9:真正保守と距離を置く
マスコミの基準で言えば「ネトウヨ」に分類される(信者ではないため)であろう私ですが、完全に右側というわけではなく、時には懐疑的になる事も有りました。なかなか興味深い話も聞けたんですがね、本物の右翼は菊の御紋を使わないから、霊柩車にショッカーみたいなのくっつけて街宣してる人たちは本物じゃないとかw
最初に「あれ?」と思ったのは、政権交代がかかった衆院選前にニコニコ動画でローゼン閣下に靖国に参拝するよう呼びかける動画でした。
現在は消されているのでうろ覚えになるんですが、
「もし参拝してくれるなら、たとえM党政権になったとしても我々が支える」
といった趣旨だったと思います。
ここで引っ掛かったのは、この人M党政権になれば日本が危ないと知っているのに、この時点でもう政権交代を前提に話進めてんの? 本気で日本を守ろうって人が気にするのが自分たちの気持ちだけって、それどうなの? そもそもお国のために命をかけた人たちのための施設を踏み絵に使うのかと。
こういう人たちは「真正保守」を名乗り、政治家にもそれを求めますが、そのハードルがめちゃくちゃ高くて、該当する人も本当に少ないです。ちょっとでも外れようものなら「似非保守」なんだそうな……
この年もローゼン閣下は参拝せず、「情けない」と右側から叩かれていましたが、それなら参拝したからK総理は保守なのかと言えば、そうでもないよなと。私個人の見解としては、国の代表として行くべきだけど別に終戦日にこだわる必要もないと思っています。だって靖国的には平日だから。公式のイベントではみたままつりがありますし。
選挙に関しても、保守政党にも投票してくれと呼びかけていましたけど、このやり方もまずくて、J党の保守系議員と同じ地区に立候補してるから票の食い合いになってたんですよね。M党の大勝にはマスコミの偏向報道による印象操作が関わっていましたが、それ以外にもこうした票割れでM党が漁夫の利で当選した部分もあると思います。
また、政党を立ち上げても発言力が弱く、党名をコロコロ変えた挙句にM党の一部と合体した末路を見るに、先鋭化した思想は右も左も行き着く先は同じだという例ではないでしょうか。
正しい事を言うのは簡単かもしれなくても、現実にするには理想が高過ぎると言うか。
決定的に「この人たちにはついていけない」という結論に至ったのは、コミケ帰りにしばらくついてきて延々と持論語りをされた時でした。その人とはちょっとした知り合いで、アジア近辺の情勢について何度か伺う機会があったのですが、
「Aさんが総裁になるのは賛成できない。今までの強いJ党からすれば、Aさんじゃ頼りないと言うか……白羽鳥さん、ローゼン閣下好きですよね? 絶対ローゼン閣下が総理になった方がいいですよね?」
この人は私にこんな話をしてどういうつもりだろうと思った。
そりゃあ閣下は好きだし総理をもう一度やってほしい気持ちもある。でも同時に、あんなに理不尽に叩かれまくってげっそりやつれてしまった人に、すぐまたやれと言うのも酷じゃないのか? それにAさんは閣下の信頼も厚いし組織を握るのはNo.2だってるろうに剣心で読んだ。←漫画の影響かw
副総理というポジションは直接矢面には立たないけど水面下で動ける分、こっちの方がいいんじゃないのか?
……なんて事を反論すると長引きそうなので、適当に相槌を打ちつつ私は無心で食事を終わらせ速攻で立ち去った。益のある話は聞ける事はあるけど、日常的な付き合いとは距離を置きたいと心底思った。
私はとても真正保守と呼べる人間じゃない。
ただ自分の国がずっと続いて、まったりオタ活動を続けられればそれでいい。
そして日本には大体その程度の緩い考えが大多数だと思っている。