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独柱の神様  作者: 思考破綻者WIS
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引き込まれる独柱 -BE DRAWN ONLY-

「あー、またか、またなのか」僕は溜め息をついた。かれこれ99999999回程失敗している。僕はいい加減気が立ってきていた。僕はそうして、また世界を壊した。

 僕が今やっているのは、最高の世界の構築だ。簡単に言って、この世から不幸を全て消し去ろうとしているのだが、これがなかなか上手く行かない。どういうことだよ。

 僕は「神様」だ。世界を創造し、観察するのが仕事だ。因みに、壊すのは元々僕の仕事じゃない。そういうのは俗に言う破壊神がやる。

 しかし、だ。この世界には、僕以外の「神様」はいない。僕が一柱残らず殺してしまったのだから、当然なんだけど。

 その件で不思議なのは、僕が何故彼等を殺したか、動機、もしくは理由が不明なのだ。自分のことなのに不明とは随分変な表現だが、その部分だけが僕からすっぽり抜け落ちていた。正直、分からないことを探求したがる性格ではないので、一旦保留にしているけれど。

 とにもかくにも。次で一億回目のトライになる。僕は、「よしっ」と気合いを入れ、世界構築を始め-

「ハハハハハハハハハハハハ!!!」

 -られなかった。突如僕の空間に響き渡った不快な嗤い声に顔をしかめる。

「…誰だ?」目を細めて振り返るが、

「ハハハハハハハハハハハハハハ!!!」声は、答えない。

「…もう一度だけ訊く。お前は-」

「オレはオレだよ、神様?」喰い気味で答えてくる声。うっぜ。

「…どうしてココに来た?」僕は口の端を引きつらせて訊く。

「キミを、引きずり出す為、かな?」

 声がそう答えたその時。世界構築を操作していた画面にノイズが走った。

 ザザッ!…ザザ………ザッ………

 僕は目を見開く。この声の主は、僕の世界に干渉して、世界構築の力を奪おうとしているのか?

「ッ!」僕は魔法を展開する。敵を、この世界から閉め出す魔法を。

「ハハハ、無理だね。用途に合わせて魔法は使わないと」

 その言葉に、僕は愕然とした。この世界に侵入者など最初からいなかったのだ。外から、僕の世界に干渉してきているのだ。

 僕の世界は、下界から完全に隔絶されているので、僕の世界に干渉するには、どうにかして僕の世界まで来なければならない。今現在そんな方法はないが。

 しかし、コイツは、この世界に来てすらいないのに、この世界に干渉しているのだ。実体ある物体、物質は閉め出せても、声や光、テレパシーは閉め出せない。

「くっ…!」僕はいつの間にか画面の外へ侵食してきていたノイズに飲まれてしまう。

この「さあ、ぼっち神。外に出てこいよ」

 意識が朦朧とする中、その声を聞いた僕は-


-僕の世界から、消えた。




あとがき

 さて、神様が拉致られました。何故なんだろう?

 …作者たる僕も、正直まだ考えてません←後付けする気満々です。

 次回は神様が地上に連れてかれた後の話です。ではでは~

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