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00.プロローグ
―――私は、昔から…人では無いモノ、が見えてきた。
それは、普通の人から見れば怯える対象になっている事は明確で。
やはり、私の様な奴は居てはいけないのだろうか?
そう思ったのも、一度や二度などではなく、数え切れないほど思っていたのだけは覚えてる。
…でも、君が現れたのは、晴れの日で。
その日は、何事もなく、いつものように他の人たちから恐れられて来ていて。
それでも、君は居てくれた。
―――嬉しかった。
私が、必要とされているのが分かって。
両親ですら、ここ2~3年は目を見て話したこともなかった。
「大丈夫、君はこの世界に必要な存在だよ」って言われてるようで。
………8年ぶりに、涙を流した。