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異世界美容整形クリニック  作者: ルーツ


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14/26

ope.14 脂肪も使い方次第。

ある日のこと。


異世界美容整形クリニックの前に、二人のオークが立っていた。


一人は──

少し太めのオークの雌。


もう一人は──

筋肉質だが、お腹だけ少し出ているオークの雄。


野高が声をかけた。


「どうしましたか?」


オークの雌が言う。


「私……」


お腹をつまむ。


「この脂肪を……なくしたいんです」


須高は腕を組んだ。


「……脂肪吸引だな」


オークの雄が驚く。


「脂肪を取るのか!?」


須高は頷いた。


「余分な脂肪を取り除く医療だ」


オークの雌は嬉しそうに言った。


「細くなれますか!?」


「なれる」


即答だった。


そして、オークの雄が言う。


「俺はもっと強そうな身体になりたい」


そして自分の出てる腹を叩く。


ぽよん。


「この腹を──割りたい!!」


オークたちがざわめく。


「腹を割る!?」


「怖すぎる!」


須高は静かに言った。


「……なるほど」


そして言う。


「……ミケランジェロだ!」


野高が説明する。


「脂肪を使って腹筋の形を作る美容整形です」


オークたちは混乱した。


「腹筋って作れるの!?」


須高は頷いた。


「……作れる」


そして二人を見る。


「ちょうどいい」


「一人は脂肪を取る」


「一人は脂肪を使う」


野高が笑った。


「無駄がありませんね」


────手術の日。


クリニックの中。


オークの雌が手術台に横になっていた。


須高が言う。


「脂肪吸引開始」


細い管を使い、余分な脂肪を吸い出していく。


野高が袋を持っている。


「先生、かなり取れました」


須高は頷いた。


「……いい」


数十分後。


オークの雌は──くびれた身体になっていた。


野高が鏡を見せる。


「どうですか?」


オークの雌の目が輝く。


「細い!!私……細いです!!」


外で見ていたオークたちが騒ぐ。


「すげえ!!」


「別人だ!!」


しかし須高はまだ終わらない。


「……次だ」


もう一人のオークの雄が横になる。


須高は吸い取った脂肪を見る。


「……いい脂肪だ」


オークの雄が緊張して聞く。


「本当に腹筋になるのか?」


須高は答えた。


「なる」


そして、まず脂肪吸引して、腹部へ注入していく。


筋肉のラインに沿って。


慎重に。


野高が言う。


「先生、形きれいです」


須高は最後に整えた。


「……完成だ」


オークの雄に鏡を渡す。


オークは自分の腹を見る。


そして──固まった。


そこには、見事なシックスパック。


完璧に割れた腹筋。


オークの雄が叫んだ。


「うおおおおーー!!」


外に飛び出す。


「見ろ!!」


オークたちが驚く。


「腹が割れてる!!」


「強そう!!」


「族長より強そう!!」


オークの雄は誇らしげに言った。


「俺は今日から──」


腹を叩く。


バン!


「腹筋オークだ!!」


須高は腕を組んだ。


そしていつもの一言。


「……パーフェクトだ」


こうして異世界美容整形クリニックには、新しい施術が誕生した。


脂肪吸引。そして、ミケランジェロ腹筋形成。


患者第七号

オーク雌 ルナ(脂肪吸引)


患者第八号

オーク雄 ゴルド(ミケランジェロ腹筋)

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