小さな興味。
人と関わるのは怖い
いついなくなるか分からないから
それが大切であれば大切である程
「帰ってくる」だなんて、信じなければ良かった
あの日、俺が止めていれば
きっと…
父さんと母さんは……
「…ふぁぁ…。やっばい超眠い。3時までゲームとかしなきゃ良かった。」
現在の時刻はAM6時30分。
頭を掻きながら大きな欠伸をしているのは暁月 涼である。
涼は幼少期に両親を亡くし、その数年後に祖父母を亡くした。まだ中学生だった涼にはあまりにも辛い現実だった。涼は今、男子校の寮で生活をしている。2人一部屋なのだが、何故か今は涼しか住んでいない。噂によると停学をくらっている人が1人いるらしい。しかし、1人で部屋を使えることに対してはなんの問題もなく、むしろ涼には有難いくらいだった。
「えーーっと…確か今日は…なんだっけ?」
独り言を呟きながらカレンダーを見る。
「あ、今日はコンビニか。なら帰りになんか買って帰らなきゃなー…」
ブツブツいいながらパジャマ姿のまま朝食を作り始める。卵を割り、フライパンの上に落とす。ジューッと美味しそうな音を聞いていると
グゥゥゥゥゥ…
涼の腹が盛大に音をあげた。
(昨日はなーんもしてねぇのに腹は減るのな。燃費悪いなぁ…。)
そんなことを考えながら、トーストを焼く。机の上を軽く整理し、コップとお茶を置く。
卵が焼き上がり皿に移していると、チーンとオーブンの音がした。パンにバターを塗り皿に乗せ、焼いた卵と共に机に並べる。
「いただきます。」
静かに手を合わせ、そっと呟く。