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マグス・マグヌス  作者: 蒼崎 れい
第一章:若き陰陽師と幼きマグス
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中間報告③

 私は今、シュタルトヒルデに向かう輸送船の中で、議長に提出する報告書を書いている。

 諜報部(ハウンド)の輸送経路を使っての作戦なので、統括官としてその陣頭指揮をまかされた。作戦の優先順位第一位は完遂できたので、よしとしなければならない。

 それと、今回の作戦における危険人物のリストの抜粋、及びエザリアに関する資料の一部を、王女殿下の直衛の手の者に流せとは、あのお二方はなにをお考えなのだろうか。足のつく可能性が高まるばかりだと言うのに。私には、遠く理解の及ばないことをお考えなのは理解できるのだが。




諜報部(ハウンド)統括官の手記より。十月三〇日。

 作戦の第一段階、王立レイゼルピナ魔法学院への潜入についてだが、これに関しては問題なく行われた。

 国家機密が保管されていると言う点から、それ相応の警戒システムがあると予想されたが、こけおどしもいい所である。ただし、どのような警戒システムがあるのかは、依然として不明なままだ。

 作戦の第二段階、通称宝物庫への移動。これも内部協力員のおかげで、スムーズに行うことができた。しかし、帰還しできなかったラウドとクロウドの方は、どうだったか不明。ここでなにかが起きた可能性が大である。

 作戦の第三段階、宝物庫の前で合流。この時点ではラウド、クロウドは健在。扉の破壊に成功し、二者は優先順位第三位の捜索を開始。同時に、第一位を発見した協力員(自らを“ユリア”と名乗った)は、第二位実行のため、王女殿下(ターゲット)の元へと向かう。

 作戦の第四段階、ここで大きな誤算が起きた。王女殿下(ターゲット)をかばい、オズワルトが刺されたとのことである。現地に確認を取ったところ、刺されたのはオズワルト本人ではないらしいことが判明。また、王女殿下(ターゲット)は王都から派遣された竜騎士(バーキス)隊によって、帰還中とのこと。ただし、直衛のネーナ=デバイン=ラ=ナームルスは一緒ではない。

 現状でわかっているのはこれだけであり、詳細は追って連絡する次第であります。

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