地名・用語集
※あいうえお順になっています
題名の通り、魔術関連用語解説・本作の地名紹介です。
ネタばれの可能性がございますので、全て読んでから閲覧することをお勧めします。
●人工精霊
エザリアが、“戦女神計画”と“人工人間”技術を元に作り上げた精霊。奏心術式とマギライトを核としており、術の完成度によっては個体としての自我が目覚めることもある。
●元老院
レイゼルピナの政を決定する組織。国王、王妃に続く第三の発言力があり、実質的に国の運営を行っている機関。最終決定権は国王に委ねられるが、それ以外の部分は大半がこの機関で行われている。
●アズーレ
飛竜の中でも風竜に部類される風属性の竜。中でも飛行距離・積載重量が他の飛竜と比べて高い。細身で翼が大きく、スカイブルーの甲殻を持つ。
●アナヒレクス高速移送竜隊
アナヒレクス領の竜騎士隊を形成する、二部隊のうちの一つ。貴賓の送迎、物資の輸送等を受け持つ部隊。こちらも他の竜騎士隊の用いる飛竜と比べて高速巡航が可能で、竜籠をつけた状態でも船舶を凌駕する飛行速度を保てる唯一の部隊。
●アナヒレクス戦術機動竜隊
アナヒレクス領の竜騎士隊を形成する、二部隊のうちの一つ。対艦爆撃能力を持たない代わりに、空中格闘戦においては無類の強さを発揮する。国内最速の竜騎士隊とも呼ばれ、こと速さにおいては王室警護隊の竜騎士隊すらをも凌駕する。
●暗黒魔法
闇精霊を用いた魔法で、これに関する情報を得ることは国によって一切禁止されている。四つの精霊の上位存在なので、四つの属性に対して高い優位性を持ち、その力は危険獣魔さえも瞬殺するほど。
●アンサラー
エルザが昶に贈った、純レイゼルピナ製の刀。強力な硬化のかけられた刀身は金属すら容易に切断し、昶の全力にも耐えうるほどの強度を持つ。通常仕様で破損することはまずない。
●機動隊
王室警護隊の一つ。自力での飛行能力に優れた物が選定され、情報伝達や戦地への急速な援護等、速度が必要とされる。
●戦女神計画
別名“コード・セイン”とも呼ばれていた、約十年前にローゼンベルグで行われていた戦力増強計画の内の一つ。精霊素の結晶から精霊を作ろうという野心的もので、非倫理的な実験も多数行われていた。これの唯一の成功例が、現在シェリーのサーヴァントを務める“セイン”であり、計画自体は“セイン”の暴走によって消失してしまった。セインというのはこの土地に古くから伝わる戦女神の名前で、その由来はマグス・パピルスが契約を結んでいたと言われている聖霊のセインからきている。
●水精霊
精霊の属性を指す言葉の一つ。水に属する精霊、精霊素を指す。
●光精霊
精霊の属性を指す言葉の一つ。地・水・火・風精霊の上位精霊であり、生の象徴にして貫通作用がある。四つの精霊を元に構成されるので精霊素は存在しないが、自己を持った精霊の個体は確認されている。
●失われた魔法
???
●王室警護隊
レイゼルピナ王室の直轄機関。竜騎士隊・機動隊・近衛隊から構成され、一般の兵士や魔法兵と比較して、多数の免責事項が存在する。一年ごとにメンバーの選定が行われる。
●王都奨学制度
極めて高いマグスの適性を持つ者に適用される奨学金制度。多額の費用がかかる魔法学院の学費・設備費等の全額が支給されるが、返還の代わりにレイゼルピナ王国の魔法兵となる義務が課される。
●王立メルヴィル魔法学術院
レイゼルピナに存在する魔法の学校機関の一つ。首都レイゼンレイド近くの学園都市メルヴィルに存在する。同じ王立であるレイゼルピナ魔法学院と比較されることも多いが、いつも負け続きである。ただし、これはメルヴィル魔法学術院の教育の質が悪いわけではなく、レイゼルピナ魔法学院のレベルが異様に高いせい。
●王立レイゼルピナ魔法学院
レイゼルピナ王国が管理する魔法を教える学校。オズワルト学院長によって運営されている。
●海竜種
水竜をより詳細に区分した物の一つ。翼が退化しえらがある点以外にも、指の間に水かきがあったり、水圧や塩水に非常に強い竜鱗を持つのが特徴である。
●返しの風
術が失敗した時、術の一部が使用者の身に降りかかること。
●危険獣魔
気性が荒い、あるいは接触するのが危険と判断される獣魔。第一級から第五級まで分類され、数字が低いほど危険である。
●銀の鍵
エザリアがクトゥルフ神話に登場する『銀の鍵』をモデルに作り出した、異空間へと繋ぐ鍵。全面をアラベスク模様で覆われた鍵で、長さは十センチを軽く超える大きさ。異空間へと仕舞ってある様々な再現具を取り出す際に使用する。
●銀の星団
魔術師、アレイスター・クロウリーが一九〇七年に創設した魔術結社である。別名『A∴A∴』ラテン語・ギリシア語で銀の星の意。また、ラテン語で「秘中の秘」、ヘブライ語で「巨大な顔」、英語で「天使と深淵」などの意味も持つ。
●土精霊
精霊の属性を指す言葉の一つ。地に属する精霊、精霊素を指す。
●結晶湖
不安定である精霊素(水精霊)の結晶が、過剰に集まったことによって物質化した結果できあがる泉。居住区にあるものは全て撤去されているが、それ以外の部分にはまだまだ大量に存在する。小さいのもでは子供十人程度が水浴びできるほど、大きいものでは百メートル級の大型船舶でも停泊できる大きさがある。
●グレシャス領
国内でも有数の名家であるグレシャス家の有する領地。レイゼルピナ王国の東部に位置する。近隣に火山が存在し、天然の温泉が多数存在し、冬でも比較的温暖な気候。
●破魔の紅槍
ケルト神話に登場するディルムッド・オディナが所有していたと伝えられる紅い槍。ありとあらゆる魔法を打ち破る能力を有する。エザリアが作り出した、最高傑作と言える完全再現具の一つ。
●下位階層
精霊の階位を指す言葉の一つ。下位階層は総じて知性が低く、通常の動物並みで、サーヴァントにはならない。精霊素との境目でもある存在。力の規模が大きい事を除けば、一般的な動物と大差ない。
●『黄金の夜明け団』
一八八八年三月一日、三人の魔術師によってイギリスに創設された秘密結社。正式名称は「The Hermetic Order of the Golden Dawn」
●ゴーレム
本来は、ユダヤ教の伝承に登場する自分で動く泥人形を指す。またヘブライ語で「胎児」の意味を持つ。作った主人の命令だけを忠実に実行する召し使いかロボットのような存在。作中では、マグスの技量によって製作できる数や性能、動きが変化し、完全自動・半自動・思念操作の三種が存在する。
●五行思想
木・火・土・金・水を指し示す言葉であり、主として五行説・五行思想の事。西洋の四大元素とよく比較される、東洋の思想の一つ。全ての事象は、木火土金水から成ると言う考え方。
●護符
陰陽師が、様々な術を起動させるのに用いる札。
●コルンムメ平野
レイゼルピナ東部にある大平原。小規模な農村と耕作地が広がり、水精霊の結晶の一大生産地が存在する。
●サーヴァント
召喚者と契約を結んだ被召喚者の事。契約を結ぶと、特殊な能力が付与されるが、その効果は千差万別。
●火精霊
精霊の属性を指す言葉の一つ。火に属する精霊、精霊素を指す。
●式神
陰陽師が使役する使い魔を指し、紙や知能の低い動物を媒体とする。また、使い魔の事をアガシオン、ファミリアとも呼称する。
●獣魔
魔力を繰る人間以外の生命体の総称。精霊素を直接操作する精霊は魔力を繰っているわけではないので、これには含まれない。竜やグリフォンと言った幻獣系は、これに含まれる。
●シュタルトヒルデ
世界最大級の港を持つ都市で、海路、空路共にレイゼルピナで最も大きな交易都市。外国人の出入りも多いため、それを狙った宿泊施設やレストランが乱立している。国内二位の経済力を有する。
●術式
術を起動させるのに必要なもの一式を差す。
●シュバルツグローブ
王立レイゼルピナ魔法学院北部に広がる、大山林地帯。日中でもほとんど日の光が差し込まないことから、暗黒の森とも呼ばれている。深い森と千メートル級の山脈の続く土地で陸路は存在せず、また危険な獣魔や精霊達も多く生息している。
●召喚術
生体・霊体・物質を問わず、万物任意の場所に呼び出す技術。未だ解明されていない謎が多い。
●風精霊
精霊の属性を指す言葉の一つ。風に属する精霊、精霊素を指す。
●水竜種
竜種を属性によって区分した物の一つ。水属性に強い耐性を持っていたり、水精霊を制御する能力を有する。最大の特徴は、翼が退化してえらが発達している点である。
●スピリトニル
相手の精神に干渉して幻術を見せたり、遠くの仲間と念話で会話をする鳥類の獣魔。幻覚を見せたりするので、高い知能を有する。水精霊や風精霊を微量だが制御できる。
●呪文
術を起動させる単語の事。広義では、術そのものも含まれる。
●精霊
知性を持ったエネルギー生命体で、物質としての身体を持たない。人間と交流するのに際して、実体化する事でコミュニケーションを図る事が出来るが、多くのエネルギーを消費するので通常は行わない。しかし、一度でも契約を交わした精霊は例外。属性・階位・形態によって種類は多岐にわたる。また、広義では精霊素の意味も含む。
●精霊素
知性を持たないエネルギーの塊。精霊はこの精霊素を吸収する事によって存在を保つ。火なら火の近く、水なら水辺、地なら地面のある場所、風は低密度だが普遍的に存在する。また、上記の順に存在する場所が偏っている。
●精霊魔術
西洋の四大元素を基盤とする魔術形態の一つ。
●セキア・ヘイゼル川
シュバルツグローブ最北端の山脈地帯を水源とする国内最大の河川。フィラルダのそばを通り、支流の一つはフィラルダ内部にも流れている。
●奏心術式
ローゼンベルグで行われていた戦女神計画の際、パピルス文書によって生み出された術式。精霊に心を持たせることができるが、自我を持つかどうかは個体に依る。
●嚥血の魔剣
北欧神話に登場する魔剣。一度抜かれると、生き血を浴びて吸いつくすまで鞘に収まらないと伝えられる。エザリアはこれに魔力や血を捧げることで、所有者の肉体を操作する能力を付与させている。超過再現具の一つ。
●鳥竜種
竜種を生態によって区分した物の一つ。羽毛、くちばしといった、鳥のような外見を持っているのが特徴。竜種の中では、比較的安全な方である。
●双輪乱舞
主とサーヴァントに許された、究極的な魔法の一つ。互の技術・権能を使うことができ、通常の念話よりも深度の深い――情報密度の高い念話が可能。副作用として記憶の流出入現象も確認されており、制御を誤れば高密度の情報流入や術式の崩壊が起き、身動きが取れなくなるほどの頭痛が発生する。
●帝立バルトシュタイン魔法教導院
レイゼルピナ隣国の一つであるバルトシュタイン帝国の魔法教導院。バルトシュタイン帝国の最高学府であり、他の学校機関と比較して、桁外れの生徒を持つことでも有名。
●異法なる旅団
???
●都市警備隊
レイゼルピナの主要都市に存在する防衛組織。王国から派遣される魔法兵と、その年の住人である一般兵から構成されており、警察のような役割も果たしている。
●中位
魔法の規模を指す言葉の一つ。下位の十倍から数十倍の魔力を消費するが、その分威力も高い。
●トロール鬼
第五級危険獣魔に認定されている亜人種。低度ではあるが魔力を繰ることができ、非常に高い回復力と筋肉を有する。総じて知能が低く、巨躯であるのが特徴。
●ニヴルヘイム湖
レイゼルピナ中東部(コルンムメ平野西側)に位置する、レイゼルピナ最大の自然湖。冬の間には湖面に鏡のような分厚い氷が張り、『星空の降る湖』として多数の観光客が訪れている。
●ネフェリス標準時
レイゼルピナ王国で採用されている時間の基準。一日の時間をを十二等分しており、地球で一般的に表記されている時間表示の約半分となっている(地球では一日の時間を二四等分しているので)。一日の長さは、地球とほぼ同じである。なお、『ネフェリス』とはこの基準を作った年に由来する。
●ネプティヌス
シュタルトヒルデで毎年第十二月の第一休息日に行われる感謝祭の名称。恵みある年を過ごせたことを感謝すると同時に、来年も同じように恵みのある生活を祈願して行われていた祭。最近では、主に華やかな催しとしての側面が強くなっており、レイゼルピナでも一、二を争う大規模な祭事となっている。
●念話
遠方の相手と思念波で会話する話法。通常の会話をそのまま念話におきかえるものが一般的だが、単語の概念や意味を交換し合い言語の障壁を取り払う上位の念話も存在する。
●ノム・トロール
トロール鬼に分類される種類の内の一つ。地属性に属する。
●竜騎隊
王室警護隊の一つ。飛竜を操作に最も長けた者達によって構成される部隊で、最強の矛の異名を持つ。レイゼルピナでは最強の火力を持った部隊であり、攻めの要。術者の方も高威力の術を習得している者たちが多い。
●完全再現具
神話や伝承に登場する武具の性能や能力を、完全に再現したもの。
●闇隷式典
ルネサンス以降の近世欧州で開発された魔術の中で、特に兵器としての運用を前提とした物の総称、あるいはそれをまとめた書籍。現在ではその危険度から、ほとんどの物が禁呪に指定されている。
●諜報部
レイゼルピナ王国に存在する諜報機関。主に隠密行動に優れた者が選定され、マグス以外の一般兵も所属している。機動隊とのつながりが深い。軽装で適地に潜り込むこともあり、最も危険な職業でもある。
●発動体
魔法を行使するのに必要なもの。戦闘スタイルによっていくつか種類がある。
●パピルス文書
マグス=パピルスが使っていたとされる、伝説の魔道具。ありとあらゆる魔法が詰め込まれているとされ、一時期はオズワルトの元で解読が進められていたが、現在は行方不明。例として、過去ローゼンベルグにあった際に奏心術式を生み出しており、戦女神計画の中枢をになっていた。この宝具の欠片が、セインの奏心術式の核として使われている。
●パルバクルス
成体の全長が十メートル前後の中型の海竜種。鋭い歯がきれいにそろった細長い口、泳ぐのに適した微細な竜鱗を持ち、四肢は通常の海竜の水掻きより大きく、尻尾はほとんど尾ひれのようになっている。竜鱗は全体的に鮮やかな青で、お腹の方は白っぽい。
●妖精型
精霊の形態を指す言葉の一つ。人と同じ見た目だが、身長は約五〇センチ前後。性格面で幼い個体が多いため、中位階層に属する個体が多いが、上位・下位の境やその先など、幅広く分布する。
●飛行実習
王立レイゼルピナ魔法学院で、各学年ごとに年に一回実施されている野外実習。学園北にあるシュバルツグローブの平原地帯までを往復するもので、ピクニックや遠足といった側面が強い。また、年によっては別の場所へ行くこともある。
●飛行術
空を飛ぶための技術の総称。発動体に魔力を流すことで発生する飛行力場で、任意の方向に発生させることが可能。船舶を飛行させているのもこの飛行術であり、船を発動体に見立てることで可能となっている。
●飛行力場
精霊やマグスが空中に浮くために発生させる力場。風精霊が干渉しているわけではない。杖型の発動体が最も効率よく、魔力を飛行力場に変換できることが判明している。この力場を使った飛行技術を“飛行術”と呼ぶ。
●ヒノカグヤギ
シェリーが行きつけの武器屋で発見した掘り出し物。一メートル半以上もある大剣で、所有者の魔力を吸って刀身自体から炎を噴きだすことができる。最高級の硬化の魔法がかけられているので、通常使用で破損することはまずない。
●上位階層
精霊の階位を指す言葉の一つ。上位階層は総じて知性が高く、様々な能力にたけており、総合力が高いのが特徴とされる。また、三つの階位の中で、最も上下の差が激しく、中には単一個体で一国の軍隊にも匹敵するほどの力を持つ個体も存在する。
●飛竜種
竜種を生態によって区分した物の一つ。主に飛行能力に長けている。
●上位
魔法の規模を指す言葉の一つ。三段階の中で最高位に属し、膨大な魔力と引き換えに超常的な威力を発揮する。
●フィラルダ
国内最大級の穀倉地帯を周囲に持つ商業の街。豊富な食べ物ときれいな水があり、食の町としても知られる。商人が多いことから、様々な店が立ち並び、国内の物ならたいていここで手に入る。国内二位の人口と、三位の経済力がある。
●風竜種
竜種を属性によって区分した物の一つ。風属性に強い耐性を持っていたり、風精霊を制御する能力を有する。主に、飛行能力にたけた種類が多い。
●フクロウ便
日本で言うところの、伝書鳩のようなもの。ただし、これらに使われるフクロウは獣魔に分類され、魔力を感知して手紙を届けることから主にマグスの間での連絡手段として使われている。また、一般市民の速達やあまり重要でない手紙の配達などは、帰巣本能のある鳥類を使っている。
●物質化
地球にも存在する技術で、英名は(Materialize)。ローレンシナ大陸では主に魔法の無属性と呼称されている。魔力を高密度に圧縮したもので、物質としての“強度”を持つ(ただし、強度は術者による)。静止質量はほぼゼロだが、運動中は魔力の密度に応じて質量を得る。他の属性と混ぜることが可能。通常では無色透明な魔力が呈色する現象が起きる。
●人間型
精霊の形態を指す言葉の一つ。見た目が人間と同様の者を指す。総じて知性が高く、階位の高いものが多い。
●全身武装鎧
肉体強化の使えないマグスが、近接戦闘を行うために考案された術式。制御した精霊素や物質化した魔力で全身を包み込むことで、通常以上のスペックを発揮する。向上するスペックの種類と伸び率は、属性と技量に依存する。
●報復の剣
ケルト神話に登場する剣。「回答者」「報復者」という意味を持ち、いかなる防具でもこの攻撃を防ぐことはできず、またこの剣によって傷つけられた傷は一定時間治癒させることができない。エザリアはこれに相手の敵意を察知して自動的に迎撃する機能を付与させている。超過再現具の一つ。
●ブラキュリオス
比較的温暖な海域に生息する、大型の海竜種。長い首と大きな口を持ち。ごつごつとした、しかし滑らかな白い体表を持つ。主食は海藻類で非常に温厚で優しい性格。若い個体でも、大きい物は二〇メートルを超える大きさになる。
●フラムカリバーン
アルトリスが有する発動体。肉体強化の行えるマグス用に調整されており硬化の魔法もかけられているため、通常使用で破損することはない。
●フラメル
シュバルツグローブ北部に生息し、第三級危険獣魔に指定される鳥竜種。火精霊を結晶にして貯め込む火炎袋という特殊な器官が存在する。
●輝照術式
レイゼルピナに存在する魔法の中で、特に光精霊によるものを体系化させたもの。通常の魔法と比較して魔力の消費量が多いが、技術面で数世代先を行く魔術師にすら追従できる能力を有する。
●禍炎術式
精霊魔術師、ローズマリー=ヴェルシュタインによって考案された、炎の闇精霊の使用を前提として作られた術体系。魔術師の常識ではありえない長射程・高精度の射撃能力を持ち、世界で初めて対人用の戦術兵器として作られた魔術とも呼ばれている。闇隷式典にも名を連ねる術。
●法師陰陽師
密教の力も扱う、戦闘に特化された陰陽師。人外との戦いを前提としているため、強力な術式を多く保有している。
●人工人間
錬金術技術によって生み出された人間。錬金術師にとって、究極的な術の一つ。
●マギア・フェスタ
年度末に開かれる、魔法学院の祭典。各地から魔法学院に通う生徒が集まり、その技量を競い合う。
●マギライト
魔力を蓄積できる効力を持った鉱石。十数年前から研究は進められていたが、実用化されたのはつい最近。レイゼルピナとメレティスの国境となっている山脈から多く採掘されるが、生産量はまだ少ない。
●マグス
この世界での魔法使いの呼称。魔法使い『マグス=パピルス』に由来する。
●マスター
被召喚者と契約を結んだ召喚者。自分の属性にあった生物を呼び寄せることが多い。
●魔法
ローレンシナ大陸でもっとも普及している術体系。地球で言う精霊魔術に当たるものだが、細部では異なっている。また、ローレンシナ大陸に存在するあらゆる術体系の総称でもある。(該当する言葉が存在しないため)
●魔法医
魔法を用いた医療行為が可能なマグス。普通の医師の行う風邪や怪我などの治療から、戦場で重度の外傷を負った兵士の治療、魔法による特殊な傷や術式の解除と、幅広い知識と繊細な魔力操作技能が要求されるため、非常に希少な存在である。
●魔法兵
国家の軍に属するマグスを指す言葉であり、一種の公務員のような存在である。王室警護隊もこれに含まれる。軍に属することによって、マグスとしての資格取得を免除される。
●中位階層
精霊の階位を指す言葉の一つ。中位階層は大まかに二つのタイプが存在する。一つは上位階層を縮小させたタイプで、総合力が高い。知性は上位階層とほぼ同等だが、能力に関しては及ばない。もう一つは著しく能力を偏れせたタイプで、突出部は上位階層に匹敵する事もある。その一方で、犠牲にした能力は限りなく低いものとなる。
●水と風の交差路
レイゼルピナ王国を形容する名称の一つ。水精霊の結晶と風精霊の結晶が大量に埋蔵されていることからそう呼ばれており、巨大な輸出産業の一つにもなっている。
●村正
様々な逸話の残される妖刀。使用者の霊力の質により斬れ味が変化し、様々な物理現象を引き起こすことも可能。
●メドゥーサの瞳
ギリシャ神話に登場する神格メドゥーサが、見た者を石化させたと伝えられる伝承を基に、エザリアの作り上げた完全再現具の内の一つ。眼球そのものを埋め込むことで、効果を発する。
●メルカディナス
レイゼルピナ王国の同盟国、メレティス王国の首都。南西部には、レイゼルピナと共同開発した人工湖が存在し、軍港として用いている。多数のメーカーや商社が軒を連ねている。
●メレティス王国
ローレンシナ大陸で最先端の科学技術を有する国家。レイゼルピナの同盟国でメレティス家によって治められる。内陸国のために港がほとんど存在せず、その代わりに鉄道網が広く敷設されている。科学技術に関しては、他国の追付いを許さない。国内には、ほぼ一〇〇パーセント電気あ普及している
●下位
魔法の規模を指す言葉の一つ。下級とはいえ、殺傷力は高い。
●近衛隊
王室警護隊の一つ。王族を守るための防御魔法、襲撃者を撃退する攻撃魔法、撃退対処の困難な肉体強化術の使うマグスに対抗するため近接戦闘術など、多種多様の技術が求められる。中でも近接戦闘術は必須技能であり、国内で最も優れたマグスの集まる部隊。
●四大元素
地・水・火・風の四つを指す言葉である。万物は地水火風から成るという考え方。東洋では五行説(木・火・土・金・水)がこれに当たる。
●ラズベリエ
娯楽の街として知られる国内でもにぎやかな部類に入る大都市。同盟国メレティスの店が多く出店しており、電気の通っている国内最先端の技術が集まる街でもある。
●聖光式陣
精霊魔術の中で、光精霊の使用を前提として作られた術体系。レイゼルピナでは輝照術式に当たるが、両者を比較した場合は聖光式陣の方が勝る。
●竜籠
ローレンシナ大陸では、中流から上流階級の貴族の間で広く普及している長距離の交通手段の一つ。大型の飛竜種複数体に、人間の乗った籠を運ばせるようなもので、り書く貴族の好みによって、様々な種類の竜籠が存在している。一般的には“籠”と呼ばれ、大きさは馬車につける車の二倍から四倍の大きさがある。
●レイゼルピナ王国
ローレンシナ大陸で最も多くのマグスを有する大国。レイゼルピナ家によって治められている。
●レイゼンレイド
レイゼルピナ王国の首都であり、王都とも呼ばれる。人口経済力は共に国内一位。
●闇精霊
精霊の属性を指す言葉の一つ。地・水・火・風精霊の上位精霊であり、死の象徴にして侵蝕作用がある。四つの精霊を元に構成されるので精霊素は存在しないが、自己を持った精霊の個体は確認されている。
●禍式精霊魔法
レイゼルピナに存在する魔法の中で、特に闇精霊によるものを体系化させたもの。通常の魔法と比較して魔力の消費量が多いが、技術面で数世代先を行く魔術師にすら追従できる能力を有する。
●錬金術
狭義には卑金属を貴金属に変換する、広義には万物を完全な物へと変化させる技術体系。ローレンシナ大陸には後者の考え方は存在せず、完全に金属変遷を目的とした技術体系である。
●ローゼンベルグ
???
●ローレンシナ大陸
地球で言う、ユーラシア大陸とほぼ同緯度に存在し、一回り小さい大陸。ある種の生物と戦うために魔法技術が発達した。
●聖霊魔法
精霊が言霊によって精霊(精霊素)に形と役割を与える、いわば精霊の行使する精霊魔法のようなもの。マグス達の使っている魔法の上位に位置する。