初めての街トリムニア
街に向かいながら俺はこの異世界に一緒に連れてきた女神ティアナにこの異世界の事や、常識、金銭価値など必要な情報を聞いていた
まずこの異世界の名前は《フィルミヤナ》あのクソ女神の名前を冠した世界らしい、なんかあのクソ女神らしいなと思ってしまった
そしてこの世界は貴族制であり奴隷も普通に居るみたいで、その扱いは主人による所もあるが大体はいい物では無い様だ
そして金銭価値は日本的に変換すると
鉄貨=10円
半銅貨=100円
銅貨=1000円
銀貨=10000円
金貨=10万円
白金貨=1000万円
星金貨=1億円
となっているらしく、街で特に贅沢等をしなければ銀貨3枚あれば2ヶ月は生活出来るらしい。
最後の星金貨に関しては国同士のやり取りであったり商人の大口取引等で使われる事があるくらいで、個人で持っている物は少ないらしい
次に魔法だが先天的なものと後天的なものがあるらしい
先天的なものはその人が生まれ持った才能でありレベルも上がりやすい
後天的なものは才能=スキル持ちの人に師事する事によって覚えられる場合があるが、こちらは少しレベルが上がりにくいようだ
「ところで冬利様は例の『全部』のスキルを選んだようですがステータスの方はどうなっているのですか?」
と聞いてきた?
「とりあえずはこんな感じになってるかな」
とティアナに呼び出したステータスを見せた
友月冬利 LV3
16才 男
力 B
魔力 B
耐久 B
器用 B
敏捷 B
運 S
称号
可能性への挑戦者(変更可能)
スキル
火属性魔法 F
身体強化EX
言語理解
アイテムボックス
鑑定
成長率増加
となっていた
「あれ?全然スキル少ないですね?能力的には凄い高いのに…」
と少し不思議そうにステータスを見ている
「えっとたぶんなんだけど…『アイスアロー』」
と右手を何もない方向に向けて氷属性魔法を放った
「それでもっかいステータスを見ると」
友月冬利 LV3
19才 男
力 B
魔力 B
耐久 B
器用 B
敏捷 B
運 S
称号
可能性への挑戦者(変更可能)
スキル
火属性魔法 F
氷属性魔法 F
身体強化EX
言語理解
アイテムボックス
鑑定
成長率増加
「こんな風に追加されてるんだよね、たぶん1回使ったりしたら追加されるんじゃないかな?」
現状分かる段階ではこんな感じだと思い彼女の方を見たら頭を抱えていた
「意味わかんない……とりあえず使えば覚える?いや覚える前から使えてるからたぶん使い方かどういったものかが分かれば覚えられる?だから可能性?でもこんな称号も見たことない…でも…これはクロノス様が?」
と小声でぶつぶつと言っている
とここで後ろから馬車が来ているため、まだ頭を抱えているティアナを引っ張る
「えっ…なに!」
と慌てた様子だが通りすぎる馬車を見てその進路にいた事を察したようだが、こちらに向き直し街に入る前にこのステータスをどうにかしたほうが良いと提案してきた
「たぶん…隠蔽…とか偽装とかそういうスキルで弄れた気がしたと…思う」
と記憶にあるスキルを挙げてくれる
「たぶん偽装で弄れそうだね」
と偽装のスキルでステータスを弄れる事を確認して、この世界の一般的なステータスを教えてもらい操作してみる
友月冬利 LV3
19才 男
力 E
魔力 F
耐久 E
器用 C
敏捷 E
運 F
称号
平民
スキル
火属性魔法 F
アイテムボックス
鑑定
「うん…これぐらいなら大丈夫だと思います、次は私のもお願い出来ますか?」
とティアナからもOKを貰い、彼女のステータスも弄る
ティアナ LV2
2015才 女
力 E
魔力 S
耐久 S
器用 C
敏捷 E
運 S
称号
低級女神
スキル
鑑定
アイテムボックス
飛翔魔法
家事 S
知識の図書館
看破
(だいぶステータスがおかしい上…2015才か…)
と考えていた事読まれたのかこっちを見てくる
「何かありましたか?」
とこちらを微笑みながら見てくるので操作に集中した
ティアナ LV2
15才 女
力 E
魔力 F
耐久 E
器用 C
敏捷 E
運 C
称号
平民
スキル
鑑定
アイテムボックス
家事 C
(とりあえずこんな感じかなぁ…)
と操作を終えて彼女に確認してもらう
「ん…大丈夫だと思いますそれじゃあ改めて向かいましょうか」
「ところで知識の図書館ってスキルがあったけど、あれはどう言うスキルなの?」
少し気になったので聞いてみたらどうやらこの世界についての知識を頭の中の本棚に収納してあり色々と調べられるらしい
こうして偽装を終えて街に向かうことにした
こうして街の門の所まで来ると先程通り過ぎていった馬車の人が門番らしき人にお金を払っているのを確認できた
「お金…無いですよね」
と彼女はこちらを見ながら言ってくるが
「実はポケットに小袋があってさっきみたら金貨1枚と銀貨と銅貨が5枚ずつ入ってたよ」
と言うと彼女は思い出した様に言ってきた
「そっか…あの本の中に初めから少しお金貰える項目もあったわね、でもこれで問題無く入れそうね」
所持金の確認をして門へ向かうとやはり衛兵に話しかけられた
「見ない顔だな…変な服装をしてるし、トリムニアには何をしに来たんだ?」
(ここトリムニアって名前なんだな)
「すみません、彼女と村から出てきてこちらで冒険者登録をしようと思い来ました」
この世界には冒険者が職業としてあり基本的に誰でもなれるのはティアナさんに確認済みだ
「そうか…とりあえずこの玉を触れ」
そうして差し出された玉に触れると玉は緑に光った、続いてティアナさんも触ると同じように緑に光った
「流石に犯罪はしていないようだな…なら問題は無い、入るには1人半銅貨5枚だ、中で問題は起こすなよ?」
「じゃあこれで」
俺は衛兵に銅貨1枚を渡し初めての街に入った
街はそれなりに賑やかで屋台で見たことの無い物が売られていたり、冒険者風な格好をしている人が歩いていたりした
「は〜とりあえず無事に街に着いたわね…」
「改めて異世界なんだなぁって感じたよ…」
と田舎から出てきた感満載な2人に後ろから見ていた衛兵は少し呆れていたようだ