、俺も分かっているが許すのが男だろう。

(・・・そのあからさまにチラチラ見るのはやめなさい!)

「時間も惜しい。行きますか。」

姉の頭に手を置き、笑いかける。

 そして、椅子を少し引きエスコートする。

「///えへへ///」

姉の顔に笑顔が戻る。

(畜生可愛いじゃねぇか)


 武器屋で武器を選ぶ。

俺は15センチのピックを10本買い。

残りのお金で買える、姉の武器を探す。

「まぁ、片手剣が妥当だろう。・・・ところで姉貴。」


「なに?」


「気になる武器あるか?」


「ふふふ、全部。」


「・・・よし!片手剣からね。」


「えぇぇ、また片手剣から?」


「文句は自分でお金出してから言いなさい。」


「はぁい。」


「すぐ貯まるさ。」


「そうだね。二人ならすぐだね。」


「ああ、早速狩りに行くか。」


「うん♪」



 ここで、このゲームの特徴を説明しておこう。

このゲームに参加出来るのは5万人、しかし、ゲームは7万本存在する。

ここで問題が生じる、そう、2万人あぶれるのだ。

 しかし、これは製作者側の手違いでわない。

このゲームは、殺されると、そのキャラクターが死ぬのだ。

死んだら1からやり直しだ。いや、0からといっても過言ではない。

何故なら、死んだら更にペナルティが3日も存在する。

 つまり、溢れた人たちはそこを狙うのだ。


 そのため、死に体する重みが、やり込めばやり込むほど重いのだ。


 ちなみに、パラメータの初期値だが、現実の身体能力をスキャンした結果が反映される。

つまり、現実で力持ちなら、パワーが高く。足が早ければ、スピードが高いと言う理由だ。


 俺は親の言われるがままに、色々な習い事してきた。勿論、格闘技もだ。

 そう、俺は初期値だけでも、雑魚を寄せ付けず、攻撃系スキルの特徴である、型の強制アシストを必要としないのだ。

 無論、姉も例外では無い。


 

「よし、今日はこんなもんか。」


「いつ見ても綺麗よね。隙もないし。」


「ん?そうか?」


「そうよ、少なくとも無手でモンスター狩る人は見たことないわよ?」


「最初だけだよ、こんなことが出来るのは、大型は姉貴にかかってるんだからな。」


「もちろん。任せといて。」

なんて、たわいの無い話をし、一度街へ戻り、ログアウトする。



 


 ちょうど、17時になるところだ。


 この家には僕と姉しか住んでおらず、姉が夕食、俺が朝食と担当を分けている。

収入はというと、姉がマンション経営をしており、そのマンションに俺たちも住んでいる。

 僕はというと高校3年で、既に大学が決まっており、今は大してすることはない。

ならバイトでもしろと言いたいだろうが、既にネット関連や解析、理論構築などの仕事をしており、計24社と契約までしている。

 

 18時を過ぎたぐらいだろうか、

「貴士~ご飯出来たわよ~。」

と姉が声をかけてくれる。

僕もちょうど、タブレットでメールを確認し、仕事終わらせたところだ。



 夕食が終わり、俺は洗い物をしながら、問う。

「お姉ちゃん、この後、いつごろログインする?」


「う~ん、お風呂入って、洗濯物干してからだから、21時くらいかな。待っててくれるの?

仕事はもやっちゃたんでしょう?」


「まぁね、・・・あ、やっぱり鍛冶スキル上げとくことにするよ。武器たくさん欲しんだよね?」


「え、作ってくれるの?ありがと。」

こちらに笑顔を向けてくれる。

(くぅ~、この笑顔見るためだけで、やる気が起きるぜ!)



 僕は一足先に、INして全力で取り組む。

VRMMOではスピード値と脳の処理速度+ハードの処理速度に比例して、ゲーム内で実際に動ける早さが決まる。

 スピード値がいかに高かろうが、脳がついてこなければ、当然意味のある行動など出来はしない。


 俺は尋常でわ無い速さで、武器を作る。









 この度は読んでいただきありがとうございます。


 感想、意見等、心待ちにしております

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