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賢者の人生やり直し  作者: 冬城レイ
第一章「ルミナス王国~イグドラ接触まで」
4/16

4「失敗」

バーを出た。

仕事内容はこの紙にすべて書かれている。

まさか、レフティア家がね。

そして私達の役割はメイド。

顔でバレないといいけど。



---



当日。


私達はメイド服を着て、パーティーに参加。

参加というより仕事できているだけだけど。

早速レフティア家を見つけた。

ここにはフェルナリア家とクローデル家はいない。


そして紙を見る。


『レフティア家二人が、席を立ち、会場を去ったら、尾行を始めろ』と書いてあった。

それまでは普通に観察かな。



【1時間後】


レフティア家の二人、ジグムントとイグナート。

二人は、他の貴族らに、挨拶をし、部屋を出ようとしたとき、イグナートがこちらを向いた。

バレたか?少しニヤついていたかな。


そして、私達はメイド服を脱ぎ尾行を始める。

前世の技も使って。

ジグムントとイグナートはそれぞれ違う場所へと向かった。

私はイグナート、ミレーユはジグムントを。

そして別れた。



---



イグナートは部屋に入った。

何やら、仮面を被っている。

そして窓から外に飛び降りた。

急いで後を追った。

ここは、一階だし大丈夫だね。


そして建物の屋根から私はイグナートを追った。

その時、私の足が滑った。

そのまんま路地に着地…したけど、眼の前にはイグナート…とジグムント。

ジグムントの手にはミレーユが手に抱えられていた。


「…え」


思わず、声に出た。

今わかった。

すべてバレていたのだろう。

でも私はすぐ追ったはず…てことは、私達を監視していた人物がいるのか!

誰だろう。


その時何かが飛んできた。

睡眠魔法の付与された、矢が私の体に刺さる―――と思った、だが刺さるのではなく、体内に入ったのだ。

完全に油断していた。


「こんなのアリな…の…」


意識が遠くなる。

眠い、立っているのも辛かった。

バッタッ…



---



意識が戻った。

体が動かない。

手錠をかけられている。

隣にはミレーユがいる。


足音がする。

そうジグムントとイグナートだった。


「まさか、フェルナリア家の長女と、クローデル家の長女だったとは」


まず口を開いたのは、ジグムントだった。

そしてイグナートも。


「見ねぇ間に随分と可愛くなったものだなぁ」


私とミレーユを交互にいやらしい目で見てきた。

実に不快。

そして思い出した。

依頼者に言われたことを。

『性奴隷』と言う言葉が脳内によぎった。

目的がわかったが、手が動かせない。

武器も出せない。


イグナートがジグムントと話している。

ぎりぎり聞こえる。


「おい、親父。俺が抱きたいのはフェルナリアの方の娘だ。いいか?」

「仕方ねぇ。まぁそこまで言うなら、俺はクローデルの方で我慢する。まぁ、どちらも良い顔出し、良いだろう」


きしょい会話だ。

やはり目的は抱くことか。

イグナートねぇ。

口元を見た。

金歯だった。

私が昔ボコボコにしたとき抜けた歯だろう。

多分そのことを恨んでるのだろう。


そう考えていると、ミレーユが言った。


「なにをするの…」


まだ状況が掴めてないようだ。

私も少しわからない部分もあるが大体はわかる。

とにかくここから出ないと。


「まだわからねぇか。まぁ良いだろう。また後で来る。準備しとけ」


二人が去った後、考えた。

逃げる方法を。

その時思い出した。

昔に口から出したアレ。

アレを手でやってみれば手錠が壊れるはず。

一か八かだ。

まずは集中。

そして魔力を手に貯め、魔力密度を上昇。

―――頭が痛い。

情報に耐えれなくなってきた。

口のほうが簡単なのか…


結果は―――いけた


私達は逃げた。



---



そして宿についた。

明日は入学式だ。



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