『死に絶えた花弁よ』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
『死に絶えた花弁よ』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
㈠
いつぞやの空調によって、部屋は整頓され。
死に絶えた花弁よ、呼吸せよ。
いつぞやの雷雨によって、世界は整頓され。
死に絶えた花弁よ、撹拌せよ。
㈡
お前がただ見ている俺は、空虚な擬体さ、知れば知るほど、殻になっていく。
そっと言うよ、もう一度、再生するか、死に絶えた花弁よ。
俺達がもう知っている超、空虚な擬体さ、無くせば無くすほど、調和に向かい。
そっと言うよ、まだ一度、再生するか、死に絶えた花弁よ。
㈢
死に絶えた花弁よ、お前はもう知らないだろう。
死に絶えた花弁よ、お前はとうに点を舞っている。