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賢者の人生やり直し  作者: 冬城レイ
第一章「ルミナス王国~イグドラ接触まで」
3/16

3「勝利そして潜入任務」

イグナートは余裕の表情をしていた。


「こんなもんか、ガキめ」


まだ、前世の頃みたいに体がちゃんとしていない。

そのためか、前世の頃のスピードは出せない。

だが、こちらには前世で培った、技術がある。

スピードが遅くとも、シリウスよりは早いはず。

私は負けない。

最後まで油断なく。


私はイグナートを攻撃できる間合いに入った。

そして私はジャンプ、と見せかけ、腰を低くし、足元を狙い、木刀を振る。


「なに!?」


イグナートは私の予想外の行動に、焦っている。

イグナートは私の攻撃を受け、バランスを少し崩した。

そして私は、地面を思いっきり蹴った。

そして、イグナートが反応する前に、後ろに回る。


「!?」


私に気づいたがもう遅かった。

私が振った、木刀はイグナートの顔面に直撃、歯がいくつか抜け落ちたのがわかる。

お父さんは、呆気に取れていた。

内心はこうだろう『剣術を教えてないはずなのにここまでとは』とか思っていそうだ。

まぁ、勝ったんだ。

コレは良いことだと思う。

それはあくまでこちら側。

相手側の表情を見るとよくわかる。

イグナート本人は、痛みで泣いているが、私を睨んでいる。

そしてイグナートの父は怒りそして悔しさが表情に出ていた。


「次は勝つからな、クソガキめ」


イグナートの父が私にそう吐き捨て去っていく。

私達は呆然としていた。

こんなので帰るとは。



---



そして家。


「アリシア…お前…どこでそんな技術を覚えた?」


やばい。

言い訳…



「シリウスのを見て覚えました」


シリウスはこんな技使わない。

大嘘だ。


「そ、そうか…よく覚えたな」

「ありがとうございます」


そして、その会話はすぐに途切れた。



---


私は12歳になった。

最近困っている事は…胸だ。

デカい。

前世が男なのでこんな重いとはしらなかった。

母が巨乳なので、発育が良いということか。

今は…D?いやE?とにかくでかい。

まあ、それは良いとして、そろそろ学院に入る年らしく、B~Aランクが通う学院に行くことになった。

しかもこの国のじゃない。

場所は、『ルゼトリア王国』だという。

ここにはミレーユといっしょに通う。

学院があるのは『大都市ディルハイン』と言う場所。

学院名『アイゼルハイト学術院』である。

ここでは「剣術」「魔法」「精神鍛錬」「戦術理論」「生存術」など他にも色々学べる。

到着までは十五日ほど。

それまでにお金が無くならなければいいな。



---



…しまった。

お金が…ない。


【二日前】


「ミレーユ!ここのお店有名なところじゃない?」

「そうだね!お金はあるしいっぱい食べよう!」


そして合計百皿食った。

会計金貨五枚。

残金金貨六枚。


【現在】


残金銀貨一枚。


ご飯を食うお金もほんの少し。

前世の頃はご飯を食わなくても一年は持ったのに…

働こう。

高額バイト探そ。



---



とある小さな町に来た。

ここでバイトを探す。

早速あった。


内容は、貴族パーティーの潜入捜査。

報酬は金貨70枚。

やるねこれ。


まぁもともと貴族だし、簡単。

『フェルナリア』『クローデル』は上級貴族である。

詳しい内容を聞くには、とある場所に行くらしい。

住所は書いてある。

行ってみよう。


書いてある場所に来た。

そこはバーだった。

そしてマスターにこの注文をすれば、裏にいけると書いてあった。

つまり合言葉だね。

店に入った。


マスターはいい顔はしなかった。

それはそうだ、12歳の子供が二人とかね。

早速注文してみる。


「ウイスキー、ダブルで。氷は夢の数だけ」


なんとも古臭い合言葉だけど…

そして次マスターが『今日は月が、裏側を向いてるらしい』と言ったら10秒以内に裏へ行かないとだめらしい。


マスターを見る。

マスターは動揺しながら言う。


「今日は月が、裏側を向いてるらしい」


すぐさま私達は席を立ち奥へ行く。



---



そしてバーの奥についた。

部屋は薄暗かった。

そしてその端に座ってる男が依頼主。


「来たか」

「こんにちは」

「あの依頼をやってくれるという、ガキか」

「はい。そうです」

「本当にお前らはルミナスの上級貴族なんだな?」

「ええ。私はフェルナリア。隣がクローデルです」

「そうか。なら頼もう」


そうして詳しい内容を聞かされた。

まず、この依頼はなんのためか。

それは、最近怪しい動きをしている貴族がいるため、観察をしてもらう。

依頼主はその貴族の目的を予想していた。

一つ、何かしらの上級貴族を潰す可能性。

二つ、横領、情報漏洩。

三つ、新しい子を見つけ、誘拐、そして性奴隷にさせる。


可能性が一番高いのは、二つ目か三つ目らしい。


次、パーティー開催日の日にちと役割。

パーティー開催日は二日後。

そして役割は、私とミレーユは貴族の食事の運搬から片付けまで。

つまりメイドみたいな感じ。

楽しみだね。


そして最後、その貴族の名前。

その名を聞いて私は目を見開いた。

いや私だけじゃない、ミレーユもだ。

その名は『ジグムント・レフティア』『イグナート・レフティア』の二人。

私はよく覚えている。

五年前、模擬戦をしてボコボコにしたイグナート、そしてジグムント。

心臓の鼓動が早くなる。

これは恐怖ではない。

()()だ。

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