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マグス・マグヌス  作者: 蒼崎 れい
第一章:若き陰陽師と幼きマグス
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第八話 戦闘開始 Act11:主と従者

「アキラ! しっかりしなさいよ、アキラ!」

「アキラさん、大丈夫ですか? 大丈夫なら返事をしてください!」

 最後の攻撃を放った途端、雷の障壁は消え去った。

 二人はなんとかして、上から落ちて来る昶を受け止めることに成功。今はレナの膝の上で、ぐったりとしている。

 さっきまで放っていた恐ろしいまでの威圧感は、すでにない。

「……うっせぇなぁ。耳元で、大声出さないでくれ」

 弱々しく愚痴を吐きながら、昶はゆっくりとまぶたを開けた。

 今回は、最後まで意識を失わずに済んだようである。もっとも、もう霊力はほとんど残っていないが。

 理由は簡単、大技――雷華や天心正法――の使い過ぎだ。

 これらの大技は村正や護符を媒介とすることで負担を軽減しているのだが、疲労度はシュバルツグローブの一件を遥かに上回っている。

 血に与えられる力は、肉体と精神が保つ限りにおいて無尽蔵と言ってもいい。

 稼働時間が延びれば、疲れが増加するのは当然のこと。

 しかも血の力による疲労は、使用時間に応じて加速度的に増えていく。

 今の昶の状態は、これまでにないほど疲労困憊と言うわけだ。

 しかもなにげに、最後に唱えた帝釈天の真言がとどめとなったようである。

 最後の一瞬、昶は完全に意識をなくしていたのだから。

「はぁぁ、よかったです」

「あんた、大丈夫ならさっさと返事しなさいよ」

「無茶言うなよ。こっちは、とんでもない奴と、一戦交えて、くたくたなんだぜ」

 昶はアイナに腕を引かれながら、ゆっくりと身体を起こした。

 ふらつく足でトボトボと歩き、地面に突き刺さっている村正を鞘に納める。

 と、昶はジロリと後ろの二人を見やった。

「ったく、どうやって入ってきたんだか」

 位相空間結界、結界内に標的を閉じ込めるのはもちろんだが、外部からの侵入を防ぐ役割もある。

 それなのに、二人はいったいどこから来たのだろうか。

 まぁいい。それよりも、今はここから脱出する方が先決だ。

「んじゃ、さっさと結界(ここ)から出るか」

「その前にアキラ、さっき雷出したわよね。説明してもらえるかしら?」

「そうです。アキラさんて、実はマグスだったんですか?」

「あー、えーっとだなー……」

 どう説明すべきだろうか。

 頭の中で適当に情報の精査を始めたとき、昶の感覚がなにかを捉えた。

 ひとりでにポケットに手が伸びる。

「天心正法、弐之壁――禁!」

 五枚の護符を前方に放った。詠唱に呼応して、莫大な雷光が三人を包み込む。

 間髪を置かずして、黒い雷の散弾が襲いかかった。

 木々に、大地に、次々と小さな、しかし深い穴が穿たれる。

「ボクの目に、うェッぐ……ッ間違いは、なかッたよ」

「あれで生きてるって、どんな身体してんだよったく……」

 とは言うものの、“ツーマ”も昶同様、満身創痍なことには変わりない。

 帝釈天――神格の権能の一端をもろに喰らった腹部は、真っ赤に焼けただれ周囲の衣類は消し炭となっている。

 内臓にもダメージを負ったのか、口からはどす黒い血を吐いた。

 ひゅうひゅう、とかすれた呼吸をせわしなく繰り返す。

「モう、あまリ力は残ッてないけど」

 だが、その膨大な魔力は未だ健在だった。

「コレクらイナら、まダ……!」

 昶はとっさに二人を脇に抱え、全力でバックステップした。

 さっきまでいた場所に、“ツーマ”の掌から放たれた黒い雷が突き刺さる。

「あいつさっきの。あんた、やっつけたんじゃなかったの!?」

「俺が知るか」

「で、でも、どうするんですか! 私とレナさんじゃ手が出せませんよ!」

「つってもなぁ……」

 着地と同時に、昶は膝をついた。

 無理もない。すでに霊力は空っぽ、体力、精神共に限界まですり減っており、いつ倒れてもおかしくない状態なのだから。

「もう、霊力なんざ、残ってねえぞ」

「“れいりょく”? なにそれ?」

「質問はするなよ、余裕がねえ。お前らで言うところの魔力と思っていい。さっきので大技使い過ぎた」

 レナは説明を聞きながら慌てて数枚コインを取り出し、起動の言葉を口にする。

盾となれ(シエリド)!」

 解き放たれたコインは、三人を守るように気流の壁を作り出し、黒い雷を辛うじてはねのけた。

 もっとも、当たらなかっただけで数本は貫通してきたのだが。

「アキラさん、乗ってください」

「頼む、アイナ」

 昶はアイナのお腹に腕を回し、空いたもう片方でレナを抱きかかえた。

 アイナは三人分の重量をことも無げに持ち上げ、一瞬の浮遊感の後に空高くから落下するかのように加速する。

 その速度には、正直昶も驚いた。

「レナ、あのバカに牽制を頼む」

「頼むって、無理、言わないで、よっ!」

 直線ならまだしも、この蛇行運転の中口を開くのは、まだ難しいようだ。

 と言っても、昶も両手がふさがっている状態ではなにもできない。

「アイナ、あまりとばしすぎるなよ」

「なんでですか?」

「これは一種の“閉じた世界”なんだ。端が壁だったら当たって死んじまうぞ」

「……えぇっ!?」

 スピードが一気にガクンと落ちた。

 まあ、それも最後の単語を聞いてしまったら、仕方がないか。

「つっても、たいがいは反対側とつながってんだけどな」

「すいません、もう少しわかりやすく言ってください」

「ずっと前に飛び続けると、あいつの後ろに出るってこと」

「じゃあ、離れ過ぎちゃだめじゃないですか!」

「だから速度落とさせたんだろ」

 昶は“ツーマ”の魔力を探って、位置を割り出す。

 とりあえず、近付いてはいないようだ。

 だが向こうも飛んでいるらしく、けっこうな速度が出ている。

「それはそうとアキラ、あいつなんとかできないの!?」

「だーかーらー……、霊力が残ってねえっつってんだろうが!」

「あんたの精神がたるんでるのがいけないんでしょ!」

「精神論だけで勝てたら苦労しねえよ!」

「魔力の生成はマグスの精神力に依るの。“れいりょく”ってのはよくわかんないけど、魔力と一緒なら、あんたの精神がたるんでる証拠じなゃない!」

「お前がいきなり出て来たから慌てて大技使っちまったんだよ! かばいながら戦えるか!」

「あたしがいつそんな事頼んだのよ!」

「お前はガキか!」

(マスター)に向かってなんてこと言ってんのよ!」

「うるせえ!」

「……あの、すいません」

 後ろで相変わらず危機感ゼロの痴話喧嘩にうんざりしていたアイナであったが、レナの発したある単語をヒントにあることに気付いた。

「アキラさんって、レナさんのサーヴァントで間違いないですよね?」

「まあ、なぁ」

「それがどうしたの?」

 昶とレナは今さらなんでそんなことをと、キョトンとしている。

「いや、あのですね、それだったらレナさんがアキラさんに、魔力供給すればいのではないかと」

 昶は大きく目を見開いた。

 そうだ、セインもカトルも、(マスター)であるシェリーやミシェルから魔力の供給を受けたり、強引に引き出したりしていたのだ。

 だったら……。

「無理よ」

 だが、(マスター)であるはずのレナが、不可能だと断言した。

「どうしてだよ」

 昶はそれに、すぐさま反論した。

 それができなければ、反撃の糸口をつかめないのだ。必死にもなる。

 アイナとレナには、残念ながら“ツーマ”を倒せる攻撃力も戦闘経験もないのだから。

「……私とあんたの契約、完全じゃないからよ」

「なら、完全にすればいいじゃないですか?」

「レナ、どうすればいいんだよ!」

 契約が不完全なら完全にすればいい。アイナも昶も、当然その考えにたどり着く。

 だが、レナは顔を伏せたまま、なにも話そうとしない。

 心なしか、頬が少し火照っているような。

「……………………るの」

「レナ、もっとはっきり言ってくれ」

「………………スするの」

「聞こえねえよ!」

「もう一回、キスするの! それが一番早いし痛くないし手っ取り早いの!」

 レナは顔を真っ赤にしながら、昶の耳元で怒鳴りつける。

 耳がキンキンした上に一瞬のめまいを覚えたが、アイナの杖から落下するのはなんとか免れた。

「そういやお前、俺と契約する時に」

「思い出させないでよ! 恥ずかしいじゃない!」

「わかったから、耳元で叫ぶな」

 ひとしきり叫び終えたレナは、ぷいっとそっぽを向く。

 まあ年頃の女の子としては、その辺が重要なのもわかるのだが。

「お前からの魔力供給が受けられねえと、このまま終わりなんだよ、だから…」

「わかってるわよ! その代わり、終わるまでアイナに時間稼いでもらわないと。頼める?」

「が、頑張ります。可能な限り」

「それじゃ下ろして、準備しなきゃ。一分もあれば大丈夫」

「わかりました」

 アイナは緩やかにスピードを落としながら、危なげなく、しかし素早く着地した。

 アイナはすぐさま引き返そうとするが、昶はその手をつかむ。

「アイナ、ちょっと」

「なんですか?」

 昶はポケットから護符を取り出すと、いきなり右手親指の皮膚を犬歯で千切った。

 アイナはいきなりの事態に顔を真っ青にするが、昶は構わず護符に血で文字を書いていく。

『通信用の符。これならいつでも連絡できるだろ』

『は、はい。それでは』

 アイナはおどろおどろしながらも、気を引き締めて、再び空へと舞い戻る。

 その間に、レナは地面に図形を描いていた。コンパスなしで正確な円を描き、その中にこれまた正確な五芒星を描く。

「準備できたわ。こっちに来て」

 昶は言われるがままに、図形の中央、レナの正面に立った。

 図形には更に難解な魔法文字が並んでおり、興味本位から術式について読み漁った昶にも、意味をくみ取ることはできない。

「もう一回契約の儀式をするわ。アキラは、あたしの問いかけに答えてくれればいい」

「わかった」

 レナは意識を入れ替え、精神を集中する。

 すると途端に、描かれた魔法陣がぼうっと光を放ちはじめ、二人を優しい光で包みこんだ。




「我、レナ=アイシャ=ル=アギニ=ド=アナヒレクスの名において、汝との契約を求む。汝、我を求むる時は、汝が名を以って答えよ」

 レナの口から、契約の言葉が紡がれる。

 “言霊”の意味を、その身を以って再現しているかの如くの、圧倒的な力を秘めた言葉。

 こちらに来てから感じた中では、最大級の魔力。その力の大きさに、昶は息をのんだ。

「俺は、草壁昶は……」

 昶は、キッとレナの瞳を見つめた。

 きれいで、鮮やかで、透き通った緑。

 宝石のエメラルドそのままの、吸い込まれるような輝き。

「その契約を……」

 その瞳には常にない、力強い意志を宿しており、その佇まいは神々しくさえあった。

 昶の本能が告げている。

「受け入れる……!」

 そう、受け入れろと。

 レナの両手が、ゆっくりと昶の頬を包み込んだ。

 小さくて、柔らかくて、そして温かい。

 それだけで、泣きじゃくる赤ん坊も泣きやんでしまうような、そんな慈愛に満ち溢れていた。

「じっとして」

 つま先立ちし、自らの唇を昶のそれに、そっと近づける。

 二つの唇が重なった途端に、魔法陣の光がぼうっと持ち上がり、二人の身体にからみつくように集まった。

 光は二人の身体に吸い込まれるように、次々と消えていく。

 その光の消失に反比例して、昶の中では、なにかが繋がるような感覚が急速にできあがる。

『これが、本当の契約か……』

 見えない糸で繋がるような、曖昧で不明確なのに、確信の持てる確かな感覚。

 悪くないかもしれない、この感覚。

 理由はない。ただ、そう感じただけのこと。

 昶にとっては、この温かな感覚だけで十分だった。

「契約終了、これで、あんたへ魔力供給ができるようになったわ」

「あぁ、だろうな」

 昶にもはっきりとわかる。レナと自分を繋ぐ、絆にも似た契約の印。

 これならあいつに、“ツーマ”に勝てる。

「レナ、魔力の生成だけに集中しろ。あとは俺が絶対なんとかしてやる」

「う、うん」

 魔力に関する法則が同じなら、たぶん大丈夫だ。

 昶はレナとの繋がりを、心の中でイメージする。

 繋がりをパイプに見立て、そこを流れる魔力を……。

 そして、

『来た!』

 予想を遥かに上回る魔力が、昶の身体に流れ込んできたのだ。

 もしかしたら自分と同等か、それ以上かもしれない。

 昶はにやりと口角を釣り上げ、いつものように術のための力を練り上げる。

 ただし、使っているのは他人の魔力ではあるが。

『アイナ、聞こえるか! 終わったから戻って来い!』

 昶は護符を通して、アイナへと話しかけた。




『はい、わかりました!』

 昶から戻ってくるよう連絡が入った。

「えぇえええええええいっ!」

 アイナは鋭い円錐型に魔力を固め、“ツーマ”へと放つ。

 もちろん、この程度の攻撃ではどうにもならないのは、この四〇秒余りでわかっている。

 一秒でも足止めになれば、アイナには十分だ。

 すぐさま急ターンし、元の場所へと向かう。

「君じャつまらナいんだョ。やッぱリ、アキラじャないとネエ!」

 魔力の円錐に向けて、闇精霊(レムレス)を内包した魔力の砲弾をぶつけられる。

 侵蝕作用のある“ツーマ”の砲弾の前に、アイナの円錐は呆気なく消失した。

「ボクの邪魔、しないでヨ!」

 乱暴に振るった手の軌跡から、大量の黒い雷が飛び出す。

「きゃあっ!!」

 その内のいくつかがドレスをかすめた。

 だがなんとか、昶の元への直線コースに乗っかった。

 あとは、全力で進のみ。

「アキラさーーーーん!」




 アイナが木のすきまから飛び出してきた。

 供給される魔力は十分以上。

 “ツーマ”の位置も、魔力で把握している。

 あとは、

「木花……」

 タイミングだけだ。

「急々如律令!!」

「なぁっ!?」

 その瞬間、“ツーマ”の身体が空中に縫い付けられた。

 より正確に表現すれば、突如伸びてきた木の根っこや植物のつるなどが“ツーマ”の身体に絡みついてきたのである。

 昶は事前に放っておいた十数枚の護符を媒介として、術を起動させたのだ。

 これで、王手である。

大仙(たいせん)遷化(せんげ)せしめるを弔い、以ちて此処に雷法を生ず」

 より威力の高い攻撃を――、レナから供給される魔力を使い詠唱を重ねる

魑魅魍魎(ちみもうりょう)、泉下へ(そう)す」

 さっきは防がれた攻撃ではあるが、今は先ほどまで“ツーマ”の身体を守っていたローブはほぼ消失している。

 そしてレナから供給される過剰なほどの魔力も、余剰分は全て威力の強化に回した。

「天心正法、壱之貫――禁!!」

 詠唱文を全て読み上げ、計十五枚の護符を用いる。

 空中に描き出された三重の五角形、その中心に帯電状態の村正の切っ先を向けた。

 持てる力を全て使った、文字通り今の昶にできる最強にして最大の一撃。

 レナがいなければ、成立しなかったかもしれない雷撃は、空中に捕らわれた“ツーマ”の全身に襲いかかった。

「これで、終わりだ。ツーマァアアアアアアア!」

「アキラァアアアアァァぁあああああああアア!」

 “ツーマ”はとっさに身体の前面に、魔力を固めた盾を作り出す。

 だが、直径が一メートルはありそうな白雷の塊には通用しない。

 耳をつんざく轟音と、莫大なスパークを拡散させながら、盾を一気に押しつぶす。

 そのまま拘束の術式ごと、“ツーマ”を天高くまで押し上げ、遠方まではじきとばした。

 今度こそ、本当に終わったのである。

 そして、




 パリィィーーーーーーン――――――。




 ガラスや鏡の割れるような音が響き渡る。

 昶は、はっとした。

 他の魔力を感じる。

 すぐ近くにシェリーと、結界に閉じ込められる前にはいなかった、リンネ、ミシェル、ミゲルの魔力を。

 どうやら、威力があまりにも高すぎたために、結界ごと撃ち抜いてしまったようである。

 気の抜けた昶は、その場にへたり込んだ。

「アキラ!」

「アキラさん!」

 慌てた二人は急いで昶の元へと駆け寄ると、そこでようやく昶が右足を負傷していることに気付いた。

「アキラ、あんたその傷……!」

「早く手当てしないと、私の時みたいに、大変なことになっちゃいますよ!」

 アイナはその身をもって経験したことがある。闇精霊(レムレス)によってもたらされた傷が、どうなるかを。

 接触部は腐敗を開始し、壊死していくのだ。

 だが、昶の答えはと言うと。

「大丈夫。俺、耐性あるから」

 ごく軽いものであった。

「そうだ、契約の前に投げちまった剣、知らねえか?」

「あ、私探してきます。あっちの方角ですよね」

「わりいな」

「いえ」

 アイナはそのまま杖にまたがり、再び森の中へと消えて行く。

「すぐ手当する。水精霊(ウンデネ)集めるから、ちょっと待ってて」

 レナは杖を昶の傷の上辺りで静止させ、精神を集中させた。

 だがどうにもうまく集まらないのか、なかなか水が現れる気配はない。

 昶はそんな必死になって頑張るレナが可愛くて、ふっと笑みをこぼす。

「違う、こうだ」

 杖を引っ張ってレナを引き寄せ、その肩に自分の手を置いた。

「魔力、借りるぞ」

 レナから勝手に魔力を引き出し、反対側の手に水精霊(ウンデネ)を牽引する。

 レナの顔は、発動体も使わずにどうして、と驚愕一色に染め上がった。

 それもそのはず、“発動体を使う”と言う前提条件の上に成り立っている現在の魔法体系を、根底から覆しているのだから。

 ほどなくして、昶の手から水が流れ出た。

 その水で傷口を洗い、レナは包帯代わりにドレスの裾を切ってそれを昶の足に巻きつける。

「俺にとっちゃ門外の技術だから詳しいことはわからねえけど、感じはわかっただろ?」

「まあ、なんとなく、ね」

 手で触れたのは、感覚を共有させるのが目的だ。

 頭もいいらしいし、説明は後からしてやろうか。

 アイナが戻ってきたら、シェリー達と合流して帰ろう。

 他の場所ではどうなっているのだろうか。

 そう思って周囲の魔力を探ろうとした時、先に自分が使った分の数倍の魔力を感じると共に、昼間を思わせる雷光が天からふりそそいだ。

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