運命の邂逅 -DESTINY ENCOUNTERING- PART.β
-俺達が姉弟揃って牧場に牛乳を買いに行った時のことだ。
牛乳を買いに行く道すがら、姉さんが妙な物を見つけた。
「わ、クァン。あんなところに羊さんがいるよっ?牧場の外で日向ぼっこしてるのかなっ?かーいい~」
……そんで、その羊さんとやらを見に行ったら、何とロンネ、お前だった。
何か女の子が倒れててビックリした俺達は、お前を家に運んだ…と、いう訳さ。
-彼の話を聞き終えた僕は、率直な感想を言ってやる。
「何のひねりも出会いだったんだね」
「何か悪いのかよ!!」クァンが激昂する。
「いや別に。ありがとう、助けてくれて」にこっと笑顔を向けて「鎌をかける」。
「…気にすんな」少し照れくさそうにうつむいて言った。スウィのセリフ後の沈黙、そして感謝されたそのことだけに対してだけ照れた彼…確信した僕は彼に言ってやる、
「クァンってもしかしてさ、シスコ-」
「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!」
「?」
ニヤニヤする僕。全力で慌てるクァン。全く状況を分かってないスウィ。あー、大変だなぁ、この子も。
「な、ななな何だよその目は!」顔を真っ赤にするクァン。面白いが、これくらいにしておく。
さて、と。
「ねぇ二人共」僕は、真実を語る。
「「ん?」」
「僕ね」
「「うん」」
「神、なんだ」喋って、しまう。
「「うn…………ん?」」この兄弟は息ピッタリ過ぎて逆に気持ち悪いな…
ただ、反応は妥当なもの。いきなり厨二みたいなことを言われ、困惑してしまうのは当然だろう。
…でも。僕は迷っている。こんな人が世界にはたくさんいるのに。僕は完璧を求めるあまり、彼らを見殺しにしていた。そんな僕は、ここにいてもいいのか。戦ってもいいのか、と。
そんな心内を知ってか知らずか、彼らは。
「…へー、そうか。まあ、お前だからな」
「…あ!神様にはお願いしなくっちゃ!南無阿弥陀仏…」…この人達は。本当に少ない時間しか一緒にいなかった僕を、容易く信用して見せた。
「それは念仏だよ!!誰も死んでないからね!?」
「クァンのキャラが死んじゃったんだよ~」
「だああああああ!!こんのおおおおお!!!!」
「きゃははは~」
依然楽しそうな彼らを見て、僕は自分が何がしたいか、それがわかった。だから。
「…さて、閑話休題はここまでかなあ」
僕は、静かに家の外に出て、空に浮かぶソレを、見上げる。
「…どーも。俺は数学係だ。アンタを、迎えに来た」
…僕の1日は、まだ始まったばかりだ。
あとがき
…短ぇな。1回も寝ずに5回書いてるんだから許してくれ…おやすみ…次はやっとファンタジー要素だ…