表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがヤバすぎた。改訂版  作者: たまご
第一章 異世界探索。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/14

第十二話 第七の猫、参上! 振り出しに戻る。

 まぁ、気を取り直して。


 猫神様っていうくらいだから、猫に関するお願い事はかなえてくれるだろう。

 猫の形をした物はないから、前におこんが〈創生魔法〉で出した猫のおもちゃをお供えする。


「猫達が無事でいますように」


 ついでに、何もやらかしていませんように。


 さて、お参りもしたし。


「何か美味しいものでも食べよう」


 さっき、いい匂いをさせていたお店、どの辺りにあったかな。

 店を探していると。

 ふっ、と何もない空間から白黒の猫が姿を現した。


「…………」


「…………」


 一瞬、無言で見つめあってしまった。


 子猫の頃から大きかった体と、名前の由来になったアゴヒゲのような模様。


「キング!?」


 猫神様のご利益すごいな。


 しかし。

 キングの姿は、再び見えなくなってしまった。


「あ、ちょ……」


 逃げられてしまったようだ。

 猫神様に「捕まえられますように」とお願いするべきだった。

 後悔していると、女神様から電話がかかってきた。


『あの、キングさん、今クリスタルに来ているみたいなんですけど』


「……」


 戻るのかよ!


「神殿にいるの?」


『いいえ、国境の辺りだと思います』


 キングのスキルは〈空間転移〉。

 どこにでも一瞬で移動できる。

 しかし、まさかクリスタルまで飛ぶとは……。


「もし、キングが神殿に来たら捕まえておいて」


『キングさんが神殿に来たら、おやつをあげてもいいですか?』


 足止めしておいてくれるなら、いくらでもどうぞ!


「りゅうたろう、クリスタルに戻るよ!」






 急いで神聖王国クリスタルまで戻ったが、当然キングはいなかった。

 こっちは何日もかかるというのに、キングには一瞬だしな……。


「今度はターコイズにいるみたいです……」


 クリスタルまで来たついでに神殿に顔を出すと、女神様がそう言った。


「それにしても、魔方陣もなしにこの距離を一瞬で転移するなんて」


 はい、はい、また例のアレですね。


「キングさん、素晴らしいです!!」


 キングを追いかけて駆け回るこっちの身にもなってくれ!

 大陸規模の追いかけっこだぞ!!


『キングさん、今度はオパール王国にいるみたいです』


「……」


 ……キングのやつ、見つけたら一回しめよう。

 いやいや、もちろん冗談ですよ?

 私がまさか大事な愛猫に、そんな事するわけナイジャナイデスカ。


 というか。


「ここはどこ!?」


 いったん落ち着こう。

 マップを表示して。


「…………」


 だから、どこだよ、ここは!?


 マップだと地名らしきものが表示されているのに、なぜか森の中だし。

 あ、もしかして。


「よつば、〈解除〉」


 よつばが前足をちょいちょいと動かすと、森が姿を消しひらけた場所が現れた。

 柵で囲まれた比較的小規模な集落が見える。


 女神様のくれたマップは特別製だから、本来の場所が表示されていたようだ。


「つまり、ここはラピスラズリだから……」


 えーと、次の目的地に向かうには。


「おい!」


 はい?


 気がつけば、武装した集団に取り囲まれていた。


「お前、何者だ!?」

「どうやって、この場所を見つけた?」

「俺達を始末しにきたのか!?」


 ……なんか、大変な事になっていますけど!?


「すいません、すぐに出て行きます!」


 慌ててそう言ったが、村人達の殺気だった雰囲気は変わらなかった。


 どうしよう。

 りゅうたろうが「ヤる?」みたいに首をかしげてみせたが、多分こっちが悪いのに攻撃するのもな……。


「猫……?」


 ん?


 りゅうたろうを見た途端、私を取り囲んでいた村人達の纏う空気が変わった。


「猫を連れているみたいだぞ」

「じゃあ、こいつ……、この人が?」


 んん?

 猫がいるから、どうしたっていうんだ?


「……すまないが、長老と話をしてくれないか」


 村人達は武器をおさめ、私に話しかけてきた。


「はい。なんか、ご迷惑をかけたみたいですみません……」


 さっきの様子からすると、結界か何かで隠れて暮らしていたのに私達がいきなりぶち壊したみたいだし。

 頭に血がのぼっていたとはいえ、軽率な事をしてしまったようだ。


 全部、キングが悪い!


 集落の広場のような場所に行くと、すでに長老さんらしき人が待っていた。


「すみません、ご迷惑をおかけしました」


「いや、こちらこそ申し訳ない」


 長老がかたわらの少女を振り返った。


「この方なのか?」


「……わからない」


 銀の髪と銀の瞳を持つ少女は、小さく首をふった。


「えーと……?」


 状況が分からない。


「この子は、〈さきみ〉の力を持っているのです」


 さきみ……先見か?

 つまり、預言者みたいなもの?


「九つの猫の魂が、私達を救ってくれると」


 ……それ、猫神様の事では。


「すいません、人違いだと思います」


 もしかしてとも思ったけど、うちの猫達八匹だしな。


「結界の事は、こちらが悪いのでなんとかします」


 悪いけど女神様に頼んでみよう。

 結界を張るのは得意だって言っていたし。


「ところで、ここは……?」


「ここはラピスラズリ。《ことわり》からはずれたものの住む村です」


 《ことわり》からはずれたもの?


「それは……」


 何もないところから、不意に白黒の猫が姿を現した。


「キング!」


 キングは私に駆け寄ってくると膝の間に潜り込んできた。


 どうした、何があった!?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ