5「入学式そして初授業」
入学式当日。
皆、B~Aの紋章持ち。
皆、保護者はいない。
見渡すと、AランクがBランクをいじめてたりしている。
皆プライドが高い。
同じランク同士でも、力が強い、弱い、頭が良い、悪いだの。
前世ではそんなことはなかったわね。
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入学式。
幸いにも、ミレーユと同じクラス。
校長の話。
校則や授業内容。
寮でのルールなど。
非常につまらない。
だが決して、差別が激しい学院ではないことがわかる。
なぜならBランクとAランクが同じクラスになることが当たり前だからだ。
ここは、有名な学院なだけあって、AランクとBランクの人数は誤差らしい。
そして、クラス移動が始まった。
クラスは1-Aだった。
家系によって決まるらしく、ここは上級貴族しかいない。
ここは差別的だ。
担任がの自己紹介が始まった。
担任の名前は『エミリア・シーラ・ロゼリア』と言うらしい。
ロゼリアは最上級貴族だったよね。
そして今日は能力測定がある。
皆、外に出た。
校庭は広い。
川まである。
そして皆集まった。
先生が指示を出す。
「ここから、測定場までは、少し遠いので走っていきましょう!」
と言い、指を指した。
指した場所を向くと、かすかに測定場っぽい場所が見えた。
一人の男子が言う。
「少しじゃねぇじゃんか!!」
それはそうだけどね。
「まぁまぁ、アップ練習と思って、ね?」
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そして走る。
エミリア先生は走るのが早い。
だが私も早い。
先生の後ろをビタ付。
他のクラスメートは置き去り。
そして私の後ろには、ミレーユ。
10分後に全員到着。
みんな息が荒いが私達はスクワットをしている。
先生にやっときなさいと言われたからね。
私の今の体型は胸がデカく・細くて、足も丁度いい。
それに、顔もいいわけで、最高だけど、スクワットをすると、足太くなりそうで怖い。
まぁ良いでしょう。
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そして試験開始。
まずは重力にどれだけ耐えれるかを計測。
最高20Gらしい。
コレは先生の魔法。
『光魔法に属する重力系魔法』らしい。
そして先生の合図を待つ。
「始めます!」
そう先生が言うと、体が重くなる。
「まだまだ!今はまだ2Gですよ!最低5Gはいきましょう!」
ドS?
「次5G!!」
一気に重くなるがまだいける。
ここで、脱落者が半分を超えた。
このクラスの人数は30人。
今は20人が脱落。
「次17G!!」
足が地面にめり込む―――いや地面が凹んできてる。
まだいける。
ここで気づいた、私とミレーユしか残っていないことに。
みんなから歓声が上がっている。
「最後ぉ!20G!!」
「おもぃぃぃ!」
20Gってことは、自分の体重の20倍。
骨が折れそうだ。
「終了!」
一気に軽くなった。
「すごいわね!20Gを耐えきるとはね!ふたりとも顔は可愛いし、力もあるのはすごいことね!」
「「ありがとうございます!」」
みんなからは褒められた。
一部を除いて。
「チッ、何だよあいつ。Bランクのくせしやがって」
まぁ、ああ言う人は気にしないのが一番だ。
「じゃあ次、武器を見せてちょうだい」
皆が武器を出す。
様々な種類の武器が見える。
剣・弓・鎖みたいなやつとか。
そしてさっきの人が絡んできた。
「おいてめぇ、俺様の武器を見ろ。剣だぜ、どうだ!Bランクのお前みたいなやつはこんなの出せないだろう!」
連れの人らも。
「「そうだそうだ!」」
その時ミレーユが入ってきた。
「そんな調子に乗らないほうが良いよ…」
「黙っとけ。俺は今フェルナリアのババアに用があるんだわ」
私がババアと…
キレた。
私はキレた。
ミレーユが察した。
「貴方…どうなっても知らないわよ…」
「こんなババアに負けるわけない。調子に乗んじゃねぇ」
剣を出す。
蒼い剣が光の反射で、不気味な光を出す。
そして圧倒的にそいつより豪華な剣。
「えーと、貴方の名前は…ルシアン・エルネストだっけ?」
「それが何だよババア!」
見た目は美形なのに中身がクズ。
宝の持ち腐れと言うのかな。
「ババアねぇ。君と同じ年だよ?」
「知らねぇわカス!」
話が通じない系。
まぁ…良いけど。
あとで模擬戦があるから。
あと魔法模擬戦も。
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【剣術模擬戦】
予想通り、ルシアンが私を指名。
ルシアンはこの国の上級貴族であり、剣術はかなり上手いと言う。
「アリシア・フェルナリア、お前をボコボコにしてやる」
急なフルネーム呼び…
「はいはいそうですか〜」
クラスメートからは、私に対しての心配の声が飛び交っている。
一番多かった声は『剣は良くても使用者が強くないとね…』だった。
それはもっとも。
だが私は大丈夫。
一度Sランクの剣士を倒しているからね。
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先生の合図を待つ
「はじめ!」
ルールは簡単。
相手が気絶するか、降参するか。
ただし殺しはなし。
コレだけ。
まぁ木刀だし大丈夫だと思う。
まず攻撃を仕掛けてきたのはルシアンだった。
腰をかがめ、隙を狙っている。
てことはここは彼の間合いにある。
少し下がろう。
ここは大丈夫そうだ。
ルシアンは私の間合いに入っていることには気づいていないようだ。
構える。
木刀の先を地面に付け、手を交差、ガードする形に近い。
そして前かがみ、視界は狭い。
そして、今。
強く前へ踏み出す。
足に貯めた力を一気に使い加速。
そしてルシアンの体全体に無数の攻撃を与えた。
―――バタッ…
シリウスが気絶した。
「勝者、アリシア!!」
皆が歓声をあげる。
そしてミレーユが近づいてくる。
「アリシア、やったわね」
「ええ、もちろん。負けないわよ!」
「ふふふ」
私達は笑った。
そして今日の授業も終わり、寮に戻った。
部屋はミレーユと同じ。
私は布団に倒れ仮眠を取った。