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日常
いつもと同じように
あの無垢なる朝日が目覚めぬうちに目が覚めた
今日も変わらない
腹を裂くかのように渦巻いているのは狂気
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「お兄ちゃん、朝だよーー!!!!」
妹の莉音は、今日も元気だ。
僕は、朝がとてつもなく弱いから羨ましいと思う。
「今、起きる」
そういえば自己紹介が、まだだった……気がする。
僕の名前は、玲音。椎名 玲音。大学2年で今日の講義は休みだから、睡眠を貪っていたところだった。
そして、妹の莉音。
高校1年生で今日は普通に学校があるのだろう。
こんなに早く起こされているんだし。
それにしても眠たい。
ノロノロと起き上がると、リビングへと階段を降りる。
そこで、事は起こってしまった。
寝ぼけていたから、仕方ない。
そう、仕方ないんだ。
察しの良い人は気づいただろう。
落ちた。コロコロゴロンと、……いや、ドカドカボコン、だな。
「痛い。」
とても痛い。
どうしよう?この痛さはヤバいだろうな。
「お、お兄ちゃん!?だ、だだ大丈夫?
なんか、すごい音したよ!!!!」
「眠い。」
もう、ほとんど大丈夫だけど、立つのがめんどくさい。