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18歳

作者: 菜

黄色とオレンジを混ぜて

少し暗くしたように光る

放課後の教室が好きで



制服を着て1人で廊下を歩く

足音が好きで



グラウンドからかすかに聞こえる

掛け声から君を想像するのが好きで



ヘッドホンをして単語帳を開く自分が好きで



普段は喋れるのに

放課後の教室では気まずくなる関係が

不思議で



悩みがあって不安色の目を持つ

自分も、好きだったりする。



不安定な夜を踏み締めて、

降りかかる暗黒を必死に追い払って、

何もかもわからなくなった夜を超えたら、

当たり前に自分の席に座る

十八歳のわたしの周りには、十八歳の友達がいいる



今日も休み時間になると冷める眠気が不思議で



係の子の眠たげな号令の挨拶が好きで



文句を言いながら

わからない問題を解くのが楽しくて



徹夜明けのテストの残酷さがおかしい



今日は悩みを打ち明けてくれた友達との ばいばい が重たく聞こえた



青春なんて一言じゃ表せない

溢れて溶けていきそうな、

この儚いふわふわで愛おしい気持ちをどうしてもどこかにとどめておきたい



夜に問いかけられて、ふと考える。



半年もしたらもうここには入れなくなるということを



朝向かう場所がみんなばらばらになるという事を



きっと記憶から消えてしまう思い出があるということを



わたしは願う

どうか数えきれない思い出がただ偽物でありませんように



ここで過ごした思い出がいつか私たちを救ってくれますように



わたしの大好きな友達が、いつまでも生きていますように______。



夜が更ける





あー、明日も学校か、めんどくさいな。

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